序章+ 旅路/帰り路
話数が"+"のものは、別に読み飛ばしても構わないものです。
章の終わりに、ギャグっぽい感じで入れていきます。
なんか、話のつじつまが合わなくなってきたら、ここで修正していく所存です。
それでは、どうぞ!
「その…… 白銀の騎士団とやらの本拠地はどこにあるんですか?」
「そうだな…… よく知らないが、とりあえず帰り路を記したメモがあるから、帰ることはできる」
帰り道か……。 私にとっては、旅路だな……。
4月17日 午前9時23分
あの後、結局私の家に戻り、夜が明けてからの出発となった。
一刻も早く帰りたい彼女は少し渋ってたような気もするが、なんとか賛同してくれた。
元に戻らない右手に対しては、包帯を巻いた上に長袖の服を着るという対処をした。
学校等の諸々(もろもろ)の事情は、彼女の上の人がやってくれるらしい。
学校とかのことは、あまり深く考えないことにした。
あいつも……。
ちなみに、この出発までの間でもう一つ分かったことが……。
「なぁ、これってどう行けばいいんだ?」
「はぁ?」
彼女は、かなりの天然+馬鹿だ。
少し複雑なこととか、初めてのこととかにはかなり動揺する。しかし、何といえばいいのか……、クールに
振りまわろうとしている。なんか、背伸びしているが、何も知らない子供のようだった。時々偉そうにするし。
ちなみに、昨日彼女が持ってきたカバンの中には、着替え等の生活必需品が一切入っていなかった。入っていたのは、大量の食糧と本。かなりの数を家に置いてきたが、軽く泣きつかれた。
お守りをしているのはどっちの方か、分からなくなってくる……。
彼女が分からないと見せてきたメモには、電車の路線図が手書きで書かれていた。かなりきれいに。そして、ここの最寄り駅とその周辺の駅を大きく囲うように赤い丸が、かなり遠いところの駅に青く丸が示されていた。遠いとは言っても、2時間程度でつく場所だった。乗り換えは多いが。
なるほど。これは、帰り路だけでなく、行き路も記されているものだと考えれば、説明がつく。
彼女は、私に用があってきたのではなく、この辺に用があったのだろう。赤い丸は目的地周辺の駅ってことだろう。
で、青い丸は……。
「ここに行けばいいんじゃないんですか?」
目的地、白銀の騎士団の本拠地近くってところか……。
「そうなのか」
「たぶんですが、おそらく」
「じゃあ、そこに行こう で、どうやって行くんだ?」
「……」
彼女は……大人……だよな……。たぶん…………。
そして、ここからは、完全に私が彼女のお守りである。
かなり乗り換えが多く、さらにこの馬鹿が一緒だったが故に、4時間かけて、目的の駅に到着。
道中のことは、語らせないでくれ……。
「見たことのある景色だ」
「そうじゃなかったら困ります……」
私のイライラは、再度Maxだったが、疲労の方が強かった。
そして……
4月17日 午後2時10分
白銀の騎士団とやらを、私は見ることになる。
to be continued……
おまけ 道中のワンシーン
「お、駅弁だな うまそう…… 買っていいか?」
「なんで私が許可あげなきゃいけないんですか…… というか、食べる場所ないですよ」
「あれって、電車の中で食べるものだろ?」
「誰が一般車両で駅弁なんか食うか!」