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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第四十二話

劉備の言葉を聞いた簡雍は、


「わかった。明日は朝から濾過装置を作っていくんだろ?」


と、言って劉備に尋ねたのである。

この質問に劉備は、


「はい、多分そうなると思います」


と、言って答えたのであった。

この答えを聞いた簡雍は、


「それもわかった。それじゃ明日の朝は飯食ったらすぐにくるからな。明日もまた色々とよろしく頼むぜ」


と、言って劉備に明日も一緒に行動する事を伝えたのである。

この簡雍の発言に劉備は、


「…それって私が来なかったら憲兄ちゃんはどうするの?」


と、言って簡雍に尋ねたのである。

これに簡雍は、


「…その時はまあ…大人しく家に帰るよ…」


と、言って自身の考えを話したのであった。

この言葉に劉備は、


「…わかりました。できるだけ来れるように頑張ります。来れなかったらよっぽどの何かが起きたと思って下さい」


と、言って明日は出来る限りこの水場に来ると約束したのである。

この劉備の言葉に簡雍は、


「お、おう、わかったぜ。それじゃあ今日はこれでお別れだな?」


と、言って少し狼狽えながら改めて家に帰る方針が変わっていない事を確かめたのであった。

この簡雍の確認行動に劉備は、


「はい、今日はお別れです。…良いんですよね?憲兄ちゃん?」


と、言って簡雍に家に帰る方針に変更が無い事を伝えると同時に簡雍に変更した方が良いのかとやんわりと尋ねたのである。

これに簡雍は、


「ああ、大丈夫だ。それじゃまた明日な、玄ちゃん」


と、言って立ち上がったのである。

この簡雍の言動を見た劉備も、


「はい、それじゃあまた明日、憲兄ちゃん」


と、言って簡雍に挨拶をすると劉備も立ち上がり自身の家に向けて歩きだしたのであった。

その様子を見届けた簡雍も自身の家に帰っていったのであった。

そうして今日も無事に家に帰った劉備は母に、


「母上、帰りました。…遅くなってはいないですよね…?」


と、言って帰宅の挨拶を行った後で恐る恐る尋ねたのである。

この劉備の行動に母は、


「…ふふふ、ええ、大丈夫よ、玄徳。お帰りなさい」


と、満面の笑顔で告げると続けて、


「もう夕食を食べられるようにしてあるけど食べる?それとも少し休んでからにする?」


と、言って劉備に尋ねていったのであった。

この問い掛けに劉備は、


「…え?母上、夕食の準備が早すぎませんか?」


と、言って母の質問に答える前に逆に質問をしていったのである。

こんな劉備の質問に母は、


「ふふ、言い方は悪いのだけどあなたに手が掛からなくなったからね。だから朝食と昼食の準備も早くなっているでしょう?」


と、言って劉備に答えたのであった。

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