研究
俺はここしばらく町や森の低ランク依頼をこなしながら宿に戻って寝る日々を過ごしていた。こんな生活がしばらく続いたが商業ギルドから呼び出しがあった。
「ルクス様、ギルドマスターがお呼びですがご予定はいかがでs」
「わかりましたすぐ行きます」
即答である。
早速俺は商業ギルドに出向くことにした。中に入り、受付にいる受付嬢に話しかけた。
「すみません、ギルドマスターに呼ばれたのですが……」
「はい、少々お待ちください」
俺はギルドマスターのいる応接室に入った。中にはギルドマスターとギルドの従業員の女性?が待っていた。……前のポンコツ受付嬢は今回はいないようだ。
「やあよく来たな、今日来てもらったのはあの件の進捗状況を報告するためなんだ」
あの件とはリバーシのアイデア料のことだろう。俺はそれを聞いて喉を鳴らす。この金策がうまくいかなかったら貧乏生活を余儀なくされてしまうのだ。
「あのリバーシな……ものすごい勢いで売れてるぞ!もうウハウハだ!!」
俺はホッと胸をなでおろした。にやにや顔のギルドマスターは気持ちが悪かったが起源はすこぶるいいようだ。
「アイデア料だが、現時点でもうかなりのお金がたまっているぞ!しばらくは働かなくていいくらいにはな!お金は受付に言えばいつでもおろせるからよろしくな!」
「わかりました、帰りに必要分降ろしていきます」
「わかった、まあこれ以上何も話すことはないから今日はもう帰っていいぞ!」
「わかりました、それでは失礼します。」
早速ルクスは応接室を出て受付に行く。
「あの……すみません、お金降ろしたいんですけど口座は……」
そういえば口座についてギルドマスターから何も聞いていないことに気付いた俺はどう説明しようかと悩んでいたところ目の前の受付嬢から声をかけられた。
「ギルドマスターから話は聞いております、いくら降ろされますか?」
どうやらギルドマスターから話を聞いていたらしい。ギルドマスターに感謝しながら一か月生活できるだけのお金をおろして受付嬢に話しかける。
「すみません、少し頼みごとがあるのですが……」
「……これらはたしかに取り寄せることは可能ですが代金のほうはかなりかかりますよ?」
「かまいません、お願いできますか?」
「可能ですよ、しかし時間がかかりますよ?」
「それでかまいません、よろしくお願いします」
「わかりました、ちなみにお金の上限はいかがしましょう?」
「とりあえず、金貨10枚でお願いします」
この世界の硬貨の価値は
鉄貨一枚 = 10円
銅貨一枚 = 100円
銀貨一枚 = 1000円
小金貨一枚 = 10000円
金貨一枚 = 100000円
白金貨一枚 = 1000000円
で、金貨10枚は日本円に換算すると約100万円の価値である。
「わかりました、これだけあれはある程度集められると思います、それでは一ヶ月後またお越しください」
俺は商業ギルドから出ていつもの宿に戻った。今日は