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新訳三國志演義  作者: 篠原2
少女期

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少女期 第三十一話

張宝の主張を聞いて苦笑いをしていた劉備と張角だったが、いつまでもこうしていてはいられない、ということで多少強引に気持ちを切り替え、出発の準備をしていくことにした。


「……なんとも言えん主張ではあったが、宝を説得できたことは良かったと言っておこう。そなたはどう思う、劉備よ?」


「はい、私も良かったと思います」


「そうかそうか。それではそろそろ旅に出る準備をしておくか。劉備もそれでよいかな?」


「はい、大丈夫です」


「そうか。ではわしはここで一度失礼させてもらう。またあとでな、劉備よ」


「はい、またあとで」


出発の準備を行うために別の部屋に向かう張角を見送った劉備は、張宝に頭を下げて挨拶を行うとすぐに部屋を出て、外で待っているはずの村の皆の皆のところに向かう。


「張宝殿、どうもありがとうございました」


「……いや、礼を言われるようなことはしていない。だからそのような言葉を言ってくる必要はない」


「そうですか……でもあなたが認めてくれたおかげで無駄な争いをせずに張角殿が治療に向かうことができるようになりました。これにはやっぱりお礼の言葉を伝えておかないと」


「……ふん、律儀なことだ。まあいい、お前も早く行け。準備が必要なのは兄者だけではないだろう。違うか?」


「ええ、私達にも準備はあります」


「そうだろう。ならば早く行け。そうしてできる限り早く兄者がここに帰れるようにしてくれ」


「わかりました。それでは失礼させていただきます」


「うむ」


張宝からの短い返事を聞いた劉備も部屋から出ていく。

そうして劉備は外で待っている村人達の元に向かっていき、張角達との交渉が無事に終わったことを伝えていった。


「……暇だなぁ……」


「玄ちゃんはいつになったら戻ってくるのかなぁ……」


「さぁなぁ……」


「……はぁ……うん? あっ!」


「む? どうした?」


「玄ちゃんだ! 玄ちゃんが戻ってきたぞ!」


「なにっ⁉」


「やあ、皆さん、お待たせしてしまいました」


「いや、それはまあいいんだが……」


「ああ。それよりも問題は……」


「張角殿が治療することを認めてくれるかどうか、ですよね?」


「ああ、そうだ。どうだったんだ?」


「安心してください。無事に説得できました。張角殿が治療することを認めてくれましたし、怪我人や病人がいる村にも行ってくれると約束してくれました」


「おお、そうか!」


「やったな、玄ちゃん!」


「はい。それでなんですけど、張角殿の準備が終わったらすぐに私達の村に帰るようになりました。なので私達もすぐに帰る準備をしないといけません。いいですか?」


「ああ、大丈夫だ!」


劉備の問い掛けに力強く返答をしていく村人達。

こうして劉備達も帰る準備を始めていく。

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