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4-29.錬金術

あわわわわ・・・あわてるな。まだあわてる事態じゃない。

あわわわわ・・・

さて・・・どうするか・・・農地エリアの入り口を一度ぶち壊して地上に出るか・・・

だめだな。

農地に水柱が立てば・・・通報されて丸焦げだ。

なので・・・見つからない所。

内堀に繋がっているところは小さな穴を開けてゴミや魚が入らないように網状にしている。

そこをいったん破壊して本線に進入後に網状部分を修復。

その後内堀への入水路を塞いでいる石をいったんどけて内堀に侵入。

これだな。


網状部分を破壊して内堀への導水路に侵入。破壊部分を修復。

内堀への入水を塞いでいる石を押す。押す。押す。

動かない。むむむ・・・

一旦アイテムボックスに入れればいいのか。

塞いでいる石をアイテムボックスに格納した瞬間水が内堀に流れ込む。

何故か前にゴーレムがいて私にタックルしてきた。

右頬に張り手を左頬に頭突きを喰らいながら内堀に水の圧力で押し込まれる。

凄まじい量の水が内堀に流れ込んでいる。これはいかん。入水口に移動しようとするがなかなか進めない。

アイテムボックスからここを塞いでいた石を取り出す。

押す。押す。押す。

やっとのことで水の勢いが収まった。左右を見るとゴーレムが石を押していた。

・・・つまりずーとこの石を押していたと。

そうしないと石が水圧で押されて水が入ってくるからな。

これはいかんな。

これはどうするか・・・この奥を厚さ数mにして縦に円柱状の穴を開ける。

そこにその大きさの円柱を設置。その円柱に穴を開けてぐりぐり廻して開閉する。

バルブ方式。

それだとゴーレムしか回せないのか・・・。あああ今でもそうなのか。

・・・それは後にしよう。


いま塞いでいる石を石壁魔法で一回り大きくする。

これ大きくすると動かすのが出来なくなるからダメか。

塞いでいる石を変形させて半分ほど入水用トンネルにピッタリに入りこむようにする。

堀にはみ出いている部分は正確に四角形にする。

その四角形の回りにもぴったりに引っ付くように石壁を堀の壁に追加する。

後は石製の柱を作って石の蓋をつっかえ棒で押さえるようにする。

よし。これで完璧。

これでゴーレムが抑え続けなくていい。

水を入れる時はゴーレムたちに命じてこのつっかえ棒を外して蓋の石を移動させる。


内堀から脱出して錬金術で服と鎧を乾燥させる。

馬ゴーレムに乗って領主の舘の裏庭に移動する。

先ほど作った井戸に移動する。

高さ2mにしたがこれでは井戸としては使えないな。

だがここぐらいまでは水は上がってくるだろうからな・・・むむむ。

踏み台を作ればいいのか。

というか井戸の回り全面を階段状にする。

井戸の回り1mを高さ1mでその周り1mを高さ50cm。

中は中空にしておく。

それから塞いでおいた井戸の天井部分を外そうとしたら・・・天井部分が勢いよく天にむかって飛んだ。

あぶない・・・ちと掠った。

あともう少しで顎かち割られるところだった。

空気を抜くところがなかったのに水を流し込んだから空気が高圧になっていたと。

石壁魔法で天井部分の接続を外した瞬間跳んだと。

水が小さく開けた穴から勢いよく2mの井戸を超えて噴き出してきた。

手で外に出て行かないようにする。

これは井戸に水が溜まったらここまでの勢いはなくなるはずだよな。


はんが!


脳天に信じられない衝撃が・・・頭の上から何かが落ちた。

井戸の天井部分だ。

先ほど飛んで行った井戸の天井部分が脳天に落ちて来たと。

ホールインワン!。どんな確立だよ。

意識が遠くなる。


ホガ!


苦しくて目が覚めた。

頭を井戸に突っ込んで気絶していたら水位が上がってきたと。

むむむ・・・水が井戸から溢れそうだな。

井戸の高さを石壁魔法で50cm追加する。

少しの間様子を見いていたらどうやら水位は2mちょっとで止まった模様だ。

川の給水の高さを考えたらこんなものか。

石管の圧力損失が思ったより少ないような・・・直径2mが効いているのか?

