13 エイミーの大人の体験
意識を失ったトシヤは医療施設に担ぎ込まれます。翌日にそこにやって来たのはアリシアとエイミー、果たしてエイミーが出くわす大人の体験とは一体なんでしょうか? まさか……
「うーん、何が何でもこの頭皮だけは・・・・・・」
ベッドに寝かされているトシヤのうわ言が狭い室内に響く。ここは学院内に設けられている医療施設の1室だった。
「トシヤは同情したくなくなる夢を見ているの!」
「どれだけ髪の毛を気にしているんですか!」
ベッド脇の椅子に腰を降ろして小声で話しているのは、丸1日経っても目を覚まさないトシヤの容態を心配して、翌日の放課後に様子を見に来たアリシアとエイミーだった。
ペドロとの死闘を終えて演習場にバッタリ倒れ込んだトシヤは、すぐさまここに運ばれて,傷口の消毒や目の洗浄などの手当てを受けてから、回復魔法を掛けられてようやく容態が落ち着いた。魔法医の診断によると、体に負った切り傷はすぐに治るが、わき腹の刺し傷が完治するには2,3日掛かるだろうという話だった。それよりも深刻なのは、刺された後も動いていたせいで、相当な出血をしており、元通りに動けるようになるには1週間から10日は必要ということだ。この世界の回復魔法はどんな傷でもたちどころに治るというわけではなくて、傷口の再生速度を早める程度のものだった。
「それにしてもトシヤは危なっかし過ぎるの! 誰かがしっかり監督しないと、また同じようなことをやらかすの!」
「そうですね! 私がしっかりと監督します!」
「はー、全然全く心から頼りないの! エイミーこそ絶対に誰かの監督が必要なの!」
胸を張って『お任せください!』と主張したエイミーの意見は、アリシアにいとも簡単に足蹴にされた。このところアリシアのエイミーに対する評価がダダ下がりなのだ。クラスも寮の部屋も同じ二人は、誰よりも一緒に居る時間が長い。しっかり者のアリシアに対して、甘え癖が抜けないエイミーは『ダメダメ』の烙印を押されつつあった。
「でもしょうがないから、ひとまずこの場はエイミーに任せるの! トシヤが起きないから私はお部屋に戻るの!」
アリシアはどちらかというと気が短い。彼女は獣人だけあって活動的な性格なので、こうしていつ目が覚めるかわからない怪我人の様子をじっと見守るのが退屈だった。部屋に戻って授業の復習でもしようかという気になっている。トシヤの模擬戦に刺激されて放課後のこの時間もグラウンドで走り込みを行っているもう一人の獣人と違って、彼女は中々勉強熱心だった。
「大丈夫ですよ! しばらく私がここに残りますから、アリシアは戻ってください」
「お部屋で待っているの! 遅くならないうちに戻ってくるの! 遅かったら先に夕ご飯を食べているの!」
「はい、あんまり遅くならないうちに戻ります」
こうしてアリシアは先に寮に戻っていった。一人トシヤの側に残ったエイミーは、出血が酷かったせいで青白くなっているトシヤの顔を黙って見つめている。
(トシヤさん、早く目を覚ましてください)
起こさないように心の中でトシヤに語りかけるエイミーだが、次第にそのまぶたが重たくなってくる。今日も午前中の座学の授業と午後の体力作りで、彼女自身かなりの疲労を感じていたのだった。こっくりこっくりしていたエイミーの頭が、その重さを支えられなくなって、ついにはトシヤが眠っているベッドに突っ伏して寝息を立て始める。
そのまましばらく室内には静かな時間が過ぎ去って、窓の外が夕方のオレンジ色の光に包まれる頃・・・・・・
(ここはどこだろう?)
