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シー&リバー

第三話です!

 俺は、ギルドカードを出来るのを待つために森に帰った。

 今日は疲れたなと思いながら、人に見られていないのを確認して元の姿に戻り森に入った。

 すると、森の奥から二匹の動物が駆け寄って来た。


『ウィル様~~!』

『ウィル様!』

『お前ら!?………誰だ?』

『『なっ!?』』


 その二匹は、こけそうになりながら走ってきた。二匹とも動物より人から言う魔物らしい。片方は、鹿と馬を、もう片方は牛と馬を混ぜた感じだ。


『シーとリバーです。ウィル様』

『そうですよ。ひどいです、忘れるなんて』

『忘れることなんて無いよ』

『ええっ!? 振りですか? 今の!? 振りなんですか!?』

『はあ。シー。いい加減、解ってください…。ウィル様はわざとやっておられるのですから…』

『そのわりには、リバーも引っ掛かってたような?』

『!…そんなわけ無いですよ』

『へえー』


 この二人のやり取りを見ていると飽きない。ってか面白いよなぁ。


『っと言うわけで、旅のお供には我らを』

『えっ? そうなのリバー?』

『ちゃんと話を聞かないからです。前にお話しましたでしょう?シー』

『? ま、いっか。そういう事なんでウィル様、お供に僕らをご指名ください』

『…………いや、誰も連れて行かないから』

『『えっ?』』


 俺の言葉に二人とも一瞬固まった。ってかいつ旅するってこいつ等に言った?言ってないんだけど…。


『いやいやいや! どうしてそうなるんですか!? ウィル様!』

『そうですよ、ウィル様! シーはともかく私の事まで!』

『なっ!? 今、なんて言ったんだ!? リバー!』

『当然の事を言ったまでです』

『おっ『二人とも悪いけど…』…まえなぁ?』


 シーの言葉をさえぎって、俺は言った。


『お前ら、目立つしなあ……』

『『…………』』


 二人は、下を向いた。

 言っておくけど、今俺ら人間の姿じゃないからとっても不自然なやり取りをしている。そもそも、俺は化けられるけどこいつ等は無理らしい。


『お前ら、そんな顔するなって…。ここを守ってもらおうとしてたのに…』

『『えっ!?』』

『だから、俺の代わりに守ってもらおうとしてただけだし…。ずっと旅するわけじゃないし…。たまに戻ってくるかもだし……。だから、旅の供はいらない。俺は大丈夫だから…』

『『ウィル様……』』


 二人とも、何か変な顔になってる…。人間の顔じゃないから余計に…くくっ』


『………ウィル様、声に出てます』

『えっ? そう?あっ、ごめん』


『まあ、いいよね。リバー。行かせてあげよう。帰ってくるまで、僕らがここを守ってます』

『はい。ウィル様のお考えであれば、我らはそれに賛同するのみ…お気をつけて行ってらっしゃいませ』

『………いや、行くの明日だし…』

『『えっ?』』


 こんなやり取りをしながら、俺らは日が落ちるまで話し合った。もしかしたら、最後になるかも知れないから……。


 後日。俺は、身支度を済ませ森を出た。もう昼過ぎだ、ギルドカードが出来上がっている頃だろう。


『ウィル様、いってらしゃい!!』

『お気をつけて、ウィル様!』

『おう!』


 俺は、楽しみで仕方なかった冒険者生活へと足を踏み入れる。やっぱり、魔法とか剣とか憧れるよね!


因みに、鹿&馬がリバー。牛&馬がシー。姿は、皆さんの想像に任せます。この二匹は、一話には出ませんでしたが約一年半前からウィルに使えてます。主に遊び相手として……。


次回、ウィルがノーラへの旅立つ!…一時間前のはなし。

ノーラに着くのはいつになるやら……。


感想、待ってます!

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