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幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜  作者: 猫又チコ


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本来の目的

「うっ、眩しい……。何年振りの空かな……。それよりも、温泉に入りたいな……」


 複数人の男から逃げきった少女は雲一つない空を見て、頬に一粒の涙を流した。




 オークション会場に入ると、大きなエントランスがありそこから何個かある会場を覗き見てみた。一つは武器や防具、一つは日用品、色々と種類がある。そして、フォレスが一番気になったものがあった。それは古代文明という所だった。


「これ気になるな」

「えー、これ?」

「リュクスは気にならない?」

「気になるも何も俺は知ってるから……」

「……そっかー」

「何話してるの?」

「ん? どのオークションに行こうかなって……」

「だったら、私行きたいオークションあるの!!」


 ちょっと来て! と、手を掴まれてカリーナに引かれて着いた先にあったのはジュエリーと書かれたオークション会場だった。


「ね! みんなでここ見学しようよ」

「うん。行こうか」

「しゃーねぇな」


 あわよくば何か落札でも出来たらいいなと思いながらその会場に入ってみた。

 丁度、次の落札品が運ばれてきた。


「続いての商品はこちら!! これ程の大きさの宝石は1000年に一度!! これを逃したら次はない!!! 《蒼天の焔》!! 落札最低価格3000万S(シェル)からです!!」


 3000万S。その後も値段はどんどん上がって行き、結局5億6000万Sで落札された。その金額を聞いたフォレス達は何も言わずにその部屋を出た。


「……足りない」

「だな」

「うん」

「けどさ、フォレス。これでも小さい方のオークションなんだよね。最終日のオークションって……」

「やっぱり止めておこうか」

「「うん」」

「続いての商品は十年前に滅びた王国の姫が着けていたティアラです!! 最低落札価格は……」


 そのまま、オークション会場を出た僕たちはここに来た目的を思い出していた。


「なぁ、あれって何だ?」

「あれ?」

「ほら、あそこ」


 リュクスが見つけたものは、ここに来て見慣れない建物だった。瓦のような屋根に何処か和風さを感じる建物。


「行ってみようよ!! ほら、早く!!」

「ちょっとカリーナ。走ると危ないよ!」


 その建物に近づくにつれ、懐かしい匂いを僕は感じていた。そう、これこそがこの街に来た目的。温泉だ。


「温泉……こんな所にあったんだ……」

「温泉……? これが!!??」

「へー、雰囲気あるな」

「よし、気分改めて今から温泉入ろうよ」

「賛成!!」

「俺もだ」


 中に入ると、想像していたものと瓜二つだった。


「ここまで似るものか?」

「なにが?」

「え、いや、何でもないよ」

「あら、初めてみるお客さんね」


 番台に座っていたのは気の良さそうなおばちゃんだった。


「今は、お客さんあんた達だけだからゆっくり入りな。それと、料金は一人400Sだけど、今回は初めてのお客さんだから一人200Sでいいよ」


 そう言って、おばちゃんはウインクをしながらそう言ってくれたが、僕たちは引きつった笑みを浮かべるだけだった。

 3人合わせて600Sを支払ってカリーナと別れた。


「そう言えば、温泉なんて初めてでどうしたら良いんだろう?」

「何か、お困りですか?」

「え?」


 いきなり声をかけられびっくりしたカリーナは身体がビクッと反応してしまった。


(気配が感じ取れなかった?)

「え、えぇ。その、温泉が初めてで入り方が……よく分からなくて」

「その事でしたら、私が教えますよ」

「本当ですか、ありがとうございます」

「はい」


 そして、その人に入り方を教わり湯船に浸かることが出来た。


「はふぅ〜、温泉気持ちいぃ」

「ふふ、それは良かった」

「温泉の入り方教えてくれてありがとうね、えっと、そういえば、自己紹介がまだだったね。私はカリーナ」

「私は、セ……ノルメ。ノルメよ」

「宜しくね、ノルメ」

「うん!」


 その後もカリーナはノルメと談笑していると、カリーナがノルメの髪に気付いた。


「? その髪どうしたの?」

「え? 髪?」

「うん。綺麗なのにゴワゴワしてる、勿体無いよ!」

「え、え!? ちょ、ちょっと何するの!?!?」

「ほら、こっち来て。私がとっておきの魔法使ってあげるから」

「え? え?」


 ノルメはカリーナに手を引かれシャワーの前に座らされた。そして、カリーナがその髪に手を触れて魔力を使った。


 すると、ゴワゴワしていた髪は艶を取り戻しさっきまでとは全く別物の、違う、本来の髪に戻った。


「どう?」

「え、どうって?」

「ほら、自分の髪触ってみて」

「う、うん。分かったわ」


 自分の髪を触ったノルメは自分の髪を触ったまま動きが止まった。


「う、嘘……」

「ほんと、ほんと。変だと思ったんだ。やっぱり綺麗な髪だね。それに、このけしからん胸!! どうやったらそんなにでかくなるんだ!!」

「ちょ、ちょっとカリーナ!! やめて下さ、ひぁっ!」

「へへ、へへへ」


 温泉の男女を隔てる壁は屋根に着く寸前で切れていて、カリーナとノルメの会話はフォレスとリュクスに聞こえていた。

 二人はその会話を聞いてなんとも言えない顔で聞いていた。


「ちょっと、のぼせて来た。水風呂行ってくる」

「いってら~」

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