のどちんこ振動マシーン
流行病。
「のどちんこ」が長い人が、罹りにくいという研究結果が出たらしい。
当然どうやって伸ばすのか?で連日報道が賑やかに。
私の妻は生まれつきのどちんこが短く、最近「つけのどちんこ」を装着したようで
「あなたも、のどちんこ伸ばした方がいいわよ」
と、勧誘してくる。
リモートワークが続きお互いのストレスが溜まっているせいか、喧嘩の絶えない状態だったので、何か裏があるのではないか?と疑ってもいた。
「心配して言っているのよ、のどちんこが1mm長いだけでも罹患率が下がるんですって」
「リカンリツ?」
「そうよ、流行病にかかっちゃう確率」
「そうだな・・・」
俺だけの問題じゃないしなーーという事で、つけのどちんこの最新版「のどちんこ振動マシーン」を取り付ける事になった。
パンフレットには
\振動素子によりサラサラ唾液が増え、流行菌をシャットアウト!/
のアピール。
ーー
「先生これでほんとに菌をシャットアウトできるんですか?」
「のどちんこは呼吸や飲食、発声で重要な役割を担っているんですよ。もちろん悪い菌が口内に侵入した時には、戦ってくれます」
「ありがたい」
「しかもサラサラの唾液をすぐ作れるので、喉の乾燥対策もしてくれているんですよ」
「たすかる」
「ま、無くても生活には困らないんですけどね。さ、口を大きく開けてーー!」
「え?ちょっ、あがが……」
ーー
「死ぬかと思った」
「装着は成功ですよ」
ーー
あれから、夫婦でお互いの「のどちんこ」を見せあうようになった。
もちろん健康チェックや、妻にも装着した「のどちんこ振動マシーン」の動作確認等の為だし、食事の際や、くしゃみ時に外れて飛び出ちゃうのには気を付けないといけないのだが
妻の揺れる「のどちんこ」を見ていると、なんだか平和を感じるのだ。