それとも作ったばかりで漏水がほぼないからか。

それと農地に供給する水を最低レベルにしている。

農地で水を大量に使うとここの高さが激減するはずだよな・・・

もしかすると目的別に管を分けたほうがいいのか・・・

それも様子を見てから考えよう。


孤児院に行ってアンジェさんとレオノーラさんと合流して宿で食事をする。

その後は貰った家に戻って寝る。

さて・・・やることは全部やっつけたよな。

孤児への学習も元準会員への訓練も首になったので・・・明日からはダンジョンで鍛錬だな。


朝起きて宿で朝食をとる。

二人は孤児院に向かうが私はどうしようか・・・

領主の裏庭の井戸の様子を見てからダンジョンに潜るか。

井戸は水が溢れたりはしていない。

が・・・屋根がないな。作っておくか。

六本柱を立ててその上に六本の柱を放射状に配置。

角度は30度で中心で接続しておく。

その後は厚さ1cmの石壁を作って屋根上に張って行く。

すべて結合しているので雨漏りはしない。

釘も使わず作れるが・・・保守出来ないなこれ・・・まあいいか。


気が付くと兵士が見ていて領主が呼んでいるといわれた。

ついて行って領主の部屋に入ると・・・婆さんとジークさんがいた。

今度はなんだろうか。


「問題が発生してな。相談があるんだ」


まあそうでしょうね。


「この間・・・君に授業してもらっただろう。あの時に錬金術の話になったよな?その話が都市で噂になっているらしいんだ」


もしかしてダメだったのか錬金術。僕っ娘が使ってたので普通にあるんだと思って使ってしまったが。


「それは儂の責任じゃな。孤児院で炊き出しをやらしておる見習いたちから話が広がったらしい」

「もしかして・・・錬金術って珍しいですかね?」

「そうじゃな。職人で何かを作る時に魔法で補助もしくはどこかの工程を行うというのはよくある。熟練の職人がほぼすべての工程を魔法に置き換えるのは・・・ないとはいえん。珍しくはあるがな。おぬしが行ったのもこれじゃろう?」

「そうですね。手で作ることが出来る状態でその工程を魔法で置き換えているってことになります。だとすると何が問題ですかね?」

「あの娘は職人ではない。にもかかわらず癒し草だけでポーションを作ったのであろう。工程や仕組みを知らないで作ったということじゃな。これだと理論上いかなるものでも作ることが出来ることになる。まさしく錬金術だな。本当にそうだとすればわたしも初めて見る技能だ」


わたしの技能は魔法で全行程を置き替えてるだけだという判断か。あの僕っ娘は錬金術であると。

ヤバかったと。人前では使ってはいけない技能だったと。誤認されてるのでこのままでいこう。


「錬金術がめずらしい技能だということですね。ただ・・・珍しい技能を持っているのが問題と言うことですかね?」

「別に誰が何の技能を持とうがそれ自体は問題でない。ただ・・・さっき婆さんが言った通り<理論上いかなるものでも作ることが出来る錬金術>という噂が流れればよろしくない。前に言っただろう。白魔法狙いで女の子たちが狙われることがあると。そのために彼女たちの孤児院を私の館前に置いている。ここはなんだかんだで警護が堅いからな」


