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新訳三國志演義  作者: 篠原2
少女期

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少女期 第三十五話

自身の発言を聞いて呆然としている村長の姿を見た劉備は、この状態のままで話を進めて良いのかを考えていく。

そうして考えたのだが、あまり時間に余裕がない、ということもあってすぐに話を進めることにした。


「……ちょっと呆然としておられますが、時間が少ないのでこのまま話します。まず皆さんにやってもらいたいことは、馬車を作ってもらうことです」


「……ぬぁ? ばしゃ? ばしゃとはなんだ?」


「馬車というのは文字通りと言いますか、馬に人が乗れるように改良した荷車を引っ張らせる乗り物のことを言います」


「……ほう? そんなものがあるのか。それも天の国の技術か?」


「いえ、これは普通に昔からある技術です。使われないようになって皆忘れていったんでしょうね」


「ふむぅ……しかしそうなるとひとつわからんことがあるんだが?」


「なんでしょうか?」


「そんな昔の技術を、しかも皆が忘れているような技術をなぜお前が知っているのだ?」


劉備の話を聞いて発生した疑問を、そのまま劉備にぶつけていった村長。

そんな村長の疑問に劉備は時間がない、ということもあって簡単に説明していく。


「それはもちろん天の国の技術として教えてもらいました。その教えてもらった時に、これは昔この国で使われていた技術だと説明されたんです」


「ふむ、そういうことだったか。それならまあ……納得……か?」


「私としては納得してくださると助かります。それでは次の話に入ってもよろしいでしょうか?」


自身の説明を聞いた村長が若干不服そうな表情をしていることが気になった劉備だったが、このあとの予定も決まっていることからすぐに次の話題を始めようとしていった。

これに対して村長は急ぎすぎだと注意をしようとしたのだが、村長が話し始めようとする前に劉備が先に説明をし始める。


「いや、待て劉備。話が早い……」


「では始めます。村長さん達には馬車を作ってもらいたいのです。もちろん作り方は私が教えますから」


「……ふぅ、もうわかったわ。こちらが諦めれば良いんだろうが、まったく……」


どうやっても劉備は止まらない、そう判断した村長がそのように話して敗北宣言を出していく。

その様子を見た劉備は、この勢いのままで二つ目の頼みごとを話していった。


「ありがとうございます。それでは二つ目ですが」


「……ああ、そういえばもうひとつあったのだったな……」


「はい。それで二つ目なんですが、また道作りをしてほしいんです」


二つ目の頼みごとを話した劉備は、そのまま頭を下げていった。

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