金髪エルフ
パソコンが壊れてるので、携帯で書きました。なので、おかしい所があるかも知れません…。
『これで、あってるか?』
俺は、マールに首を傾げながら尋ねる。マールはふふっと笑い、あってると言ってくれた。
「じゃ、この中に入れて」
マールの指示通りに口に銜えていた薬草を籠の中に入れる。やっぱり、薬草は不味いな。
俺はもう一度、薬草を探しに行く。これを始めて、三時間ぐらいが経過していた。もうお昼時だ。カイトはお腹すいたぁ、と地面に座り込んでいる。まったく、ちゃんと働いて欲しいものだ。
マールはカイトの態度が目に入ったのか、ズンズンと足音を立てながら凄い怒った顔でカイトに近づいた。
「ちょっとぉ! ちゃんと働いて! 手伝ってくれるっていたのそっちでしょ?」
「それは、ごもっともで」
「じゃ、働く! ほら見て! ウィルちゃんなんか薬草苦いのを我慢して運んでくれてるのよ!? 見習って!」
「ええ!? おい! ウィル! お前だけずるいぞ!!」
『働かないお前が悪い』
「白状モノォ!!」
俺は、しーらないっと首をぷいっと違う方向に向けて歩き出す。働かないカイトが悪い。
しばらく歩くと、目的の薬草を見つけた。それを口に銜えて一気に地面から薬草を抜く。これ、結構首が疲れるんだよな。
俺が口いっぱいに薬草を咥えた所で顔を上げると、見知らぬ人が立っていた。俺は驚いて、薬草を落としてしまった。人の気配に気づかなかった…こんなことは初めてだ。
「何こいつ、犬?」
犬はねぇだろ!! 犬は!! と心の中で怒鳴りながら、相手を見る。髪の色は金色で、尖った耳を持っていた。明らかにエルフだ。
(って事は、マールの村の奴?!)
俺がそう考え込んでいると後ろから声が聞こえた。
「ウィルちゃん〜?! 薬草集まった〜?!」
(しまっ……!)
俺は咄嗟に振り返り、マールを隠そうとしたが一足遅かった様だ。
「あら、マールじゃない?」
金髪エルフはマールの存在に気づき、久しぶりに友人に会ったような態度で、マールに話しかけた。
「何? 律儀に薬草集め? 偉いわねぇ」
「あ……え…エル、なんでここに…?」
マールは金髪エルフ(以下エル)を見た途端に、目に見える程に動揺し始めた。所々、噛んでいる…。
そんなマールをエルは嘲笑いながら、ここにいる理由を話す。
「ちょっと散歩。あんたこそ、魔物くんと薬草集め? 悪趣味ね…魔物となんて…」
「う、うん…魔物くんじゃなくて、ウィルって名前なんだ……この子…」
(名前、バラすなよ…)
エルは、ふぅーんと俺をジロジロ見て来た。高さ違いすぎるから、必然と見下ろす形になる。
マールはオドオドしながら、エルの様子を伺っている。
「ウィルねぇ…変な名前」
(お前らに言われたくねぇ!)
いちいち癪に触る奴だ。イラつくなぁ。
「そう言えば、村長貴女探してたわよ」
「え? あ、そうなの? あ…ありがとう」
「別に感謝されることでも無いわ」
ふん、とエルは向きを変え、じゃあねと言って去って行った。
あれ? それだけを伝えるだけに来たのか? あれか…?
『…ツンデレってヤツか?』
「何、言ってるの?」
何だ、優しい奴いるじゃん…。もしかしたら、マールの勘違いかもな。
「ウィルちゃん?」
『マール、今から村長とこ行くんだろ?』
「うん、私を探していたみたいし」
『俺も行っていいか?』
「え!? あ、いいけど…」
少し気になるな…あのエルって奴もだけど…。
マールの承諾も得て、俺はマールとエルフの村に行くことにした。
「あれ? ウィル? マール!? どこ行ったんだぁああ!!?」
カイトを置いて……ごめん、忘れてた…。
『なぁ、マール』
「何?」
『マールの村って、どんな所?』
「そうだねぇ、普通の村と変わらないよ? 強いて言えば、ビースト達の村に似てるかな?」
『へぇ、そうなんだぁ』
可笑しい、そうな会話を行きにしたはずだ。
『普通の村じゃねぇええ!!』
「うわぁぁ! 何叫んでんの?!」
コレが叫んでいられるかぁ!! っての!
俺が目にしたのは、大きな大木にツリーハウスがいっぱいある。つまり、木の上に村があるのだ。
『いかにもエルフの村だな!!』
「だから、なんで叫んでんの!」
ん? 地上から20mは離れてるけど、どうやって行くんだ?
そうマールに聞くと、マールは大木の根元に近づくと、ウィインという音と共に木の表面が開きエレベーターが出てきた。
「ここから」
『ハイテクだな!!』
ここ異世界だよな!?
その頃、カイトは……?
「ラックぅ、俺たち出番今回無かったなぁ」
『ピィ!(まったくです! 僕の方が無いですけどね!)』
ぐすん、と涙を流しながらラックと律儀に待っていた……ごめん…。