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前の話からの続きです。
大輔さん達が帰ってきてから今日も喫茶happy開店です。
店を開けてから鳴った一本の電話。
それに出たのは最近調子が良くて、お手伝いをしている桃花さんだった。
少し話してから大輔さんに代わった。
そしたら「貸せない!! 無理!!」を繰り返す大輔さん。
埒が明かないと思った桃花さんは大輔さんに代わって再度電話に出ると「了解!」と言って、すぐにきってしまった。
電話の相手は伊織さんからで内容は「料理教室の助っ人として今日一日、私を貸せないか?」との事だった。
ちなみに伊織さんは実玲ちゃんの誕生日会に用事で来れなくて残念がっていた。
代わりに旦那さんが来てくれたんだけれど最後は大輔さんと酔いつぶれていた悪友こと仁さんの奥さんだ。
ちなみに仁さんは竜ちゃんの息子だったりする。
すなわち伊織さんは竜ちゃんにとって義理の娘になる。
そんな伊織さんは経営者でもあり料理教室も、その内の一つだそうだ。
で今回は駅前のビルの教室の一つからの『SOS』みたいだ。
大輔さんは急だったのもあるけれど、きっと伊織さんからの頼み事だったので断ったのだと思う。
だけど桃花さんは伊織さんの親友だから引き受けたのだろうと思われる。
そして大輔さんが文句を言うために電話している「今のうちに!」とエプロンなどを入れた鞄を渡された。
「後は私に任せて!」と桃花さんに見送られるかたちで追い出されてしまった。こういう時の桃花さんは素早いなぁ〜。
鞄の中には財布や携帯も入っていた。本当に用意周到な事だ。
時間の指定は、なかったけれど早い目に着いた方が良いと思い少し急いで向かった。