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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期
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幼少期 第二十七話

劉備と簡雍がそれぞれの濾過装置で濾過を行っている最中、劉備がふと、


「…あ、そういえば」


と、言って動きを止めたのである。

そんな劉備に簡雍が、


「…ん?どうしたんだ玄ちゃん?」


と、言って声を掛けたのである。

これに劉備は動きをスローモーションにしながら、


「…母上に二回目の濾過をしに行ってくるって言って出てきてから母上の事放ったらかしにしてる…」


と、言って顔色を真っ青にしたのであった。

この話を聞いた簡雍は劉備に、


「…それじゃ一回戻ってきたらどうだい?濾過装置は俺が見ててやるからさ」


と、言って劉備に一度家に帰ってきたらどうかと提案したのである。

これに劉備は、


「わかった、そうする!ありがとう、憲兄ちゃん!」


と、言うと自分の家に向けて走っていったのである。

そうして家に帰った劉備は、


「すいません母上!色々あって遅くなってます!」


と、言いながら家の中に駆け込んだのであった。

そんな劉備に母は、


「ああ、玄徳、遅かったわね。…って今遅くなってますって言った?遅くなりました、じゃなくて?」


と、言って劉備を見たのである。

これに劉備は、


「…はい、また行ってきます…」


と、普段より小さい声で母に伝えたのであった。

これに母は、


「…玄徳、あなた今何をしてるの…?」


と、少し困惑しながら尋ねたのである。

これに劉備は、


「…いえ、最初は普通に水の濾過をしてたんです。その途中で憲兄ちゃんが来て色々話をしてたら憲兄ちゃんも濾過装置を作ってみたいって言ってきたので一緒に作ったりしてたんです。そうしたらこんな時間になっちゃいました…」


と、言って母に説明したのであった。

これに母は、


「…なるほど、そうだったのね。…それで簡雍君は今どうしてるの?」


と、言って簡雍の状況を尋ねたのである。

これに劉備は、


「憲兄ちゃんは今私の濾過装置の濾過作業と憲兄ちゃん自身の濾過装置の濾過作業を見てくれてるはずです。私が家に戻ってくる前にそう言って別れましたから」  


と、言って簡雍の今の状況を推測ではあったが母に話したのであった。

これに母は、


「…そう?それなら良いんだけど…」


と、言って安心すると続けて劉備に、


「わかったわ。それじゃすぐに簡雍君のところに戻ってあげなさい。私の時みたいに簡雍君が玄徳の事を心配するわよ?」


と、言って早い段階で簡雍のところに戻るように伝えたのである。

これに劉備も、


「はい、わかりました。それじゃまた戻ってきます」


と、言って簡雍のところに戻っていったのである。

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