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異世界無双に憧れて  作者: ジン
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報復

俺、ルクスは今日も森の奥へと足を運んでいた。今回は新しく習得した想像魔法『シェプフング』の性能テストをしようと考えた。


「まずは買うと高くつく剣から」


俺は剣のイメージを頭に浮かべ魔力を集中させる。そして呪文を詠唱させた。


「シェプフング」


足元が光りだし、創造したものが現れる。


「・・・・・・とりあえずイメージ通りの剣ができたな」


足元には片手剣が転がっていた。


「本当は大剣がよかったんだけど・・・・・・」


今の自分の体格じゃあ扱いきれないから仕方ない。


「次っと」


こうして次々に欲しいものを創造していった。こうして盾、服、金を創造したあと


「・・・・・・っつ、マジか・・・・・・」


自分の魔力が尽きたのに気付いた。


「マジかもう魔力切れかよ・・・・・・」


俺は水魔法使ったことがないけど、普通の魔法士がだす水の質量の10分の1しか出していない気がする。もっと言うとその魔法士は限界まで魔力を使ってないだろうからこの魔法はかなり燃費が悪いようだ。まあこの性能ならむしろ燃費がいいほうかと錯覚するな。


「ここに来てからまだ15分しかたってないんだけどな・・・・・・」


これ以上何もできないから宿に戻ることにした。この続きは後日に持ち越しとなった。





次の日またいつもの場所に来ていた。今回、創造魔法はお休みにすることにした。まずはこの平凡な魔力量をどうにかしないといけないと考えた。それを解決すべく魔法を開発することにした。


「さてっと」


実はこの平凡な魔力量をどうにかする方法を思いついていた。今日はそれを試すことにした。

俺は手に魔力を集中させて魔法を発動させる。


「ドレインタッチ」


闇魔法『ドレインタッチ』 魔物や人間、魔力を有しているものに手を触れたものから魔力を奪い、自身の魔力量を回復させることができる。一見有用な魔法に見えるが、この魔法を使うには直接対象に触れなければならず、戦闘中に体をあまり鍛えていない魔法士が触れるのはリスクがあり、基本中距離から遠距離で戦う魔法士のとって相性が悪く、使う瞬間がないのだ。


こんなドレインタッチだが先日話した仮説が正しいのならこの空気中には魔素が含まれているはず、ならドレインタッチで魔力が回復するはずだ。早速ドレインタッチを発動させる。


『ドレインタッチ』


・・・・・・あれ?


確かに多少魔力が回復する感覚があるが『ドレインタッチ』本来の回復量の10分の1程度だ。これでは使い物にはならないだろう。


そこでもう一度ドレインタッチを唱える。


『ドレインタッチ』


さっきは手に魔力を集中させたが、今度はこの魔力を体全身に巡らせる。そして魔法を発動させた。


『ドレインオーラ』


さっきのドレインタッチとは違い、大幅に魔力が回復してるのがわかる。『ドレインオーラ』の発動は成功しているようだ。


これで魔力枯渇の危険はなくなった。これはでかい、どんな大魔法を使っても即座に回復してくれるのはかなりのプラスのはずだ。


その後は『ドレインオーラ』の性能チェックを行うことにした。適当に魔法を使った後にドレインオーラを発動させた。


「・・・・・・これなら戦闘でも使えそうだな」


『ドレインオーラ』の性能チェックが終わったのでこの日は宿に帰ることにした。


この時ルクスは『ドレインオーラ』の開発成功は単なる自身の戦闘能力不足の解消としか思っていなかった。しかし、ルクスはこの時気づいていなかった。この魔法の性能が現代の魔法界隈の常識を覆す魔法だということに。


そして、のちに”英雄”と呼ばれる要因の一つになることなど今のルクスはまだ知らない。


いつもと違って早めにいつもの宿に帰ってきた。そしたら宿の受付から話し声が聞こえた。


どうやら若い受付嬢二人が話しているようだ。


「そういえば最近ルクスってやつが最近うちの宿に泊まってるんだけどさ~」


「あーいたいた!あいつのことでしょ?」


・・・・・・どうやら俺の話のようだ・・・・・・なんか嫌な予感がするんだけど


「あいつさ~毎日どこかに出かけてすこし汚れて帰ってくるじゃん?」


「んー、そだね」


「あたしの自慢の洞察力洞察力によるとね~」


「ちょっと~あんたの洞察力なんてあてになるの?」


「まあまあ聞いてよ~あいつの服装、どうみても貴族や商人の服装じゃないんだよね~そして一人で宿に泊まっていることを考えると・・・・・・新人冒険者と見た!」


「・・・・・・うんうんそれで?」


「まあ率直にいうと・・・・・・どうしよもなくて将来性のないダメ男だってことww」


「ちょっとwwwそれはかわいそうじゃない?だって今は新人冒険者でもいつかはAランク冒険者になるかもしれないじゃない?」


「甘いわね、あの子、剣を持ってるの見たことないのよ。これじゃ魔物の討伐依頼受けられないじゃないその時点であの子の人生は一生独身一生童貞の人生を歩んでいくのよ」


「いやいやwさすがにそれは言いすぎじゃない?きっと低ランクの依頼こなしてお金貯めて剣を買ったりするのよ~」


「いや、お金を貯めるのは楽じゃないのよ~低ランクの依頼をこなしていたらいたら確かに多少のお金は稼げるけど、食事代と宿代、その他の生活費がかかるのよ?それに休みの日や依頼がない日はお金を稼げないのよ?いったい、いつのなったら剣なんて高いもの買えるのよって感じ!」


「たしかにww」


「剣が買えるころにはもう生き遅れよwwいい年して低ランク冒険者で剣もろくに振ってないから魔物を狩るにもひと苦労だし、そんな奴に彼女なんてできないわよww」


「まってまってwもしかしたら万が一憶が一優秀な魔法士かもしれないじゃない?それなら剣持ってなくても・・・・・・」


憶が一ってさすがにひどいんじゃないだろうか?


「いやいやwww優秀な魔法士なら毎日汚れて宿に戻らないでしょwwもしも魔法士ならセンスなしw落第よww」


「ちょっとwwもうフォローできないwwもうダメダメネ!」


ダメなの?ねえ僕って駄目なの???


「以上の情報からルクスは一生独身童貞彼女なし低ランク冒険者でおけ?」


「異議なしwww」


「それともあなたが彼と付き合う?あまりおすすめできないけどw」


「冗談よしてよw誰が泥船とわかって乗るのよ~」


「だよね~」


心のライフポイントがゼロになったところで宿に戻ることに・・・・・・


「「あ・・・・・・」」


俺に気付いた受付嬢は気まずい顔をしている。


「あ、あの・・・・・・」


俺は受付嬢に前に立った。


「俺、お前たちのこと一生許さないから・・・・・・」


そういって自分の部屋に戻る。受付嬢の顔が青ざめていたので少しすっきりした。


実際は何かすることは全く考えてないけどせいぜい復讐される恐怖を味わうがいいさ。


このくらいの報復ならいいよね?













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