表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/147

4人の家族

2021/04/02

ただいま、改稿作業中。

この先、話の嚙み合いが可笑しい場所あり

注意して読むべし

「「「オギャー! オギャー!」」」


 小鳥の声が(さえず)る静かな森の中、3人の赤ちゃんと声がこだまする。


「この声は、赤ん坊か?」


 赤ん坊が捨てられていたのは孤児院の前。それも、俺が二日前に立てたばっかりの孤児院だ。


「まさか、孤児院を作ってから2日目で、捨てられていると思わなかったが、院長としてしっかり育てなくちゃな」


 僕たちのことを院長が拾ってから三年の月日が経過した。


「ん、んん〜」

「おはよう。カリーナ」

「おはよう、フォレス。相変わらず早いね」

「まぁね。にしても、リュクスは相変わらず寝坊助だね」

「ま、まだ、食べられ……る」

「一体どんな夢を見てるのか」

「夢の中でも食いしん坊とは、中々だね」

「そろそろ起こさないと園長に怒られちゃうね」

「ほら、リュクス。そろそろ起きて、起きないと院長に怒られるよ」


 カリーナのその言葉でリュクスと呼ばれた少年は布団から勢いよく跳び起きた。


「起きた!! 院長は!?」

「院長はまだ寝てるんじゃない? それより、朝だよ」

「なんだ、怒られなんだったら、もう一回寝ようかな」

「ほぉ? 怒られないなら寝るのか? リュクス」

「っえ!? い、院長……そ、そんな事は……」

「だったら、分かってるよな? 今すぐ布団を干して来い!!」

「は、はい!」


 リュクスが、布団を持って外に駆け出していくのを僕とカリーナも追随するように付いていった。

 一番先頭を走っているのがリュクス、男なのに髪を伸ばして後ろで結んでいるのが特徴的だ。

 その後ろを走っているのが、カリーナ。少し大雑把な部分もあるが、ショートヘアーが可愛らしい女の子だ。

 その隣を走っているのが僕、フォレスです。この世界では珍しい黒髪の男の子。特に特徴が無いのが特徴かな。


 布団を干した後は、外に設置してある井戸まで行って顔を洗う。けれど、僕はこの作業が今では一番嫌いだ。理由は簡単、早朝の水は死ぬほど冷たい。 


「苦手なんだよなぁ」

「フォレス。早く顔洗いなさい。私たちも早く顔洗いたいんだけど」

「ご、ごめん。よし」


 井戸の中にある桶を取るために綱を引いて、桶を上にあげる。上げた桶には冷たい水が入っていて、それをすくって顔にビシャッと当てる。


「つ、めたい」

「はら、もう一回」

「う、うん」

「んっ! やっぱり苦手」

「フォレス、タオル」

「ありがとう。リュクス」

「これは、カリーナの分」

「ありがとね」


 リュクスとカリーナはいつも通り、何の躊躇もなく冷たい水で顔を洗った。

 その後、3人で一緒に食堂に行き今日の朝ごはんを食べる。


「朝ごはんは何?」

「今日はそこら辺で捕まえた何かの肉を野菜炒めにしたものだ。席に着け、食べるぞ」

「「「はーい」」」


 院長の作る料理はどれも美味しい。今回作った野菜炒めも、野菜の甘味とお肉のジューシーな味わいがとても良く合う様に味付けされている。これがなかなか、パンともよく合うんだ。


「あー、それ私のお肉!!」

「良いだろ。ほら、野菜あげるから」

「野菜なんていらない! お肉返してよ!」

「カリーナ。僕のお肉あげるから、ほら、ね? 怒らないで。リュクスも人の物取っちゃダメだよ」

「フォレスが代わりにあげてくれるから良いでしょ」


 そう言って、リュクスはカリーナから奪い取ったお肉を口に運んだ。


「……院長。助けて下さい」

「ははは、仲が良いことは悪い事じゃ無いぞ」

「そんな〜」


 いつも通りの日常が続く中、事件は起きた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