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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第四十九話

複数の錐を手に入れた劉備達は早速壺に穴を開け始めていったのである。

しかしこれに劉備達は、


「壺が固いんだけど!?」


「錐が全然入っていかない…」


「…これいつまでやる事になるんだ?」


と、言って大苦戦をしたのである。

そんな中で劉備が、


「ふおおぉぉぉぉ!!」


と、いう雄叫びを上げながら凄い勢いで錐を高速回転させて壺に穴を開けようとしたのであった。

その光景に簡雍達は、


「…玄ちゃん凄ぇな…」


「…あんなに速く錐を回転させてる人始めて見た…」


「…今始めて玄ちゃんを怖いと思った…」


と、言って怯えたのだがそれに劉備は一切気にせずに、


「うおおりゃああぁぁぁぁぁ!!」


と、さらに激しい雄叫びを上げて錐を高速回転させ、遂には、


「うりゃあぁぁぁ、っと、よし、穴が開いた!!」


と、言って壺に穴を開けたのであった。

これに簡雍以外の子供達は、


「…凄ぇ…本当に穴を開けやがった…」


「…げ、玄ちゃん怖い…」


「…途中で無理かもしれないって思ってた俺達は一体…」


と、言って呆然としながら劉備を見詰めたのである。

これに簡雍は、


「…ま、まあこれで穴を開ける事は出来るってわかったから、みんな、頑張ろうぜ!」


と、言って子供達に声を掛けたのであった。

これに子供達は、


「「「「「「…お、お~…」」」」」」


と、言ってあまり元気の無い返事をして簡雍の言葉に答えたのである。

これに劉備は、


「…普段はあんな声出したりしないからそんなに怖がらなくても大丈夫だよ?」


と、言って話し掛けていったのである。

これに子供達は、


「…う、うーん…」


「…まあそれはそうなんだけど…」


「さっきのあれはちょっとなぁ…」


と、言って劉備の言葉にも及び腰だったのだが、劉備が続けて、


「本当に大丈夫だから。ね?」


と、言って一人ずつ子供達の頭を撫でていったのである。

これに子供達は、


「…え?あ…」


「あ、ありがとう玄ちゃん…」


「…玄ちゃんの手、優しい…」


と、言って劉備への恐怖心を弱めていったのである。

これを見ていた簡雍は、


「…ふむ、これでとりあえずは一安心かな?」


と、言うと続けて、


「それじゃ俺は壺の穴開けの続きをやっていくぜ。やれば出来るってのは玄ちゃんが証明してくれたからな」


と、言って錐を手に取ると壺の穴開け作業を再開させたのであった。

これに子供達も、


「あ、俺もやる!」


「私も!」


「おいらもやる!玄ちゃんみたいに!」


と、言って壺の穴開け作業を再開させていったのである。

この光景を劉備は、


「…これなら次々と穴が開いていきそうね」


と、言いながら眺めたのである。

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