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統合失調症(本物)になると、起こること。(雑記ブログ)(とうおこ)  作者: 井上和音@統合失調症・発達障害ブロガー
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【論考】"軽い"発達障害の人が一番生きにくいのかもしれない。

 今回は、自分の症例ではなく、”軽い”発達障害と思われる人と出会ってしまい、色々感じたこと、思い出したことを書いていこうと思います。


 職場で、課内異動がありました。そこで多くのパートの人がいる部署へ手伝いに行きました。


 ただ、淡々とデータを入力していくだけの作業だったので、普通にこなしました。初心者の私には簡単な仕事が振り分けられたのだとは思います。


 多くのパートさんがいる中で、突然声が聞こえてきました「あ、ミスった。そういうことだったんだ」とボソッとした声。幻聴とかではありませんので、そこらへんは問題にしないでください。


 そのミスったパートさんは、立ち上がって笑いながらチェック作業にあたる人のところへ行き「ごめん、ミスっちゃったんですよー。すみません」と報告に行きました。そこまでは普通だと思いました。


 しかし、その後、ミスった人は別の人のところへ「ミスっちゃったんですよー私みたいにならないでくださいね。すみません」と言いにいきました。


 その次に、また別の人に「ここです。ここ。私、ここを勘違いしちゃっててー、ほんとにすみません」と言いに行きました。


 そして、最初に報告したあろう、チェックした人にまた報告に行き、「ここが原因でミスっちゃったんですよ。ほんとにすみません」と再び自分がミスしたことを報告に行っていました。


 帰り際にも「私、ミスっちゃってー、すみませんでした。ほんとに」と報告を告げた人に、また報告を告げていました。報告を何度も告げられ、何度も「すみません」を連呼され続けられた人は「分かりましたから。大丈夫ですよ」と言っていました。


 しかし、『私ミスちゃった報告』はとどまるところを知りませんでした。何度「すみませんでした」を小耳にはさんだことか。この人の深層心理での真の目的は『ミスってしまった私をみんなに見てほしい。注目を集めたい』というものかな、とふと思いました。


 軽い、発達障害を感じました。相手が、職場全体がどのように思っているのか、想像が出来ていないのかな? と思いました。


 私は医者ではないので、軽い発達障害よりも的確な病名があるのかもしれませんが、一応、”軽い”発達障害と思うことにしました。


 それと同時に、中学時代の嫌な思い出、というか言葉が思い浮かんできました。「あの人、出しゃばっとるよね」という言葉です。


 私の中学では「出しゃる」「出しゃってる」という言葉がわんさか使われていました。何かで目立つと「出しゃばり」として、その人をみんなが敵視、おもちゃにして遊んでよい、みたいな風潮がありました。いじめの根源的な人間の心理です。私は小学校高学年あたりから、なんとか目立たないように地元を抜け出していこう、と感じて行動をしていました。小・中学生にとって、学校で居場所が無くなることは、一日の大半を苦しい時間で生きなければいけないことと同義だったからです。


 あの、パートの人も、まさに「出しゃばっている」と捉えかねない状況になろうとしていたのです。大人だからいじめなどは無いのですが、対応している人々は、みな、ストレスを感じていたみたいでした。


 自分が「出しゃばっている」「やりすぎている」ことに気が付かないのは、想像力がどうしても足りていないからです。それは、先天的に決まり、”軽い”発達障害の人には自覚がなくエスカレートしていきます。


 この”軽い”発達障害が疑われるパートの人は、幼いころから人間関係において苦労し続けたことが多かったのではないかと推測します。それも、症状が想像力の少々の欠如程度なので服薬も、病院にさえも行ったことはないだろうかと思います。そういう苦労してきた軽い発達障害の人は、実はかなり多いのではないかと推測しています。小・中学校のときにかなり見てきたので、全日本で見てみればかなり多いのかもしれません。


 どうやったら生きやすい社会になるのでしょうか。私にはわかりません。しかし、周りの人々がストレスをためていることは事実ですし、本人は気付いておらず、いつしっぺ返しのような事態になるのかもわかりません。問題はどちらにあるのかも分かりません。しかし、これがいじめが発生するの根源的な理由であることの一種ではあるとは思います。解決方法はわかりません。

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