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帰宅と怪文書

※ ※ ※


 電車を乗り継ぎ、俺たちは二日ぶりに自宅へと帰ってきた。


 週刊誌記者や狂信的な菜々美ファンが張っていることを警戒していたが、どうやらいないようだ。よかった。


 そう安心したところで……。


「……おにぃ……玄関前に謎の茶封筒が落ちている……」

「げげっ!? まさか脅迫状でも入っているのか?」


 気味が悪い。

 しかし、まぁ、気になったので回収しておこう。


 俺は玄関の鍵を開けて中に入った。


「まずは手紙を確認するか……」


 差出人等、なにも書かれていない茶封筒。しっかりと糊づけしてある。

 リビングに行ってハサミを取り出して、封を切ると、中には紙が一枚入っていた。


「え~っと、なにが書いてあるんだ?」


 さっそく確認してみる。


『うらやまけしからん! 爆発しろ! 盛大に爆死しろ!』


 それだけが書いてあった。


「……微妙に脅迫状なのか……?」


 まあ、本当に爆発させる気はないんだろうが……。


「……おにぃ……爆殺されるの……?」

「いや、爆殺されない。これは冗談というか、ふざけて送っただけだろ……?」


 そうだよな? いたずらの範疇だと思う。

 ただ、エスカレートしていかなければいいけど……。


「……おにぃ……爆死しても、ちゃんと成仏してほしい……戒名には爆の字を入れるよう頼む……戒名に爆の字が入るのは新しいと思う……」

「殺した挙句変な戒名をつけるな」


 まぁ、この手紙のことは忘れよう。


 俺たちは部屋へと上がり、着替えを用意した。

 あとは……この黒歴史原稿の入ったノートパソコンか……。


「……おにぃ……瑠莉奈は準備ができた……」

「……お、おう……俺もオッケーだ」


 ノートパソコンも含めて着替え等、必要なものはリュックに詰めた。

 あとは戻るだけか。ほんと、とんぼ返りだな。

 まぁ、仕方ない。


 俺たちは最低限の荷物を背負うと(瑠莉奈もリュックだ)、さっさと家をあとにすることにした。


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