くさのはなし
よく読んでみると、おかしな話。解答編がございますが、どうしても知りたい人以外は見ないほうがよいかと。
あるところに、男と女が住んでいました。
彼らはそこの支配者でした。
ある時男と女は、くさを見つけました。
彼らはそれを引っこ抜き、嬲って笑いました。
「ああ、爽快。気持ちがいいわ」
「ぐふふふふふふふふ」
あわれ、くさたちは惨めな姿で地に転がされました。
男と女は、ひとしきり笑った後、そこを立ち去りました。
あわれなくさたちは最後の力を振り絞って子供たちを地に残し、自らは彼らの肥やしとなりました。
むせび泣きながら子供たちは、親を栄養としました。
しばらくたって、子供たちは芽を出しました。葉をつけました。花をつけました。
実をつけて、それが熟したころ。男と女は再びやってきました。
彼らはそれを見て、子供たちの親を嬲り殺したときよりも下品な笑いをうかべました。
「「おいしそうだ」」
そういうが早いか今度は子供たちから一つ残らず実をもぎ取って、彼らの子供たちを貪り食いました。
お腹が膨れて満足した男と女は笑いながらそこを立ち去りました。
「ああ」「ああ」「ああ」
くさとなった子供たちは嘆きました。自分たちの無力を恨みました。だけどもどうすることもできませんでした。
それから・・・・そういうことが何回も続き、次で実をつけれる最後に機会となったとき。
くさたちは悲しみで、心が死にそうでしたが、くじけずにまた実をつけることにしました。
実がつき、熟すときが来ましたが、一つ、そう一つだけ他の実と違う様子の実がありました。
それは熟す前に地面に落ち、土に埋もれました。
また男と女が来て、実を貪り食いました。
次の年、寿命を迎えたくさたちは男と女に刈り取られてしまいました。
それから何十、何百年とたったある日。
土に埋もれていた実からいきなり大きな木が生えました。
そしていきなりそれが砕け、中から人型の何かが出てきました。
その様子は鬼神のようでもあり、神のようでもあり、また別のものでもあるようでした。
一つだけいえることは、異様な雰囲気を纏っていたということです。
それは男と女の住んでいるところへいきました。
そのあと男と女がどうなったのか、それはどうなったのか、それは何だったのか知っているものもいません。なぜなら、これが実際起こったことであることを知っているものも、この話自体を知っているものも
当時からいないのですから。
駄文、失礼。