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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第八十三話

村長の言葉を聞いた劉備達は、


「そうですね、わかりました、帰りましょう」


「…劉備に言われるとちょっと引っ掛かるがまあ良いか…」


「だな。まあ帰るか…」


「ああ、みんな帰ろうぜ」


と、言ってそれぞれ自分達の家に帰っていったのである。

そうして劉備も家に帰ろうとしたところで村長が、


「お前の事だから上手く切り抜けるだろうとは思っていたが、まさか大人達にも濾過装置作りの作業を手伝わせるようにしてしまうとはな…。これはさすがに驚いたぞ…」


と、言って劉備に話し掛けたのであった。

これに劉備は、


「あれは自分でも驚きました。それでも人手が増えたから悪い事だとは思っていませんけど」


と、言って村長の言葉に答えていったのである。

そんな劉備に村長は、


「…確かに…悪い事ではないだろうな。…まあ良いか。劉備、気を付けて帰るんだぞ?」


と、言って劉備の言葉に納得したように頷くと劉備に早く家に帰るように話したのである。

これに劉備は、


「はい、そうします。それでは村長さん、さようなら。また明日、よろしくお願いしますね」


と、言って帰っていったのである。 

そうして家に帰った劉備に母は、


「…おかえりなさい、玄徳。遅かったわね?」


と、言って少し怒りながら劉備に話し掛けたのであった。

この母の態度を見た劉備は、


「…あの、母上?怒ってますか…?」


と、言って恐る恐る尋ねていったのである。

これに母は、


「…そうね、ちょっと怒ってるわ。何も言わずにこんなに暗くなってから帰ってくるなんて思っていなかったからね…」


と、言って劉備を睨んできたのであった。

これに劉備は、


「…ごめんなさい…。種まきの季節になるまでに濾過装置作りを終わらせようという考えしか頭にありませんでした…」


と、言って謝って項垂れたのである。

この劉備の言動に母は、


「…それはどうして?」


と、言って劉備に問い質したのであった。

これに劉備は、


「種まきも重労働なのでそれまでに体力の向上をしておきたいと思って、そう考えていたら作業時間がひたすらに延びていきました…」


と、言って母に話したのである。

この劉備の発言に母は、


「…なるほどね…それでも遅くなるまで作業をするのとは少し違わない?」


と、言って劉備の言葉に頷きながらも軽く否定していったのである。

これに劉備は、


「…ごめんなさい…」


と、言って再度謝っていったのである。

そうしてこの後も劉備の母による穏やかながらも厳しい追及が続く事になり、追及が終わる頃には劉備は真っ白に燃え尽きた灰になったのであった。

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