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新訳三國志演義  作者: 篠原2
幼少期
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幼少期 第十二話

子供達に発火器を渡しながら劉備は、


(妖術使いか…。予想してたけどやっぱりこういう扱いをされるようになるんだね…)


と、考えていたのだが子供達が、


「ねぇ劉備、これの使い方、もう一回見せてくんない?」


と、言って話し掛けてきたので一旦考えるのを止めて、


「うん、良いよ。じゃあちょっと貸してね?」


と、言って子供達から発火器を返してもらうと子供達に、


「それじゃいくよ?それっ」


と、言ってもう一回発火器の実演を行ったのである。

その光景に子供達が、


「「「「「「「すっげー!!」」」」」」」


と、言っている時、泥水を入れて待っていた濾過装置から濾過された綺麗な水が出て来始めたのであった。

その様子を見た簡雍が子供達に、


「あ、おい、こっちの泥水の方も綺麗な水になってきたぞ!」


と、言って濾過装置の方も見るように促したのである。

この簡雍の言葉に子供達も反応して、


「「「「「「「すっげー!水の方もすっげー!!」」」」」」」


と、叫んでの大騒ぎになったのである。

そんな事をしている間に劉備の母が大人達を連れてきて、


「玄徳、皆さんを連れてきたわよ。早速お願い出来るかしら?」


と、言って劉備に発火器と濾過装置の実演を行うように頼んだのである。

これに劉備が、


「わかりました。それじゃあ濾過装置に泥水を入れますね?」


と、言って濾過装置に泥水を入れていったのである。

そして子供達に見せた時と同じように水が濾過されるまでの間に発火器の実演を行ったのであった。


「じゃあいきまーす。えいっ」


と、言って発火器を使って火起こしを行った劉備に大人達も、


「す、凄い!あっという間に火起こしが出来た!」


「…なんという事だ…」


「…今まで俺達がやっていた火起こしはなんだったんだ…?」


と、言って驚き、遂には、


「…妖術だ…」


と、いう誰かの声が上がり、その声は少しずつ大きくなっていったのだが、途中で劉備が、


「これは妖術じゃないですよ?この道具を使えば誰でも簡単に火起こしが出来ますし、この道具も私が考えて作ったんじゃなくて兄上が天の国の技術の中から今の私達でも作れそうな道具だけを選んで教えてくれているだけですから…」


と、言って自身の妖術使い疑惑を否定していったのである。

これを聞いた村の住人達は、


「…なるほどねぇ、あの劉備が…」


「あんな奴がこんな凄ぇ道具の作り方を教えてくれるとはねぇ…」


「…玄徳ちゃんが生まれるまで生きてたらあいつも少しは変わったのかねぇ…」


と、いう声が上がったので劉備は、


(…本当に兄さんはみんなに迷惑掛けてたんだなぁ…)


と、思って村の住人達を眺めたのであった。

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