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いつも正しいものなんて
いつも正しいものなんてないんだ。
私は言った。私に言った。私と言った。
間違い探しもいいけれど、どうせなら綺麗な貝殻を見つけよう。
砂浜に一人立って波の音を聞いている。
僕はどうしちゃったんだ?
恐がってばかりの人生で、最近は鏡もまともに見れない。
そんなにベルが鳴るのが辛いのかい?
夢から覚めたくない気持ちはわかるけど。
この箱はとても居心地がいい。
でも窓が一つもありゃしないんだ。
今日も小人たちは大騒ぎ。
ほみしゅくれと。まなりつこれと。
朝日は嫌いさ。埃まみれの頬を照らす。
どれもこれも似たようなものばかり。
いつだって私は私が私でないことを恥じている。
どうして彼になりたい?
どうして彼女になりたい?
どうしてありもしないものがみんな大好きなんだろう。
答えは鏡の中にある。だから私は鏡が嫌いさ。
眠りに落ちる前に一通の遺書をしたためる。
それが僕の日課。
空の青さと海の青さはどこが違うかって?
君がどちらを向いているかだよ。
上か、下か。
今更あとには引けないんだ。
せめて水平線が遠ざかるまでに。




