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TS転生は強制的に  作者: lime
二章
27/48

二十四話~ボクと大量の良く分からない奴と本当に失礼なマイク君~

 ……すみません、普通に寝坊してしまいました。

 朝六時半に目覚ましを掛けて置いたら、いつのまにか寝てしまいました。

 七時に目覚ましを掛けておけばよかったね、本当に馬鹿だわ。

「「「「タマシイィィィ!!!!!!」」」」


 マイク君が無双した結果、ボク達は五分程度で迷宮の外へ出た。

 しかし、外に出ると、そこには広い空間に居たような謎生命体が蔓延っており、ボクが深淵魔法でなければ倒せなかったあれが大量にいた。

 ボクは迷宮で戦ったあれのうざさが心の中で蘇ってきた。


「マイク君、キレても良いかな?」

「だめだ、お前があれに攻撃できる方法が深淵魔法しかないだろ、流石にダメだ」


 そんな、先程の数分間戦い、うざいと思っている相手が視界いっぱいに、聴覚も占領されて、ボクは怒りでぷるぷると震えていた。


「何言ってるのさ! 君はこいつらをウザいと思ってないの!? こんなのを放置したら一晩中どころか常時煩いんだよ? だから、殲滅させて?」

「いや、何が殲滅させて? だよ。そんな猟奇的な発言初めて聞いたわ」


 しかし、感情の共有はマイク君とは無理のようで、マイク君はあれを見てもストレスと言うか、イラつきは溜まらない様だ。意味が分からないよ。


「じゃあマイク君、あれに魔法打ってみてよ、魔法が効くんだったら屠殺して行ってよ」

「嫌に決まってんだろ、もしそれで今見えてるやつら全員が俺に向かってきたら、どうしようもないだろうが」


 ただ、この安全第一、効率第一、合理第一、現実思考主義(リアリズム)を掲げたような、本当にもてない男の典型的な性格を表したようなこの男は、ボクが提案した案を数秒で却下してしまった。

 これで本当に何故モテているのかを知りたい、流石に顔だけでこれはないと思うけど。


「はあ、本当にマイク君は詰まんない奴だね、そんなんで人生楽しいの?」

「いや、ただ単にお前が人生をはっちゃけ過ぎてるだけだろうが、お前って本当、無神経って言うか、なんというか、死に対する恐怖って言う物が存在しないように思えるよ」


 ボクも最近は、深淵魔法やら、スキルやら、自分自身の生存本能により、本当に危ない事は回避しているように自分で思っている為に、滅茶苦茶な事をしているという自覚はあるが、面と向かってそんな事を言われると少しだけ落ち込む。

 まあ、確実にボクよりもマイク君の方が無神経だと思うけどね。


「君は女の子に対する有難みが存在しないように思えるけど」

「いや、特にお前のせいで亡くなったんだよ」


 本当に、マイク君は女の子を敬うと言うような気持がない様だ。まあ、ただ単にこういう様なキャラを作っているだけかもしれないけどね。

 ボクの裸を見たときに滅茶苦茶顔を赤くしていたから、かなり女性に対しての免疫がない筈。……まあ、顔を赤くしていたマイク君を見て少しだけきゅんとしてしまったけど、きっと熱を出していたんだとと思う。


「マイク君、ボクだって美少女の部類なんだよ? まあ、性格が悪いから黙ってた方が良いって事は自覚してるけどね」

「いや、自覚してるなら、ってお前にそんなこと言っても直すわけがないか」


 マイク君と言う奴は無神経だ。

 ボクが言い出した事なのだからそう言う事を言われるのは仕方が無いかもしれないけれど、これでもボクは美少女なんだ。

 普通に美少女に対しては印象良くするために変な事はしないと思うのだが……ま、まあ元々ボクは男だったからね、それも仕方が無いのかもしれないけど、ボクはもう男じゃないから不愉快なんだけどね。


「……もう少し女の子の扱いを考えようぜ。まあ、それは置いておいて早く冒険者ギルドに行ってみようよ」

「……お前、男口調の方が、似合ってるぞ」


 会話を変えようとして、少し口調を変えてマイク君に提案したのだが、意味不明な事をほざきだしたので、少し腰の部分をぶん殴った。……スキルは勿論使ってないからね。


「それはつまり、ボクがほぼほぼ男だって言いたいのかい?」

「もち!」


 しかしマイクくんに問い詰めても、話が改善な方向に進まず、自信満々にもち! と言われてしまい、瞬時に腹をグーパンした。威力はごみだったけど。


「お前、殴るな、本当に暴力系ヒロインは人気がないぞ? と言うか、暴力を振るう女子とか、あり得ない」

「本当に君は……一言どころか全てが無駄なんだよ!」


 マイク君は懲りずにボクのことを貶してきていた。

 本当に呆れるよ。誰のせいでマイクくんを殴っているかを今すぐに胸に手を当てて考えてもらいたいね、そしてその後に懺悔しながら死んでいってもらいたいね。


「違う、蹴りもダメだ、そういう意味で殴るなって言ったんじゃねえよ」


 マイク君には本当に一度お灸を添えなければいけないと思いつつ、ボク達はギルドに向かった。

 まあ、ボクは失礼な事を言うマイク君をけったり殴ったりしながら歩いていたんだけどね。

 と言うか、今までずっと六時半に起きて、二度寝すると言った生活だったのだから初めから気づけよって事ですよね。(笑)

 


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