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誘拐犯

薄暗い倉庫の中で、俺は両手足を縛られ床に転がされていた。

理由は簡単。誘拐されたからだ。

そして目の前には見知らぬ男が三人、無表情にこちらを見ていた。

こう見えて俺は敵が多い。普段から身辺には気を使っているのだが今回は本当に油断をした。

一番自分の中の脆い部分を突かれたと思って良い。

さてどんな要求をされるか。どんな結末になろうとも無様な態度はとるまいと腹に力をいれ相手を睨む。

男の一人が口を開こうとした瞬間、倉庫のドアが派手な音をたてて蝶番後と吹っ飛んだ。

何事かと目を見開くと、そこには蹴りのポーズのままかっこよくきめている一人の良く見知った女の子がいた。

「助けに来ましたよ!この悪党ども、私の親友を誘拐しておいてただで帰れるとと思わないことです!」

俺はおろか黒幕の男達まで目がぽーんと飛び出た。もちろん比喩的な表現だが心情的にはそんな感じだ。

男達と俺と思ったことは恐らくシンクロしているだろう。

なに言ってんだ、こいつ?・・・と。

シャドーボクシングして相手を威嚇している我が親友どのに向かって一言。

「いや、そもそも誘拐したのお前だろ」

誘拐犯のセルフ救出ってどの辺に需要があるんだよ。

「良いんです!なんたって親友ですからね!」

「親友って言葉でなんでも許されると思うなよ!?俺今回本当に裏切られたかもって真剣に悩んだんだけど!?」

「やーですね、私があんたを本当の意味で裏切る何てあるわけないじゃないですか!今回は金欠とマンネリと黒幕の一気釣りがしたかっただけです」

「・・・つまり、金がないからとりあえず男たちの話に乗り小遣いゲット。平和な日常にもちょい飽きてきて刺激も欲しかった。誘拐ってことは他に黒幕いるってこととだからそいつらの炙り出しもしたかった・・・で、おk?」

「その通り!ではいまから親友の救出劇、いっきまーす!

ちなみに、男達がずたぼろにされるまでさほど時間はかからなかった。


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