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森にはモンスターらしいモンスターはいないし、
動物も逃げてしまったのか、見当たらない。
オーガーと言えば巨人であるけれども、
本当にいるのだろうか?
周囲のエネルギーを探る…
ふむ、確かに森の奥の方に、エネルギーを感じるな…
「…行ってみるか」
そうして足を進めたら、突然地面が燃えて、火柱が起こった。
「っ!?」
早速体を囲うようにシールドを展開する。
その瞬間、高速でエネルギーが近づいてくる。
つまりこれは、レッドオーガーがはった罠または探知魔法の一種だと考えられるだろう。
そう考えれば、B+というランクは、
やはり侮れないだろう。
「まずは、威嚇してみるか」
火柱を魔力離散で離散させて、
アイス・ボルを準備する。
「グラアアアア」
一直線に飛んできたレッドオーガーに、
アイスボルを放つ。
「グラアアア」
「えっ」
オーガーはそのままアイスボルを左手で受け止める…
左手が凍り付いたが、そのまま突進して右手に炎を纏って殴りつける。
「ぐっ…」
シールド魔法を展開すればオーガーの攻撃は弾かれる。
にやり、とする。
このシールドは相当硬い。
そして、このシールドがあれば僕は優位に立てる。
「それなら、これはどうかな?」
僕は水魔法を意識する。
そして、生まれたエネルギーをそのまま圧縮して、上から下へと振り下ろした。
「ウォータカッター」
音もなく、圧縮された水が木々や地面をもろとも、レッドオーガーを真っ二つにした。
「ふう、オーバーキルだったかな?」