15話 極振りさんと筋肉もりもり
あれっ…予定と違うw
「さぁさぁ〜!やってまいりましたっ!準々決勝となるこの試合〜!AブロックとCブロックの戦いは凄まじかったですが今回の試合はどうなのでしょ〜?」
「おいカグヤ、今回はどうするか?流石に準々決勝だしそんな簡単じゃないぞ」
「そうだねぇ、まぁゆったりとやらせてもらおうかねぇ」
「まぁ、エアーは俺が貰うな、一応知り合いだしさ」
「そうかい?じゃあ僕は拳闘士の人にするよぉ、楽しい殺し合いが出来る事を楽しみにしてるよぉ」
こちらのパートナーも相当癖が強いのだがあいつのパートナーともいい勝負だ、あぁ、疲れるぞ…
「さぁ、選手入場で〜っす!」
闘技場の真ん中に整列する
そして
俺たちは向かい合い互いに言葉を交わす
「叩き潰してやるよ、エアークン?」
「仲良くしてねっ?チキンクン??」
「「あははははははははははは」」
ニコニコと黒ーい笑顔で握手を交わす、もちろん握手には万力のような力を込めて、だ
ちょ、いたい!いたい!やめろっ!!くっ、これがステータスの差か…しかし!ここで顔に出してはならない!ポーカーフェイスだ、耐えるのだ…
そんな事を考えつつエアーの横を現実逃避的な感じで見る、“みたくなかった”のだが仕方がない、
理由?いる?
1、上半身になにも着たり、羽織ったりしない
2、その男は筋肉隆々である
3、体格は身長190センチほど、そしてその顔だが、百獣の王を思わせるかのような渋いながらもイケメンと思わせる顔である
そしてこの人の試合前の挨拶だが、衝撃的だった
「やぁ、君、次の対戦相手だね?よろしく頼むよ、」
そう言い、ポンっ、と俺の肩に手を乗せる
ここまではまだいい、見た目を除けばだが、しかしこの次が問題だ
「むっ?おや?君はかなり鍛えてるようだね、外見からでは見えないがその肩の筋肉、肩の筋肉は普通に生きてるだけじゃあそこまでしっかりとつかないからね!そして君、実はシックスパックだろう、素晴らしいね私と君は同類なのかもしれないな、みよ!この私の肉体美を!確かに君も鍛えてある種完成された筋肉だ、しかしもう少し筋肉をつければ服からもしっかりと確認できるようになる、そうすれば鏡など要らずとも自分の肉体を確認できるようになる、ん?なぜそこまで自分の筋肉についてわかるのかって?それはね、私の持つ“筋肉美観眼”のおかげでね、トレーニングをし、我が身で、筋肉をつけるための料理を作ったりしているある日、突然その人を見るとどの要素、食材が必要かがわかるようになったのだよ、いつか君にも料理をご馳走しよう、それで君の筋肉についてなのだが………………(割愛)」
なんだあの人!?"筋肉美観眼”って何!?そして長すぎるわ、怖い怖い確かに、さ武道とかやってるうちに筋肉はつくよ?自分でトレーニングとかするよ?しかしそんなガチじゃないから!まじで!
「やぁ、シン君、今回はいい勝負にしようじゃないか、さぁ、握手をしよう」
俺はいやいや、苦笑いしつつ握手をする
ん?痛くない、力ちゃんと入れてんのか?見せ筋なの?そうなの?
「フッ、私の筋肉は見せ筋などではない、そう
見せるのではなく"魅せる”筋肉!そう!まさに魅せ筋だ!」
結局みせ筋なんじゃねぇかよ!そして心をよむな!なんのホラーだよ
「楽しそうなところ悪いねぇ、いやぁ、君の筋肉は確かに素晴らしいね、惚れ惚れしそうさぁ、しかし僕のシン君に余計な筋肉をつけさせようとするのは頂けないなぁ、ふふふ僕が君を倒そう」
変態と変態は引かれ合うのかっ!?
冗談じゃあない!そしていつからお前のになったんだ!
「ふっ、確かに君はその体にしては鍛えているようだな、しかし軽量系の鍛え方だ、アクロバティックな動きができても正面からじゃどうしても私には勝てんよ」
「ふん、シン君を取ろうとしたやつに話すことなどないねぇ、一対一だが、正面ってわけじゃない事を教えてあげよう」
「なぁ、シン、1つ思ったんだけどさ」
「あぁ、なんだ?」
「筋肉って、いいよな」
「・・・・・・・・へ?」
「いや、なんでもないっ!」
そんな「いや、なんでもないっ!」ってセリフがホラーになるとは思わなかったわ!普通女の子が小さい声で告白して主人公がん?って聞こえないふりしてからのそれだろ!よし決めた、こいつが俺の体今後触ってきたら半殺しにしようそうしよう
親友の衝撃の告白にハラハラしながら準々決勝に望むシンであった
ついに筋肉キャラを登場できた!!やった!!
しかしなぜか戦う前に終わってしまった…なぜだ!




