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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期
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幼少期 第三十六話

村長が懐から取り出した発火器を見た劉備と簡雍。

これに劉備は、


「…発火器を使って便利だったから濾過装置も許可してくれる、という事ですか?」


と、言って村長に尋ねたのである。

これに村長は、


「まあ、そうなるな。それに濾過装置だったか、そっちの方も何か色々とやっているところをちょくちょく見ていたからな。それでおそらく成功したところだったのだろう、劉備や劉備の母、それに簡雍が大喜びしているところを見てしまったからな。あの喜びようの道具なら許可して村中に設置しても問題あるまい、そう思っただけの事よ」


と、言って劉備に許可を出す事にした経緯を説明したのであった。

これに劉備は、


「…ありがとうございます。必ず村のみんなの役に立つ物を作ってみせます」


と、言って村長に深く頭を下げたのである。

一方の簡雍は、


「…これひょっとして俺来なくても良かったって奴じゃね?」


と、言って頭を掻いたのだが、村長は、


「いや、そんな事は無いぞ?友人の妹の為に頭を下げる簡雍の姿に思うところがあった、これもまた、簡単に許可を出した理由の一つだ」


と、言って簡雍を優しく見詰めたのであった。

これに簡雍は、


「…あ、ありがとうございます。…あ、その、う、嬉しいです…」


と、言って赤面しながら村長に感謝の言葉を話したのである。

これに村長は、


「…なんだその反応は?誉めてやっているんだから普通に受ければ良いものを…」


と、言って簡雍の反応に呆れ声で返答したのだが簡雍は、


「…普段誉められ慣れてないからどう答えたら良いかがわかんないんですよ…!」


と、言って村長に言い返したのである。

これに村長と劉備は、


「「…ぷっ…あはははははは!!」」


と、揃って大笑いして、劉備は簡雍に、


「ちょ、笑わせないでよ、憲兄ちゃん…」


と、言って抗議をし、村長は、


「…ああ、久しぶりに大笑いさせてもらった」


と、言って呼吸を整えると、


「さて、劉備、簡雍。許可をもらったという事は今から濾過装置を作るのだな?」


と、言って劉備と簡雍に尋ねてきたのである。

これに劉備が代表する形で、


「はい、そのつもりです」


と、言って村長に返事をしたのであった。

すると村長は、


「ならばすぐに行くと良い。作るのにそれなりに時間が掛かる道具なのだろう?」


と、言って劉備に問い掛けてきたのである。

これに劉備は、


「はい、必要な材料を集めたりで少し時間が掛かります」


と、言って答えたのであった。

これに村長は、


「ならもう行くと良い。あまり遅くなって家族を心配させてはいかんからな」


と、言って劉備と簡雍に早く行くよう促したのである。

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