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わたしは樹木は枯れているほうが自然だと思う

 わたしは樹木は枯れているほうが自然だと思う。


 花や葉は、あってもいいけれど、ないほうがより魅力的だと思う。


 冬の澄んだ青空の下、申し訳程度のささやかな日差しを受けて、じっと押し黙っているその姿がいい。


 恋人にするなら彼のような人がいい。


 静かに、ただそこにいて、れればごつごつと硬い表面がわたしの皮膚を弾くのだ。混ざらない、溶け合わない、わたしとは異なる誰かだと、彼は主張している。


 楽しいはなしや、優しいことばは、わたしの柔らかい指で簡単に潰せてしまう。


 けれど、何も言わない裸身らしんの彼は、恐いほどにわたしじゃない。


 なのに、びくびくしながら近付いて、ふっと、まったく彼の意思とは関係のない他人の都合で切り落とされた枝の生々しい断面なんかを見つけると、それまでがまるで嘘みたいに、彼のことが愛おしくなる。


 わたしたちは生まれてからずっと一緒に育ってきた同胞なんだと思える。

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