トシヤの意識が覚醒しかかって、その目がゆっくりと開かれていった。
「見知らぬ天井だ」
まだぼんやりしている視界で上を見上げたままでつぶやくトシヤ。
「このセリフだけは絶対に言いたかった! このまま卒業してももう思い残すことはないぞ!」
誰かに聞かせるつもりではなかったが、日本のマンガで読んだこのセリフに対してどうやら彼なりの思い入れがあったらしい。本当は男子寮に移った翌朝、目覚めた時につぶやこうと思っていたのだが、すっかり忘れてそのまま登校してしまった。大怪我を負って担ぎ込まれたこの絶好のシチュエーションを、今度こそ逃すわけには行かない。それにしても入学3日目にしてもう卒表を口にしているのは、いくらなんでも気が早すぎるだろう。
ひとまず落ち着いたところで、トシヤは枕元で眠っているエイミーの存在に気がついた。
(なんだ、エイミーが居てくれたのか)
トシヤは昨日の出来事の回想をする。
(あのペドロに止めを刺そうとした最後の一瞬、耳に響いたエイミーの叫びで、俺は正気に戻れたんだな。もしあれがなかったら、虫を捻り潰すようにあいつを殺していたんだろう)
トシヤは幼い頃から一族のしきたりに則って、人を殺める術を本能に近いレベルで叩き込まれている。現にペドロを殺し掛けた時に、まったく躊躇いを感じなかった。殺し合いを宣言したあの時点で、二人の間には殺すか殺されるかの、自らの命を懸けた遣り取りしか残っていなかった。
だがあのような衆人環視の中で殺人を犯すのは、どんな理由があろうと学院内での立場が最悪の状況に置かれたであろうというのは、誰でも簡単に理解できる。良くて退学、悪ければ官憲に引き渡される運命しかなかったはずだ。それを救ってくれたエイミーには、感謝するしかない。
「つっ!」
トシヤは体に力を入れて起き上がろうとしたが、わき腹を刺された傷がまだ完全に塞がっていなくて、激痛が体を駆け巡る。だが多少の痛みなら歯を食い縛って我慢できるトシヤを、ベッドに縛り付けたのは大量の血液を失ったことによるひどい目眩だった。頭を少しでも上げようとすると、目がグルグル回るような耐え難い感覚が、我慢強い彼に屈服を強いていた。
仕方がなく、トシヤは声をかけてエイミーを起こす。
「エイミー、起きてくれ! おーい、目を覚ませ!」
傷に響いて大きな声が出せないので『どうか届いてくれ』という願いを込めてエイミーを起こそうとするが、寝付きが良くてちょっとやそっとのことでは中々起きないエイミーは、トシヤのベッドに突っ伏したままだった。仕方がないので彼女を起こすのは諦めて、そのまま目を覚ますまで放置するしかない。
病室にはしばらく沈黙の時間が流れる。夕日に照らされていた窓の外にはいつの間にか夜の帳が下りている。部屋の中がすっかり暗くなって、トシヤが再び目を閉じて眠りにつこうとした頃、ようやくエイミーの体がピクリと動いた。ゆっくりと顔を持ち上げて周囲を見渡すエイミー、その表情は『ここはどこだろう?』とクエスチョンマークを盛大に浮かべている。元々彼女は寝覚めが非常に悪くて、頭が回転を開始するのに、かなりの時間を要していた。
「そうでした! トシヤさんのお見舞いに来ていたんです!」
『ピコーン!』と音が鳴って、エイミーの頭の上でランプが点灯したようだ。病室の中にしてはかなり大きなエイミーの声が響くと、ウトウトしていたトシヤの目が開く。
「エイミー、やっと起きてくれたな」
「トシヤさん、気がついたんですか! 良かった!」
喜びのあまりに、エイミーがトシヤの布団の上からダイブを敢行して、そのまま抱きついた。
「ごわぁぁぁぁぁ! 痛い、助けてくれぇぇぇぇ!」
最近順調に体重が増加しているエイミーに体を預けられて、トシヤが珍しく悲鳴を上げた。嬉しいのはともかくとして、怪我人に対してエイミーは容赦がなさ過ぎる。
「あっ、トシヤさんごめんなさい! 嬉しくて、つい抱きついてしまいました!」
