表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

201/353

幼少期 第百九十九話

劉備の母をもう一押しで説得できると考えた村長は、気合いを入れ直して最後の説得を始める。


「これまでの話でかなりの不安が解消されたとは思う。そこで最後、劉備がどのような褒美を求めるのかだが、これは今までに劉備がこの村になにをやってきたかを考えればおのずと答えを導き出せよう?」


「……もしかして……この村のみんなが快適に暮らせるようになる、そのような褒美を望む。村長さんはそのように考えているのですか?」


「うむ、そうだ。そうではないかな、劉備よ?」


劉備の母を説得している最中、突然劉備本人に話を振った村長だったが、話を振られた劉備はまったく慌てずに村長の質問に答えていく。


「はい、その通りです、村長さん」


「うむ。ちなみにどのようなものか、一足先に教えてもらえることはできるかな?」


「ええ、大丈夫ですよ。なによりも母上の説得に大きな役割を果たしてくれるでしょうから、喜んで説明させていただきます」


「おお、そうか。それではよろしく頼むぞ、劉備よ?」


「はい。それではいきます」


そう話して呼吸を整えた劉備は、村長と母にどのような褒美をもらおうとしているのか、そのもらった褒美でなにをしようとしているのかを事細かに話していった。

その全貌を聞いた村長と母は、自分達がその新たな技術を使っているところを想像し、恍惚の表情を浮かべる。


「……ほう、それはまた……面白い技術を教えてもらったな」


「ええ、本当に……でもそんなことが本当にできるの、玄徳?」


「一応先ほど話したことがすべてできれば、という話になりますけど。それでもたぶん不可能ではないと思いますよ」


「おお、そうか! それならばすぐに褒美をもらい受けに行こうではないか!」


「……そうですね。不安がすべてなくなったかと聞かれればいいえと答えてしまいますが、わかりました。玄徳、太守様に失礼のないようにね?」


「大丈夫です、母上。私ひとりで太守様の前に出るわけではないんですから。そうですよね、村長さん?」


「ああ、そうだ。だから心配することはない。安心して劉備が帰ってくるのを待っていてくれ」


「……わかりました。村長さん、玄徳のことを、どうかよろしくお願いします」


「うむ、任せておいてくれ」


「これで明日の朝に出発ですね。村長さん、よろしくお願いいたします」


「ああ。こちらもよろしく頼んだぞ、劉備よ?」


「はい!」


こうして劉備、劉備の母、村長の三人による話し合いは終わり、三人は明日に備えてこの日は早めに眠りに就いた。

そうして夜が明け、劉備達は褒美をもらうために太守の元に向かうのだった。

閲覧、感想、評価ポイント、ブックマーク登録、いいねありがとうございます!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