各種設定紹介
【まえがき】
『メタモルフォーゼ・フィーメイル』の各種設定紹介……みたいなページです。
といっても設定はついでみたいなものです。
どちらかといえばラフ等のイメージ画を載せるのがメインかもしれません。
●2012年 06月 29日(金)──フリー・ボールのラフを追加(本記事最後尾)
フリー・ボールの説明文末でも書いている通り、ゲームや筐体の仕様についてはこの先、ACT5以降の本編に登場しますので、ネタバレを避ける意味で現時点ではここに載せません。
ACT1ですでにゲーム内世界のシーンから物語がスタートしていますが、当初の予定ではACT3でゲームシステムに触れるつもりでいたので、あえて冒頭では詳細に触れていませんでした。
が、その後の加筆もあり、ゲーム内突入のプロットが後半にズレ込んでしまっています。面目ないです。
●2012年 06月 30日(土)──主人公、絵馬のイメージラフ追加。(本記事冒頭)
●2012年 06月 30日(土)──銃器の項目追加(本記事末尾)
●2012年 07月 03日(火)──西京およびネロ&チャコのラフ追加(本記事冒頭あたり)
※上記はこれまでACT1の冒頭に挿入していた本作の「扉絵」です。
小説家になろうの仕様上、イラストをヘッダー部にもってくることができず、「扉絵」としては見栄えの悪い(イラストの上部にタイトルが表示される)状態が続いていました……(泣)
そんなわけで今回、設定紹介ページを設けたこともあり、ACT1からこっちに移しました。
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【隼人絵馬】
本編の主人公その(1)です。
失われた系譜と呼ばれる原種の血をもつ日本人種の末裔で、人種保護法にも指定されている人物。
日本人種がほぼ絶滅した原因については本編で追々出ます。
ただ名前バレしているので言いますと、隼人族の家系です。
※補足※
「原種」というのはDNAを遡った「日本人のルーツ」を指すのではなく、今となっては絶滅してしまった種に対する「絶滅以前の血筋」の意。
日本消滅後の生存者の血は、時代を経て薄れ、現在では純粋な血を持つ者はほとんどいないため、血統の濃い者は「原種」と呼ばれる。
よわい27で身長は189センチ。体重はノーコメント。
ほぼ全ての光を認識する全能眼を有する。
彼女の眼は、透視した物体の構造を展開図化し、理論的な死角を消しているが、実は「金目銀目」の瞳は距離測定のレンズに過ぎない。実際に「ものを見る」作業は脳が行っており、全周360度の視野を持っている。
※作者注※
小説ではメカ絵などはさて置き、「キャラの容姿が気に入るか否か」というのは、読み手にとって没入感の根幹に関わる部分なので、本当は保険的な意味合いで、キャラに関する絵は晒すつもりはなかったのですが……。
でもよく考えると、本作を読んでくださってる方って、おそらくほぼ皆無だと思うので……べつに今さらキャラデザインが不評だったところで「失うものはないよなあ……」と気づき、踏ん切りをつけて載せることにしました。
この辺、往生際の悪さがにじみ出てます。はい。
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【西京明】
冴えない風貌の36歳。妻子持ち。
絵馬のパートナーで主にダイビングのサポート役。技術全般の担当。
捜査官としては「とりあえず及第点」といった当たり障りのない経歴だが、能力的には秀でたものを秘めている。ただ野心がなくノンポリというだけ。妻子を抱えていることも一因。
※注※
ラフの銃はちょっとミス。DAなのにSAみたいなトリガーを描いてしまいました……。
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【ネロ・フォートナム&ヒサコ・D・クリスチャン】
──ネロ・フォートナム──
9歳の男の子。
かつて惑星を救った功績者、ブライアン・フォートナム博士の曾孫で、フォートナム家の最後のひとり。
黒死病という治療法のない病に侵されながら、それを醒めた視点で受け止めている。