「俺はきっといつかエイミーの手に掛かって殺されるだろうな」
圧し掛かった体を退かしたエイミーの耳にトシヤの恨み言が響くが、彼女は『まったく聞こえていません!』という態度で華麗にスルーしている。
「あっ、お部屋が暗いからランプを点けましょうか」
素早く話題の転換を図って、自分が犯した失態をなかったことにするエイミーだった。
ランプの灯がともって、室内に柔らかな光が注ぐ。トシヤの顔色はランプの光に照らされても依然として青白いままだ。
「エイミー、ありがとうな」
「ランプを点けるくらいお安い御用ですよ」
「いや、そうじゃなくて昨日のことだ」
「あっ、そうでした! トシヤさん、無茶も大概にしてください! 私、心配で気を失いそうだったんですからね!」
エイミーは昨日の模擬戦を思い出して頬を膨らませている。トシヤが仕出かしたあまりに無茶な行為に今更ながら相当腹を立てているようだった。アリシアが言ったように誰かがしっかりと監督していないと、トシヤの暴走がどこまでも続きかねない。
「ごめん、これからはあまり心配をかけないようにする」
「あれ、今日はずいぶん素直なんですね」
「いつも素直だ」
「トシヤさんは確かに、自分の考えには素直ですよね」
どうやらエイミーの主張に分がありそうだ。それはともかくとして彼の言葉からすると、心配する他人を置いてきぼりにして突っ走ってしまうトシヤの手綱は今のところ辛うじてエイミーの手にあるらしい。
「ところでエイミー、その…… 言い難いことなんだが」
(おや、トシヤさんの表情が真剣になっています。一体なんでしょうか、言い難いことなんて?)
エイミーは心の片隅でちょっと期待をし始めている。
「そ、その…… この気持ちをどうしても止められないんだ!」
(えっ! これってもしかして……)
「口にするのが物凄く恥ずかしいんだが、思い切ってエイミーに打ち明けようと思う」
(ついにキターー! さあトシヤさん、躊躇わずに思い切って言っちゃってください!)
「俺は、その…… 我慢できないくらいションベンがしたい! 誰か呼んで来てくれ」
「そんなことだろうと思っていましたぁぁぁ!! 全く同じ手口に2回も騙されました! そんなどうでもいい用件を、勿体ぶって仄めかすのは止めてください!」
エイミーは憤慨しながらトシヤに抗議しているが、彼には何でエイミーが怒っているのかその理由が全くわからなかった。それでも放っては置けないエイミーは、看護師さんが待機している部屋に向かうが、すぐに一人で戻ってくる。
「どうやら忙しいみたいで、誰も居ませんでした」
新学期早々この医療施設はトシヤの手に掛かって怪我を負った生徒の治療で、いまだにてんてこ舞いの状態だった。この状況はトシヤの自業自得といえないこともない。
「そんな、もう漏れそうだ!」
悲痛な表情を浮かべるトシヤ、まったく余裕がなさそうだ。限界がすぐそこまで来ているのだった。
「私が肩を貸してトイレまで連れて行きましょうか?」
「そうだな、そうしよう」
エイミーの言葉に従ってトシヤは体を起こそうとするが、その努力はまったくの無駄に終わった。
「ダメだ、目が回ってとてもじゃないが歩けそうもない」
状況はトシヤにとって完全に詰んでいる。動けない以上は限界の到来とともに、いい年をして漏らすしかない。だがここでエイミーがとあることに気がついた。
「トシヤさん、あそこの隅に置いてあるのは、どうやら尿瓶のようです」
部屋の片隅の床に陶器でできたそれらしきものが置いてある。動けない病人や怪我人にとって、救いをもたらすまるで魔法のようなビンだ。
「そ、そうか! エイミー、ここまで持ってきてくれ!」
「はい、わかりました」
