19
あれからまた、30分たった。
もう何段上ったのだろうか。
おそらく4000段ぐらい上っただろう。
美佐の予想ならもうすぐ4444段目になり部屋があるはずだ。
そこで豊を殺す。ころす。KOROSU。コロス!!!!!
もう豊なんて死ねばいいと思う。
もうすぐ・・・。もうすぐ・・・。
目の前に突然、扉があらわれた。
赤い扉。まだ真新しく、4444と刻まれている。
予想した通りだ。
「はぁはぁ・・・。」
もう美佐の足の筋肉が悲鳴を上げている。筋肉の鳴き声が聞こえそうなくらいにだ。
ここで豊を殺せるんだぁ。・・・ふふふ・・・。
豊は先頭にたって扉を開けた。
美佐は眼を開けて笑うのを必死にこらえる。
もう笑いたいよ。はやくして・・・。
扉の向こうへ豊と美佐は足を踏み入れる。
「やっときたか。」
扉の向こうの部屋に入ると1人の仮面をかぶった、人間がいた。
その隣に、これまた仮面をかぶった人がいる。
しかし、そっちは縄で縛られている。
美佐は直感的に縄で縛られているほうの人は勝だと思った。
ここで豊を殺し、勝を助ける。
一石二鳥!!!!!
そう心の中で美佐は思った。
「こっちへこい。」
豊はその人に向かって歩みだす。
しかし美佐は動かなかった。
「貴様もこい。」
美佐はゆっくりとその人のことをにらみながら歩みだした。
その人の前のテーブルには金づちと大型の包丁が2つずつ、置いてある。
豊はテーブルの前でとまる。美佐もそこで止まった。
「それを使ってお前ら二人で殺しあえ。」
きた!!!!
このときを待っていたのだ。
美佐は本当に笑いそうになった。
だがこらえる。
もうすぐ豊が死ぬんだ!!!
うれしい・・。早く殺りたい。あああははあはっははははっはははっははは・・・・・・・・
美佐の目つきが変わった。