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愚神と愚僕の再生譚  作者: 真仲穂空
第6章 僕らの夏休み
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0.述懐

◇ ◇ ◇


 何気ない日常が突然壊れることもある。

 そんな当たり前のこと、誰もがきっと分かってる。

 分かってはいても、目先の当たり前を疑う者など、そう多くはないだろう。日常の崩壊はあくまで可能性の話で、約束された惨事ではない。

 勉学や部活、ボランティア活動に励んだり。ただ精いっぱい、今という時間を楽しむことに費やしたり……


 僕らは大抵、明日(あした)を当たり前のものとして生きている。

 学校に行けば当然級友に会えるし、友達と仲がこじれたって、そのうちきっと仲直りできる。

 未来は常に(ひら)かれている。


 鬱屈した中学校生活から一転、高校生活は毎日が充実していた。

 だから、夏休みが楽しみで仕方なかった。きっとなにをしたって楽しいから。

 高校1年生の夏休みは、はじける果汁のようにみずみずしく、輝くような思い出を残してくれるに違いないと……

 僕は目先の愉楽に飛びついた。いわゆる青春を送ることに執着して、周りをよく見ていなかった。


 数か月先の未来が見えていれば、僕はもっと、賢い選択ができていたのだろうか。


◇ ◇ ◇

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