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新訳三國志演義  作者: 篠原2
少女期

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少女期 第五十九話

とりあえずではあったが材料を集めてきた劉備と大工は早速馬車作りを開始する。


「……ふむ、これだけあればなんとか形にはできそうですね」


「ふんふん。ということはいよいよ馬車を作っていくんだな?」


「はい。最初はどこから作っていこうかなぁ……」


「そうだなぁ……まあ……下からか?」


「わかりました」


劉備は自身の発した質問、馬車のどの部分から作れば良いのか、に対する大工の返答である下から作ろうに頷いて馬車を下の部分から作ることを決めていく。

そこでまずは馬車の土台部分から作ることを決めた二人は、すぐに集めてきた材料から馬車の土台に使えそうなものを選んでいった。


「……ふむ、この荷車の部品は使えそうだな」


「はい。それからこっちの車輪も使えそうですね」


「ああ。そうなると最初はこの荷車の土台にその車輪を取り付けること、この作業からになりそうだな」


「はい」


劉備と大工の話し合いで決まった最初の作業は、特に問題なく進んでいき、ここで車輪を含めた馬車の土台部分が完成する。

こうして完成した車輪付きの土台を、劉備と大工はちゃんと動いていくのかの確認のためにまずは自分達で動かしてみることにした。


「……とりあえず、これで土台は完成しましたかね?」


「……うむ……そうだな、とりあえずは完成したと言って良いだろうな」


「了解です。それでは早速なんですけど……」


「うん? どうしたんだ玄ちゃん?」


「車輪がまともに動くのか、最初は馬に引かせるのではなく、私達で試してみませんか?」


「……ふむ、最初は、か」


「はい。いきなり馬に引かせて壊れてしまっては、ここまでの苦労が水の泡になってしまいますから」


「……なるほどなぁ。わかった。それじゃあちょっと動かしてみようか?」


「はいっ!」


劉備は自身の意見に賛同してくれた大工の言葉に元気良く返事をしていき、すぐに馬車の土台部分を引っ張り始める。


「……どうだ?」


「……そうですね……今のところは問題なく動かせていますね……」


「ふむ。そうなると次は実際に馬に引かせてみる必要があるな」


「はい。それで馬は……私が乗っていた馬で大丈夫ですかね?」


「良いんじゃないか? 駄目ならまた考えれば良いんだし」


「わかりました。それでは連れてきます」


「おう、待ってるからな」


「はい!」


大工に返事をした劉備は、すぐに自身が乗っていた馬を馬車作りの場に連れてきた。

そうして馬に、馬車の土台部分から延びる通常のものより延長させた手綱を取り付けていったのである。

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