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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第七十三話

子供達の一人が指差した石を見た劉備は、


「ああ、そうだね、その石で良さそうだね」


と、石を触りながら言って子供達に笑顔を見せると続けて、


「それじゃそっちの石とこっちの石を移動させて壺を置けるようになるまで近付けていきましょう」


と、言って子供達に声を掛けたのである。

これに子供達は、


「わかった!みんなやるぞ!」


「おう!任せとけ!」


「それ、押せー!!」


と、言って一つ目の石を動かし始めたのであった。

そうして一つ目の石を動かし終わった子供達の一人が劉備に、


「…そういえば玄ちゃんは手伝ってくれないの?」


と、言って尋ねたのである。

この質問を聞いた子供達が発言した子供と一緒に劉備を見詰めてきたところで劉備は子供達に、


「手伝っても良いんだけど、そうすると私がいなくなった後がしんどいと思うんだけど…。まあそれで良いなら手伝うよ」


と、言って手伝わなかった理由を説明したのであった。

これに子供達は、


「…ああ、そっか。玄ちゃん帰るんだった…」


「…それじゃどうしようか?俺達だけで続けようか?」


「…そうだな、その方が良さそうだ」


と、話し合うと子供達の一人が劉備に、


「やっぱり俺達だけでやろうと思います。だから玄ちゃんはそこで見ててください」


と、言って伝えると二つ目の石を移動させ始めたのであった。

劉備はその様子を見ながら、


「…あの子はちゃんと簡雍さんに伝えられたかな…?」


と、呟いて簡雍達がいるはずの水場の光景を思い浮かべたのである。

そんな劉備に子供達が、


「玄ちゃん、こっちの石も移動させ終わったよ!」


「これで壺を置けば良いんだね?」


「よし、壺を置いてみよう」


と、言って二つ目の石を運び終わった事を報告してから壺を置いていくと話してきたのであった。

これに劉備は、


「あ、ちょっと待った」


と、言って子供達の動きを止めると、


「濾過された水が出てくる穴を開けないといけないんだけどどうする?石の上に置いてから穴を開ける?それとも穴を開けてから石の上に置く?」


と、言って子供達に尋ねたのである。

この劉備の問い掛けに子供達は、


「…そうか、穴開けないといけないんだった」


「どうしよっか?」


「このまま穴を開けて、穴が開いてから椅子の上に置くようにする?」


「そうだな、そうしようか」


と、話し合って方針を決めるとその方針を劉備に、


「玄ちゃん、決まりました。先に穴を開けて、その後で石の上に置く事にします」


と、言って報告してきたのであった。

これに劉備は、


「わかった。みんなに任せるよ」


と、言って子供達に笑ってみせたのである。

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