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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期
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幼少期 第七話

簡雍から逃げるように走り出した劉備はそのまま自分の家まで走っていき、家に着いて中に入るとすぐに使えそうな布を探し始め、数分で使えそうな布を見つけるとその布を持って家から出てきたのである。

そして劉備は、


「母上、これで必要な材料は全て集まりました!」


と、言って母の元に走っていったのである。

これに母は、


「…はぁ、竹に小石に炭に…それは…今度は何を持ってきたの…?」


と、言って劉備が新しく持ってきた材料の正体を劉備に尋ねたのであった。

母のこの質問に劉備は、


「これは砂でこっちが布です。これらを正しい順番で竹の中に入れて、そこに水を入れると濁った水が綺麗な水になって出てくると夢に出てきた兄上が話していました」


と、言って母に話したのである。

これに母は、


「…それって本当の話なの?ちょっと信じられないんだけど…」


と、言って劉備を疑いの目で見たのであった。

この母の言動に劉備は、


「本当の話ですよ。発火器がそうだったじゃないですか?」


と、言って母の言葉に反論していったのである。

この言葉に母は、


「…ああ、あれは確かにそうだったけれど…。…でも水の方は…この…材料?を見てるとどうしても信じられないんだけど…」


と、言って材料と劉備を交互に見たのであった。

そこに劉備を追い掛けていた簡雍が何故かボロボロの状態でやってきて、


「…や、やっと追い付いた…。…玄ちゃん足速すぎるぞ…」


と、ぜぇぜぇと息を切らせながら言って劉備を軽く睨んだのである。

そんな簡雍を見た劉備は心の中で、


(四歳児の私に全力疾走で追い付けないとか…。やっぱり簡雍さんへのスペシャル特訓は必須だな…)


と、考えて改めて簡雍を厳しく鍛えていく事を固く心に誓ったのであった。

そんな劉備とは違って母はボロボロの状態の簡雍を見て、


「簡雍君!?あなたその怪我はどうしたの!?」


と、言って簡雍に駆け寄ったのである。

この母の言動に簡雍は、


「…あ、大丈夫です。さっきそこでこけただけなんで。いや、本当に大丈夫なんで」


と、言って駆け寄ってきた劉備の母に話したのであった。

その言葉を聞いた母は、


「…ああ、よかった…。何か、誰かと喧嘩でもしたのかと思っちゃった…」


と、言って安堵の表情を見せたのである。

その一方で劉備は、


(あの距離を全力疾走しただけでコケるとか…。やっぱり簡雍さんには(以下略))


と、考えて簡雍強化計画の実行させる事をより強く心に誓ったのであった。

その一環として劉備は簡雍に、


「憲兄ちゃんも体鍛えないといけないね?」


と、言って声を掛けたのである。

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