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新訳三國志演義  作者: 篠原2
少女期

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少女期 第二十五話

張角の問いを受けた劉備は、待ってましたと言わんばかりに説明を始めていった。


「はい、私がここに来た理由は、今私の村に滞在してもらっている旅人達のご家族などを張角殿に治療してほしい、そのために来たのです」


「む? 旅人達の家族など、だと?」


「はい、そうです」


「ふむぅ……なるほどな……ということはそなたが暮らしている村とは違う村の住人達の治療をしてほしいと、つまりはそういうことか。そうかそうか……」


劉備の説明を聞いた張角がそう話して頷いていく。

そんな張角に、劉備は自身の頼みを聞いてその村人達を治療してくれるのかを尋ねてみる。


「わかってもらえたようで助かりました。それでどうでしょうか? その村人達を治療してもらえるでしょうか?」


「……ふむ。まあわしも助けを求める民を見捨てるつもりはない。良かろう、その話受けよう」


「そうですか! ありがとうございます!」


「と、言いたいところなのだが」


「……うん?」


話の流れからすぐに引き受けてもらえると思った劉備は、突然話の流れが変わりそうな空気になったことを即座に察して変な声をあげていく。

そのような反応をした劉備に、張角が続きを話していった。


「あまり長くここを離れることもできんのだよ。弟達がうるさいからな」


「……なるほど……それは確かにそうですねぇ……ふ~む……」


張角の話を聞いた劉備は、そう言いながら張宝に視線を向けていく。

こうして劉備に視線を向けられた張宝は、咳払いをしたあとで自身の考えを話していった。


「ごほんごほん……まあそれがしも苦しむ民を見捨てたくはない。しかしここにいる民達にも兄者の治療を待っているものが多い。それを考えると兄者にはあまり長く留守にしてほしくはないのだよなぁ……」


「ああ……それは確かにそうでしょうねぇ……」


「そうなのだよ。一応そうならないように弟達にもいろいろと教えたのだがなぁ……」


「ふむ、そうだったのですね。しかしそうなるとどうしましょうか? 今私達の村に滞在してもらっている旅人達のご家族などはどのようにしてもらうのが良いのでしょうか?」


張角、張宝の話を聞いた劉備がそう言って二人に尋ねていく。

これに張角、張宝の二人はいろいろと質問をしながらどうすればよいのかを考える。


「……そうだなぁ……そのもの達はここまで来ることはできないのだな?」


「おそらく来れないと思います」


「ふむ……そうなるとやはりわしの方から出向かねばならんか。ふむ……」


「しかしそうなるとここにいる民達が苦しむことになるのでは……?」


「そうなんだよなぁ……うーむ……」


劉備に張角、張宝の三人は最良の策を考えていった。

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