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TS転生は強制的に  作者: lime
二章
33/48

三十話~ボクと半壊していたギルドとボクの貶しを悉く貶してくる精神の破壊者こと勇者~

 先に予告しておくけど、毎日投稿は八日までだからね、その後は21:10に二日ごとに一回、投稿するからね。

「……お前ら、本当に付いて来るのかよ、危険でしかないぞ?」


 翌日、ボク達は勇者に起こされ日がギリギリ上ってきている位の時間に襲撃を受けえているエルンストに行く事になった。

 因みに、何故勇者が困惑気味なのかと言うと、あの謎生命体を倒せない勇者はともかく、マイク君とナタリーまでも付いて来ているからだ。

 それについては予想していたけど、やっぱり困惑するね。


「いや、まあこいつ(ライム)が意味不明な事することは分かりきってるから、それの監視と歯止めをするためにな」

「……そうか、それはありがたいな」


 本当にマイク君と勇者が結託しているようにしか思えない。と言うか、マイク君と勇者はボクが何かするとでも思っているのだろうか?

 別にボクができる事なんて、深淵魔法で都市を崩壊させられるくらいしかできないと思うんだけど。……いや、十分やばいね。


「では行くぞ、目の前に出てくるかもしれないから気をつけろよ。『転移』」


 雑談と言う名のボクの貶しが一区切りし、勇者がこの森へと転移させた時と同じ魔法を使い、森からエルンストの街へと移動した。



~~~~~~~~~~



「ぴゃぁ!? 前に居るぅ!?」

「そうだなっ! 逃げるぞ!」


 転移した場所はエルンストにあるギルドの前だった。

 しかし、昨日までの少し大きめな建物は半壊しており、下手したら簡単に屋根が落ちるような状況だった。

 しかもその周りには謎生命体達が大量に集中しており、転移してきたボク達に向かって光線を放とうとしている間際だった。


「その風はすべての生物を腐敗させ、死滅させる『腐敗の風(コラプションウィンド)』」


 流石に半壊状態になっているギルドには誰もいないと考えて、広範囲の深淵魔法を放った。

 もしかしたら、そこの半壊し掛けているギルドに人間が潜んでいた可能性もあるが、その人間のために、この街を救えないと言う事になりかねないので、犠牲になっても仕方がないと思う。


「……ライム、あれを倒してくれたことはありがたいが、ギルドまで消滅してるぞ」

「マイク君、こんな時に何言ってんのさ偽善者みたいなことを言い始めちゃって。作戦遂行には犠牲も伴うに決まってるじゃん。これが少数の犠牲だよ」


 もしかしたらマイク君がギルドを破壊させたことでキレ始めるかと、予想していたがそういう事態にはならなかった。

 馬鹿なマイク君でもそういう事は分かっていたのだろう。まあ、馬鹿と言っても統率能力はボクの五千倍くらいあるから、そういう事に関してはボクよりもマイク君の方が優れているのだけどね。


「いや、お前、魔力量……」

「うん? 勇者? なんか言った?」

「いや、何でもない。さっさと行くぞ!」


 急に勇者が独り言を言い始めていたので質問したのだが、何故か話を変えられてしまった。一瞬だけ下心のある思考をしていたのかと考えてしまったが、流石にこの状況でそんな事をできる馬鹿、もしくは猛者はいないだろう。


「マイク君、魔法を使って敵を探すとか言う事は出来ないかな?」

「ライムの深淵魔法みたいに理不尽な魔法はほかにねえから、俺には出来な――」

「使えねぇ野郎だなぁ!」


 勿論、マイク君にはあまり期待していなかったのだが、もしかしたら、というワンチャンがあるかもしれないので質問したのだが、予想通り使えなかった様だ。

 まあ、この会話での目的はマイク君を貶すことなんだけどね。目標通りマイク君は頭を抱えてるし……頭を抱えてる? なんか馬鹿にされてない?


「なんで君は頭を抱えてんのさ」

「いや、お前の馬鹿さと能天気さと無神経さに失望してただけだ」


 やはりボクは貶されていたようだ。

 まあ、マイク君なら反応してくれると思って言ったので、結構うれしかった。ボクの横に居るナチュラルポジティブ野郎のせいでボクの身体よりも先に、ガラス並みに脆いピュアな精神が壊れてしまいそうだよ。


「ああ、それなら俺が使えるから少し静かにしていてくれ『感知』」


 ……こういう風にボクの貶しが、このポジティブ野郎、もしくは貶しを貶しだと受け取らない馬鹿、もしくは聖人君主の勇者によってつぶされてしまう。

 しかも文句を言えない状態での返答しかしてこないので、更なる貶しをすることができない。


「ライム、貶しを諦めればいいだろうが、変な顔になってるぞ」

「君の方が圧倒的にh――」

「居たぞ、ついてこい」


 ……本当に、帰らせてもらって良いかなぁ? 本気で帰りたくなったんだけど。

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