母親はネロを産んだ直後に他界しており、そのため親代わりのサラにべったり。
──ヒサコ・D・クリスチャン──
行政局の高官である父と、作家の母とのあいだに産まれた一人娘。
無能な両親をもったにもかかわらず、ハウス・キーパーのおかげで天真爛漫に育った9歳の女の子。
愛称はチャコだが、そう呼んでくれるのはスクールのクラスメイトだけなのが不満。
体に人工パーツを入れていない基本身体保持者。
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【惑星プラネット・ブルーの統治機構】
──惑星評議委員会──
事実上の最高意思決定組織。
通常、あらゆる判断は惑星管理システムであるミネルヴァが下し、実行に際して重要度の高い項目に対してのみ委員会がその是非を審議する。
評議委員会は都市ごとに設置され、独自の裁定で都市を運用する。惑星全体の方針を決めるような場合には別途、総会が開かれる。普通、委員の枠は6名とされる。
──惑星管理システム=ミネルヴァ──
個々に干渉する部分から公共サービスに至るまで、惑星のほぼ全てを管理、運行している人工知能。
その中枢は非感情タイプのマリア型人工知能を搭載している。
ただし人々に直接関わる端末にはレプリカントのボディとAIが使われている。
※補足※
──端末──
管理システムに対して使われる「端末」とは、レプリカント・ボディのこと。
端末はいわば管理システムの「目」や「耳」であり、ボディを持たないシステムの「経験体」で、情報収集器官のようなもの。
──公安監視システム=アテネ──
統合宇宙軍が所有するシステム。システム単体の機能はミネルヴァと同等の能力を持つ。
ミネルヴァが持つ「早期防衛網(惑星軌道及び星系軌道の監視・防衛機能)」の一部として組み込まれている組織で、有事を除いて独立した絶対権限は持たない。
同システムはミネルヴァの一部を分離させたもので、ミネルヴァの半身とでもいうべき「アテネ」の名が与えられている。
──治安維持システム=アスラ──
行政局が管轄するネットワークシステム及び実働組織。いわゆる警察機構。
与えられた機能と権限は最も低いが、あくまで相対であり、実際には公安監視システムの機能が高すぎると見るべき。
──立法局・司法局・行政局(法治部局)──
読んで字のごとく、それぞれの役割りに特化した組織。
行政局のみネットワーク機構を有しているが、これは実行組織という必然性からで、個々の思惑や軋轢はともかく、三部局の力関係に組織的、政治的な優劣はない。
──市民評議会──
惑星評議委員会や管理システムをはじめ、惑星の統治システム全てに対する外部チェック機関。
管理下にネットワーク監視機構『シヴァ』を持ち、各システムを常に監視している。
議員は広く市民から選挙と推薦で選任され、様々な階層、職業から成る。
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【スパンダウ(ステート・トルーパー・モデル)】
治安維持システムが展開する自律型ドロイド。
もとは宇宙開拓船の調査隊に同行する護衛ドロイドとして、日系企業が開発した機体。
その製造権を買い取った軍部が実戦向けに改良する一方、戦闘能力を劣化させた機体は警察機構に下ろされ、治安維持システムの一部として導入。有事の際はシステムの判断で都市に放たれる。
人工知能は非感情タイプ。
動力源はマイクロ・ブラックホールを用い、自重制御可能な2つの前脚と、転輪キャタピラーを内臓した4本の独立後脚で不整地走行および歩行を行う。
武装は低出力のレーザーをメインとし、あとは殺傷力を抑えたゴム弾、催涙弾、電磁ワイヤー、圧縮酸素砲を持つ。
※補足※
以前、同人誌用の妄想イラストとして描いたのですが、その後も漫画や小説に登場させることなく埋もれていたので、本編に採用。
なので、イラストにある「メイド・イン・ジャパン」と「日の丸」は本編のデザインとは無関係。実際にこうしたマーキングをつけて本編に登場するわけではありません。
