表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新訳三國志演義  作者: 篠原2
少女期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

325/353

少女期 第四十三話

太守の元に向かった劉備達だったが、もう何回も行き来している道であるため、なんの問題も起きないまま太守の元に到着することができた。

そのまま太守への面会許可を申請した劉備達に、文官達が声を掛けてくる。


「ふぅ、さすがに張角殿達の拠点に行くよりは簡単でしたね」


「そりゃあまあ、そうだろ? なあ?」


「こっちの道は慣れた道だからな」


「そうそう。あんな初めて行くような場所と一緒にされたら困るぜ、玄ちゃん?」


「ふふふ、そうですね……おや?」


「失礼、劉備玄徳はいるかな?」


「あ、はい、私です」


「む、君か。太守様から面会の許可が出たぞ。だからついてきてくれ」


「あ、はい、わかりました」


予想していたよりも早く面会の許可が出たことに驚きながらも、劉備達は文官についていって太守のいる部屋に向かっていく。

そうして向かった部屋はいつも太守と会っているところではなく、太守の私室であった。


「こちらです、どうぞ」


「あれ? この部屋なんですか? いつもの場所ではなく?」


「ええ、太守様がこの部屋に連れてくるようにと言われましたので……」


「そうですか……わかりました、ありがとうございます」


「いえいえ。それでは私はこれで……」


自分達を案内してきた文官が立ち去っていく様子を見ていた劉備達が、部屋のなかで待っているはずの太守に声を掛けていく。


「太守様、おられますか? 劉備です」


「おお、劉備か、待っていたぞ。遠慮せずに入ってくるといい」


「わかりました。それでは失礼させていただきます」


太守から入室の許可をもらった劉備が部屋に入っていった。

すると部屋のなかには、椅子に座って寛いでいる太守の姿があり、部屋に入ってきた劉備に対して太守が手を上げながら劉備達に挨拶をしてくる。


「おう、待っていたぞ、劉備よ。それと護衛のもの達もご苦労様だった」


「ありがとうございます、太守様」


「お褒めに預かり光栄に思います、太守様」


「うむ。さて護衛のもの達よ、ここからは劉備と二人で話がしたい。悪いのだが部屋の外で待っていてくれないか?」


「わかりました。では劉備、またあとでな」


「はい、またあとで」


太守の言葉に従って部屋から出ていく護衛達に頭を下げていく劉備。

こうして部屋に二人きりで残った劉備と太守の話し合いが始まった。


「久しぶりになるな、劉備よ」


「そうですね、太守様」


「うむ。それで今日はなんの用なのだ? 劉備よ」


「はい、太守様。実はまたお願いしたいことができまして……」


太守の問い掛けに劉備は、若干言いにくそうに答えていく。

閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