彼女は尿瓶を手に取ってトシヤの目の前にかざす。どうやら危機を乗り越えられそうで、ホッとした表情を彼は浮かべている。だが、ここで大きな問題が発生した。トシヤは上体を起こすどころか、全く顔すら上げられなかった。完全に上を向いた状態で、布団を捲ってそのビンを上手く使用するのは、ハードルが高い行為に他ならない。
「エイミー、布団を捲ってくれるか」
止むを得ずにトシヤはエイミーに手を貸してもらう。今は非常事態で、つべこべ言っていられる余裕はなかった。だが何とか手を伸ばそうとするトシヤは愕然とした。彼の両手は塞がり掛けた傷が開かないように、添え木を当てられて曲がらないように固定されていた。これでは思うように動かすことなど不可能だ。
それでも不自由な手で何とかしようと努力するトシヤを見かねて、エイミーが申し出る。
「トシヤさん、私がお手伝いしましょうか? 家に居た頃は弟たちの面倒を見ていたから、こう見えても慣れています」
「悪い、任せる」
「はい、それではまずこの寝巻きを脱がせますよ」
トシヤが着せられているのは、手当てがし易いように前を紐で縛ってあるだけの、簡素な寝巻きだった。エイミーはその紐を解いて、寝巻きの前を思いっきりはだける。
「キャーーーー!!!」
トシヤは手当てをする前に下着類を一切剥ぎ取られていた。エイミーが寝巻きをはだけると、そこには丸出しのトシヤ君が『こんにちは』をしている。いくら弟たちの面倒を見ているとはいえ、8歳の男の子とは色々と比較にならないトシヤ君を見て、エイミーは両手で目を覆って悲鳴を上げるのだった。
「エイミー落ち着いてくれ! もう限界なんだ、早めに頼む!」
トシヤの声が聞こえてエイミーはなんとか我に帰った。色白の顔を真っ赤に染めて、トシヤ君から目を逸らしている。
(エイミー、落ち着きなさい。これはトシヤさんを助けるためにするんだから、恥ずかしがっている場合ではありません)
深呼吸をして何度も自分に言い聞かせるように、自らの動揺を辛うじて抑えることに成功した。
「じゃ、じゃあトシヤさん、今から触りますから、う、動かないでください」
「お、おう! すまないが頼む! もう漏れそうだ!」
エイミーは右手に尿瓶を持って、左手を恐る恐るトシヤ君に伸ばしていく。あまりの緊張でその手はブルブルと大きく震えている。
(エイミー、頑張りなさい! ちゃんとしないとトシヤさんが大変なことになるんだから)
心の中で自分を励ましてはいるものの、中々トシヤ君に触れる勇気が出せない彼女の左手は、伸ばしたり引っ込めたりを繰り返している。キスの経験もないエイミーにとっては、きわめてハードルが高い試練だった。
それでも何とか覚悟を決めて、左手がわずかにトシヤ君に触れる。その直後ブルブル震えるエイミーの手の振動が伝わったトシヤ君は、急に元気になって首をもたげた。男性ならばわかるだろうが、尿意を堪えていると、ちょっとした刺激に過敏に反応し易くなる。特に目を覚ました直後ならなおさらだ。
ムクムクッ!
「キャーーーー!! 急に大きくなりましたぁぁぁ!!」
再び部屋にエイミーの叫び声がこだまして、その光景に驚いたエイミーは、右手に持った尿瓶を取り落とした。それは引力に導かれて、トシヤの腹部に自由落下する。
「グワー$%Kふじこ&@¥----!」
わき腹の傷口を尿瓶に直撃されたトシヤは、その場で悶絶する。奇跡的に傷口は開かなかったが、完全に無警戒な時に襲い掛かったその痛みは、想像を絶するものだった。痛みのために白目を剥いているトシヤ、急に元気になったトシヤ君も一気に萎んでいく。
「い、今です!」
エイミーは思い切って元気を失ったトシヤ君に左手を伸ばして、尿瓶の口に宛がう。無事に所定の位置に収まったトシヤ君は、ついに限界を迎えてジョロジョロという音を立てて、その内部に膀胱にたまっていた物を吐き出し続けた。
(はー、ようやく一仕事終えました。それにしてもトシヤさんはどうしたんでしょうか? きっとホッとして寝てしまったんですね。あっ、そうだ! 何か拭く物はないでしょうか?)
