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これくらい元気がありあまってないとアイドルなんてやってられない

 ………………。

 …………。

 ……。


「ふあー! 今日は久しぶりにお仕事したって感じだよー! 腕がすごい疲れたー!」


 菜々美はグルングルンと腕を回して整理運動をしながら、充実した表情を見せる。


「……疲れた……」


 瑠莉奈は机に顎をつけて、ぐったりしている。


「体力には自信あるけど、神経を使うのって意外と疲れるねっ」


 二三香は「うーん……」と伸びをして、凝り固まった体をほぐしていた。


 当然、俺も疲れた。

 でも、自分たちでなにかを考え、作りあげていくのはいいものだな。

 これまで刺激に乏しい帰宅部だったので、なおさらそう感じるのかもしれない。


「みんなのおかげでとってもいい感じになりそうだよーー! 菜々美ちゃんのセカンドライフは順風満帆ーーー!」


 しかし、まぁ、菜々美はパワフルだ。

 そして、そのパワフルさのおかげで俺たちは引っ張ってもらえている気がする。


「みんなー! 明日の収録もがんばろーー! えい、えい、おーーー!」


 菜々美は拳を振り上げて、鬨の声を上げる。

 すさまじいテンションの高さだ。


 それに対して――。


「……えいえいおー……」

「えいえいおーっ!」


 瑠莉奈と二三香も手を上げて応えていた。


「しゅーくん! しゅーくんもだよ!」

「お、俺もか?」

「当然!」


 当然なのか……。

 まぁ、みんながやる気になっているのに俺だけやらないというのもな。


「えいえいおー」


 とりあえず、俺も手を振り上げる。


「声が小さい! もう一度!」


 菜々美からダメ出しされてしまう。


「えいえいおー!」

「うん! よし! オッケー!」


 菜々美から許してもらえた。

 意外と体育会系というかスパルタなところもあるよな。

 神寄さんの影響だろうか?


「これで四人の心はひとつになったよ! 明日からもがんばろーーーっ!」


 しかし、まぁ、菜々美のテンション高すぎだな。

 それなのに元気が喪われることがない。たいしたものだ。


 これくらい元気がありあまってないとアイドルなんてやってられないのかもしれないが。


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