エピローグ
~エピローグ~
キーンコーンカーンコーン
てくてく。今日はしっかし熱いぜオイなどと頭の中で思いながら、たった今鳴り響いたチャイムが発する教育機関へと足を運ぶこと4分35秒。
ふぅついたぜ、とか思いながら俺は靴を下駄箱にしまい、ダサい上履きをはいた。
俺の名は兵道刀16歳。都内のX高校に通う高校二年生だ。
学力・体力・知力・ともに平均で、顔は福山雅治を作画崩壊させたような感じだ。
特筆するべきものは特にない。ああ、まぁちょいとばかしスマブラがうまいといったところだ。
そんなまさに現代の平均的な男子高校生の俺は、普段と変わらずに教室へと赴いた。
ガラガラ。扉を開けるとそこにはきちんと整列した机と椅子に座りながら教団に立つ先生の話に耳を傾ける生徒たちがいた。
扉から発する「ガラガラ」という音波が扉の一番近くの席に座る生徒の鼓膜にぶち当たるまでのゼロコンマ1秒の間、俺はこんなことを考えた。
「ああ、今日も俺は遅刻しちまったんだねェ」
~昼下がり~
「おいおいおいおめーまた遅刻かよだせェなオイ」
「あん?遅刻してもいいじゃねーかよお前には関係ねぇ」
曇天の空のもと、屋上で俺と会話する相手は高槻切矢だ。
こいつは、まさに平均的な男子高校生である俺よりもちょいとばかり50m走が早いだけの平均的な男子高校生2だ。顔は中の下。
キーンコーンカーンコーン
「お、ヤベェヤベェ。5限は体育だ。早いとこ体操着に着替えて運動場に行かねぇと。行くぜ兵道」
「チッめんどくせーがいくか」
そうして俺たちは教室によって体操着に着替え、運動場へと足早に向かった。