トシヤがあれだけ大声を出して痛がっているにも拘らず、エイミーは尿瓶を落とした出来事を完全に無かったことにしている。彼女の注意はトシヤ君一点に集中しており、それが大量に放出されたオシッコで濡れているので放置するわけも行かずに、拭き取る物を探していた。そして彼女の目には枕元に掛けてあるタオルが飛び込む。
(とりあえずこのタオルで拭いておけばいいですよね! これなら直に触るよりも抵抗がないし)
エイミーはタオルを手に取って、そっとトシヤ君を包んで汚れた部分を優しく拭く。
ムクムク!
(おやおや! なんだかまた大きくなってきましたよ! あんまり可愛らしい姿ではないですが、なんだかとっても面白いですね!)
出したかった物を全て吐き出したトシヤ君は、すっかり落ち着いていい子にしていたのだが、エイミーがタオル越しに触れるものだから、その刺激に再び身を起こし始める。先程は突然の出来事で驚いてしまったエイミーは、面白がってトシヤ君の色々な部分に刺激を与えることに夢中になり始めている。あんな所やこんな所を『ウリウリ!』と弄くり回している。
エイミー(15歳)、好奇心旺盛な年頃なのだ。
トシヤの方は悶絶する痛みで意識を失っている間に、夢の中で天にも昇る気持ち良さを感じているかもしれない。
「うーん」
ようやく痛みでどこかを彷徨っていたトシヤの意識が戻ってきたようだ。その声にトシヤ君を色々と構って、すっかりご機嫌な様子で遊んでいたエイミーがハッとする。
慌てて寝巻きを着せてから、何事もなかったように布団を掛けた。タオルは元通りに枕元に掛けて、証拠隠滅が完了する。
「あっ、トシヤさん! 目が覚めましたね! ちゃんと私が処理しましたから安心してください」
何食わぬ顔でトシヤに話しかけるエイミー、対するトシヤは何が起きたか全く気がついていない。
「あれ? 今何が起こったんだ? ぜんぜん覚えていないぞ?」
(覚えていたら私が困るんです!)
エイミーは心の中で舌を出している。トシヤ君ですっかり遊んでしまった行為自体に、全く罪悪感を感じていない。なぜならそれは以前傷の手当で裸を見られたお返しのようなものだと考えているからだった。
「じゃあこれをトイレに捨ててきますね」
尿瓶を持ってトイレに駆け込むエイミー、石鹸をつけてゴシゴシと手を洗いながら、自分が仕出かした大胆な行動を思い返している。
(初めて男の人のアソコを見てしまいました! あんな風になっていたんですね! それに大きくなったり小さくなったり、とっても不思議です!)
エイミーは恋愛や男女の様々な行為に対して晩生な方で、今まで彼氏を作った経験がなかった。それでも同年代の子達から聞いた知識や、年齢相応の色々な好奇心も持っている。トシヤのアソコを見た上にこの手で触れてしまったのは、彼女にとって大袈裟ではなく世界がまるっきり違って見えるような経験だった。
洗い終えた左手を思わずじっと見ては、ついつい顔を赤らめてしまう自分がいることに気がついている。
(なんだか想像していたのとはぜんぜん違って、ロマンチックなんて程遠い出来事でしたが、私も大人の階段をちょっとだけ登ったんですね)
思い返すだけで顔が真っ赤になるのを抑えられない。エイミーはその顔をトシヤに見られたくなくて、病室に戻って尿瓶を元の場所に置くと、そそくさと自分の寮に戻っていった。
翌朝、何も知らないトシヤはようやく起き上がって、フラつく足取りで洗面所に行って、顔を洗いそのタオルでゴシゴシと顔を拭くのだった。
読んでいただいてありがとうございました。エイミーとトシヤの関係が今後どのようになるのか気になるところです。




