9話 極振りさんとPK
そんなわけで俺は今東の樹海にゆきまる、まあ俺はゆきと呼んでいるのでゆきを探しにきている
試しに魔力感知を使っているが不思議な感覚だ、目を使わないでも全てが把握できてる
大きさはある程度自由だ、最大で3メートル程だ、これは俺からするとかなりいいものだ、敵からの奇襲が把握できる、
ん?マップを見ているとどうやらフレンドがそこそこなスピードで近づいてくるのがわかる、考える事もなくまぁ十中八九ゆきまるだろうな、何をそんな急いでるんだろうか?
おや?フレンドメッセが飛んできたようだ
PK3
へ?PK?なるほどなぁ、3人のPKに追われてるのかぁ、そうかそうか…ってはぁ!?
あいつ何してるの!?俺に押し付けようとしてるじゃねぇかよ!
俺のAGIじゃあ間違えなく追いつかれるじゃねぇかよ!!フザケンナヨあいつ!
ドサドサッ!
そんな物騒な音とともに木から落ちてきたのはショートカットのジト目で水色の髪の女の子だった、まぁゆきである
「やぁ、やぁ悪いねシンくん、やっちゃったっ!テヘペロッ」
「全然可愛くねぇわ、さっさと迎撃態勢とれやっ!」
「なん…だと…皆さん聞きました!?堂々と女の子に対してシンさんがぁ、可愛くないって言いましたよ…私はかなしいです…しくしく」
「嘘泣きやめろっ、で?PKは?」
「んにゃ、そいやぁそんなものもいたなぁ、私のAGIの方が高いから来るのはもうちょい後よん」
「ふーん、で?敵はどんな奴ら?それだけでだいぶ楽になるけど」
「えーっとぉ、まず前衛の戦士が2人に魔術師が1人の単純なパーティさ〜」
「へぇ、で?名前とかレベルは?わかったか?」
「もっちろんさぁ〜私をなめるなよっ!
レベルは8.7.7そして名前は1人しかわかんなかったけど1人はガッツって人だよぉ」
ん……?ガッツ?ガッツって誰だったかなぁ…
「へー、で、俺隠れてていい?ほら、俺非力な男の子だからさ」
「そんな事ゆるさないよぉ?逃げようとしたらむしろ私がシン君を置き去りにするよ?」
「ハッハハハ…軽いジョークじゃないですか…やだなぁもう…まったく…あははは……」
「だよねぇ?全く素晴らしい冗談だよぉ〜」
それから30秒ほど経過し、森から人影が何人か程見えてきた
「おいおい、1人野郎が増えてやがるぞ?どうするよガッツ」
「あぁ?!1人増えたくらいじゃ数でもこっちが上だ、全然いけるぞ、って、ん??ほぉ、おいおい不利どころかむしろカモじゃねぇかよ」
ガッツはこっちの方を見てからそう言った
なんだ?レベルバレたか?
「カモだぁ?どうゆう意味だ?」
「コイツだよコイツあれあれ、雑魚狩り《・・・・》のシンだよ、あれぇ?お前こんな所に出てきていいのかなぁ?お前は初心者狩場に篭ってろや」
あー、ガッツって見覚えがあると思ったら掲示板のクソ野郎かぁ、いやぁこんな所で会えるとはねぇ
「ねぇ、ねぇシン君、雑魚狩りって何?私はそっちの方がきになるんだけど、さぁ」
ゆきは目をキラキラ口が少しニヤニヤさせながらそんなことを言ってくる
「ほっとけ、むしろラッキーだなゆき!、俺はこいつらぶっこ◯す事に決めたわガッツは最後にやるから手を出すなよ」
「いやいやぁ、むりでしょ〜私もやるって〜」
「いいからいいから、座ってろって」
「俺こっから見てるからお前らシン倒せよ、雑魚だから即狩れるぜ」
盗賊顔のガッツは笑いながらそう言ってきた
「そうか、なら俺たちでやるか…」
軽装備の二人組が俺に襲いかかってくる
俺はナイフを構え戦闘態勢を取りつつ魔法をいつでも打てるようにイメージする
軽装備二人組の攻撃をギリギリまで引きつけ俺の姿がガッツから見えないように覆わせる
そして右の奴に火、土、闇、左の奴には水、風、光のバレットをゼロ距離から飛ばす
すると軽装の男達は狼と同じように赤く染まり弾け飛んだ、いや、少しリアルかもしれないが
お、ナイフが落ちたようだ、あと金、PKKうまっ!?いいねぇ、いいねぇ
「おやおやぁ?ガッツ君、誰が雑魚だってぇ?雑魚にやられるとは君のお仲間さんの方がよっぽど雑魚のようだねぇ」
「っつ!偶々だ!テメェがそんな事できるわけねぇだろうがよ!、しかもまだ終わってねぇ!
おい!異常事態だ、出てこい!」
ガッツがそう言うとガッツの背後の木からローブを被った男が1人出てきた
「なんだ?俺は単純にモンハンしてるだけなんだが?」
「んな事言ってる場合じゃねぇんだよ!早くこっちこいや!」
「人使い荒いぜ、まぁいいけどよ喰らいなっ、ファイヤーボール!」
男が叫ぶと俺よりも圧倒的にしょぼいとしか言いようのないファイヤーボールが飛んできた
まぁ俺はそんなもの避けてファイヤーボールを打ち返す
「シン君それはまずっ…」
「ちょっ!?はっ!?いみわかっ…」
先程の二人よろしく俺のファイヤーボールに燃やされてフードの男は爆散した
さーて、フィナーレだ何か通知が来たが通知は後で見よう
「ミイラとりがミイラってか?ざまぁねぇなぁ、ガッツ君よぉ、まぁせいぜいどんなもんかしらねぇがPKペナルティーでも受けとけや!」
「くっそがぁぁあ!!!テメェ殺すかんな!ゆるさねぇ、今からでも遅くねぇ、切り刻んでやる!
って、なんでたてねぇなんだよ!!」
それはまぁコイツが勝手に俺のファイヤーボールを見て尻餅をついて転倒状態になったからなのだが
そして
「じゃあな、雑魚」
座り込むガッツに指で銃の形をつくり頭に、眉間にファイヤーバレットを打ち込んだ
しっかし、バレットでこんな倒せるもんなのかね?急所ボーナスなんてものもあったりしてな
「さてさて、ゆきまる、俺の勇姿はしっかりとカメラに収めたか??お、レベル上がった」
「撮ったは撮ったけどさぁ〜よかったのぉ?」
「ん?なんの事だ、PKを倒すくらい別に心は全くもって痛まないぞ?」
「いや〜、気づいてないみたいだねぇ〜教えてあげるけどさっきの魔法使い君グリーンプレイヤーだよぉ?」
「へっ!?まじでっ!?俺レッドプレイヤーになってる!?どうしよう…」
「しーらないっ!ってゆーのは冗談だけど私は戻り方しらないよぉ〜?
なんなら私のせいだし運営に報告してあげようか〜?グリーンに戻るかもしれないし」
「まぁ、どうせこちとらPKになるつもりだったし早いか遅いかの違いだせいぜい楽しむさ
運営報告は一応しておいてくれ、ちなみに俺のレッドプレイヤーはこのままでいい、ちょうどいいしさ」
「私のせいでもあるからできる事なら何でもするよぉ〜?」
今頃コメントではえっ!?なんでもっていった?というコメントが流れてるに違いない
「まー、とりあえず街に戻るかぁ」