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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第四十話

劉備の言葉を聞いた母は、


「…使っていない椅子を持って行く…か。…何に使うの?」


と、言って劉備に持って出ていく予定の椅子の使い道を尋ねたのである。

この質問に劉備は、


「水場に濾過装置を作る予定なんですけど、そこに椅子を持って行って、そこに設置する濾過装置の入れ物の壺を椅子の上に置こうと思っています」


と、言って椅子の使用用途を説明したのであった。

この説明を聞いた母は、


「…その、壺を置く為の椅子って必要なの…?」


と、言って劉備に尋ねたのである。

この母の質問に劉備は、


「濾過した水が壺の底から出てくるので椅子みたいな物の上に置くのが良いと思ったんです。…駄目ですか?」


と、言って母の問い掛けに答えたのであった。

これに母は、


「…なるほどね、そういう事なのね。わかったわ、それなら…」


と、言って家の奥の部屋に行くとそこに置いてあった椅子を持ってきて、


「ねぇ玄徳、この椅子ならどうかしら?」


と、言って持ってきた椅子を劉備に見せたのである。

そうして母が持ってきた椅子を見た劉備は、


「…はい、この椅子ならあの壺を置いても大丈夫そうです。ありがとうございます、母上」


と、言って使えそうな椅子を持ってきてくれた母に感謝の言葉を伝えると母が、


「挨拶はいいから早く持って行って来なさい。それからあまり遅くならない内に帰ってくるのよ?良いわね?」


と、言って劉備に話して聞かせたのであった。

この母の言葉に劉備は、


「わかりました、母上」


と、言って短くはっきりと答えると続けて、


「それでは行ってきます、母上。出来るだけ早く帰れるように頑張ってきます!」


と、言って椅子を持って水場に向かったのである。

そんな劉備に母は、


「気を付けて行ってくるのよー!」


と、言って送り出したのであった。

そうして水場に到着した劉備はすでに戻ってきていた簡雍に、


「おお、玄ちゃん、俺の方がちょっと早かったな」


と、言って声を掛けられたのである。

これに劉備は、


「…女の子がこんな椅子を持ってきてるんだから遅くなるのは当然だと思います…」


と、言って簡雍の言葉に返事をしたのであった。

この返事を聞いた簡雍は、


「はっはっは、そうだろうな。それは悪い事を言ったな」


と、言って笑いながら劉備に軽く謝ったのである。

そんな簡雍に劉備は、


「…謝らなくていいから少し手伝って下さい…」


と、言って簡雍に助けを求めたのである。

これに簡雍が、


「ああ、悪い悪い、すぐに手伝うよ」


と、言って劉備に駆け寄ってきたのであった。

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