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【グール】
警察が保有する動甲冑マシン。
各関節の稼動域が少なく、機動力は自重制御とスラスター頼り。あくまで暴徒などの鎮圧用として造られ、殺傷力よりも装着者の防護に重点を置いた機体。
非感情型の簡単なAIを搭載し、装着者が気絶しても自力で行動が可能。
剛性とパワーは折り紙つきで、軍の戦車でも破壊は難しい。
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【ブック・オブ・ライフ:イアネド島(イアネド大陸とも)】
本編の仮想世界──ゲーム『ブック・オブ・ライフ』の舞台となるマップの一部です。
縮小で読めないかもしれないので以下説明。
東のエストリア、西のアルゴラ、南方のメヌアス諸島に囲まれた大陸。
世界を創造した神々のうち、生命創生神であるイアネド神(女神イアネド)が生まれたとされる地。
原生の主民族であるシリカ人の祖は、かつてイアネドと交わったと云われ、他の民族と比べて魔法能力に秀でており、世に多くの偉大な魔法師を輩出している。
※補足※
小説の設定を作り始めた当初のものなので、微妙に地名等が本編とは異なります。
だいたい「こんな感じ」くらいのイメージでとらえてください。
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【フリー・ボール】
ゲーム内の仮想空間──V.F.S.にダイブするための専用筐体。
搭乗後の筐体内部は重力軽減のために特殊塩水で満たされる。
プレイヤーを包み込む拘束シートは内骨格に保持され、自由懸架の内骨格が塩水に浮かぶ形となり、ダイバーの外界遮断を助ける。
また、現行のフリー・ボールでは初期段階のシステムにみられるような、プレイヤーの頭部とシステムをつなぐ電極が廃され、圧接点プラグ(拘束シート頭部に位置するヘッド・ギア状のレシーバー)による接続が採用されている。
※補足※
絵馬のような捜査官が使うスリープ・レス・ダイブの場合、電極接続と圧接点の2種が選択できる。
ちなみに下記は実用化前のフリー・ボール。
理論的には現行と同じシステムのため、とくに説明なし。
※注釈※
仕様の詳細についてはネタバレ回避のため、本編に登場させたのち、こちらに掲載します。
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【銃器の扱い】
宙航船や宇宙ステーション等、たとえ施設内が重力制御されていても、無重力が前提の世界であるため、反動がなくハンドリングの容易なレイ・ガン(厳密にはエネルギー火器)が主に使用される。
ただし地上では、火薬を用いた前時代的な銃器も健在。
下はパウダー・ガンとレイ・ガンの一例。
火薬を使うカート式銃器のデザインは、すでに二十世紀の時点で完成されており、一部のギミックを除いて基本的なメカニズムは昔のままである。
それほど優秀な構造であるともいえ、現在でも“博物館行き”の時代の銃が復刻されている。
もっとも今日では、火薬技術とパーツ素材の性能が飛躍的に向上しており、銃器がもつパワーは過去の比ではない。
例えば昔の銃器デザインの場合、手の中に納まるようなコンパクト・ピストルは、フルサイズと同じ肉厚フレームを採用して口径を落とすか、もしくはパワー・カートリッジを押し通してタイトな設計を強いられるか、いずれかの選択しか余地がない。(後者の場合でも携行性と総弾数は犠牲になる)
だが今日の技術を使えは、薄いフレームでも大口径カートリッジのプレッシャーに耐えられるため、セルフ・ディフェンス・ガンに.50AEを用いることも容易になっている。(ディフェンス・ガンにパワー・カートリッジを求める必要性云々はさて置き、技術としては可能)
このため殺傷を目的とした場合、古いデザインの銃のほうがより凶悪となっており、“シリアルキラーガット=殺人鬼の銃”と呼ばれ、民間人の使用には制限が設けられている。
【あとがき】
しかしこんなページ誰が見るのかしら、と思わなくもないですが……設定フェチの人には暇つぶし程度には──なりませんかね、やっぱり。