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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期

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幼少期 第百七十五話

品物の確認を始めた劉備は開始直後に顔をしかめながら声を上げる。


「うわ……予想はしてましたけど、やっぱりすごい臭いですね……」


「ここに運び込む時にも大変な思いをしたからな……」


「そうですよね……本当にありがとうございます」


「礼には及ばんよ。劉備のお願いだったからな」


「そうですか……わかりました。それでは村長さん、そろそろ帰っていただいてもよろしいですよ」


「む? いや、一人にするのは心配なんだが?」


「それはわかります。でも私はこれからここでしばらく作業をしますから、その間村長さんにずっとここで待っていてほしいとは言えないですから……」


「む、むぅ……そうか、わかった……」


劉備の発言を聞いた村長が、その発言に引きながらも了承の言葉を発する。

この言葉を聞いた劉備は改めて村長に一時的でもいいから、ここから立ち去るように頼んでいく。


「わかってもらえたのなら、一度村に帰るだけでも良いので、私一人で作業できるようにしてくださると嬉しいです」


「ああ、わかった。一度家に帰って仕事を終わらせてくる。それで劉備の作業が先に終わったら家にいると思うから知らせにきてくれ。逆にこちらの仕事が終るのが早かった時は、こちらがここに様子を見にこよう。これで良いかな?」


「はい、それでお願いします」


「よし。それではこれで一度帰らせてもらう。またあとでな、劉備よ」


「はい、村長さん、またあとで」


このように挨拶をした村長に、同じように挨拶を返した劉備。

そして劉備の挨拶を聞いた村長が心配しながら立ち去る様子を見届けた劉備は、空き家に入るとすぐに作業を始めていった。


「うぅわ、くっさ……いくら将来のためだといってもこれをやるのは本当に苦痛でしかないな……」


そのように発言し、いやいや作業を行った劉備はそのあと二時間ほどで作業を終わらせると、村長への報告のために村長の家に向けて歩いていると、劉備が作業をしていた空き家に向けて歩いてきている村長と合流することになる。


「……ああ、臭かった……とりあえず早く帰ってなんとか体を洗うかなにかしないと……うん? あれは……村長さんか。ということは村長さんも仕事が終わったんだね」


「おーい、劉備! こちらの仕事が終わったから見に来たが、そちらも作業が終わったようだな」


「はい、終りましたよ、村長さん」


「そうか。それにしても……やはりというか、匂いがキツいな……」


「ごめんなさい……とりあえず帰ったら全力で体を洗おうと思います……」


顔をしかめている村長を見た劉備は、そう言って村長に謝罪していった。

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