レア技能の持ち主ゲットだぜ!となると。

おおおお・・・。錬金術と口走った私が原因か・・・不味し。


「噂を聞いてよからぬことを考える輩がでないとも限らないということですね。どこまで情報は漏れているんですかね?持ち主が特定されますか?」

「箝口令を出したから誰かは漏れておらん。が・・・孤児院での出来事であるとはバレとるでな」

「ではこうしましょう。噂を噂で上書きしましょう。孤児院で私が錬金術でポーションを作った。これでいいんじゃないですか。実際に魔法での短縮作成は見せましたので」

「それだと対象がそちらに固定されるだけだぞ。根本的な問題は変わらない」


いいことを思いついた。合法的に薬師の技能を偵察しよう。


「そうですね・・・それは実演しましょうか。わたしは工程を魔法で置き替えるだけなんでそこまで問題にはならないでしょう」

「実演?どういうことじゃ?」

「噂の出元は薬師ギルドですよね。そうですね・・・錬金術とやらについて聞きたいと言って私を呼びだしてください。そこで実演してみせると言うのはどうでしょう」

「ああ・・・皆に見せつけるということじゃな」

「いいえ・・・ギルド長が呼び出してギルド長だけに説明します」

「なるほどな。公開されいないほうが信用性があがるということか」

「そうです。ギルド長だけに説明する。そのあとギルド長が要約して必要な人だけに伝える。みんなの前で公開するより効果的でしょう」


おお・・・これでは根本解決に至らない。


「そこで・・・工程を魔法で置き替えていることを説明して・・・長所と欠点を説明します」

「長所は分かるが短所とは?いいところばかりの気がするが?」

「わたしの経験上・・・手作業に比べて品質が下がります。それなので材料の必要量も増えますね。もちろん魔力も消費します。手社業の技能と魔法の技能に経験が分散することになるので成長が遅くなります」

「そういう話をギルドですればいいという話か・・・」

「自作自演と言うやつですね。もし必要なら鍛冶ギルドでも同じことやりましょう」

「鍛冶でも同じことが出来るのか?」

「鉱石から金属を分離というか抽出するのにはやります。魔導溶解炉と同じ原理です。魔力で高温にしていって溶けた金属を温度ことに分離。まあ鉄は手順が違いますけど。手ですることを魔法で置き替える。それだけのことですから」

「その・・・手でやることを魔法で置き替えるというのが分からないんだが?」


イケメンエルフさんだけついてきてない。まあ・・・デフォか。


「例えればある手順で熱を加えるとします。火を起こして熱する。魔道具で熱する。魔法で熱する。結果同じ熱量ならどれでも構わないということです」

「一気に温度を上げるとか・・・徐々に上げるとかそういうノウハウがあるんじゃないのか?」

「当然そういう手順まで再現するということですね。なのでそこら辺を知らない。もしくは無視すると品質が落ちるということですね」


だと思います。実際は・・・知らん。


「あとは・・・本人に言っておいてください。人目のあるところで使うなと。それと周りの子たちにも」

「もう言ってある。はなしを聞くとやつに薬師を仕込むか鍛冶を仕込むかをしたほうがいいのかもしれんが・・・本人は冒険者志望らしいんじゃな。うまくいかんな」


鍛冶ギルドのほうは様子を見るということになった。

薬師での噂作戦が効果が薄かったら鍛冶で噂を追加すると。


数時間街ブラをしてから薬師ギルドに出頭する。呼び出しを受けたという芝居だな。

先ほどの打ち合わせ通りに話を進める。

魔法でのポーション作りでは真剣に見ていた。芝居がうまいな婆さん。

その後は質疑応答になった。

婆さんは職人魂に火が付いたのか打ち合わせにない細かいことを突っ込み始めた。

正直に答える。


「試さないとわかりません」


というか話が難しすぎて後半はよく分からなかった。

回りで作業を行っている皆が聞き耳を立てているのがわかる。

第一段階は成功のようだ。

最初のもくろみ通り見学を許される。

まあわたしが手でやっていることを大規模にやっているだけだ。

どうやら奥にも何かを作っているようだが見学は出来なかった。

さすがにそこまでガードは緩くないか。


さて・・・ダンジョンに潜るには時間がちと遅いが・・・コツコツやるか。


「なにをボーとしておる。領主の舘に行かんか」

「ええっと・・・孤児への授業も元準会員への訓練も禁止されてるんですけど」


禁止したのはあなたですけどね。


「聞いとらんのか?今日は孤児への戦闘訓練だ」


それは話が違うような。


「おぬしらが魔法を仕込んだんでな。希望者には魔法を教えることにしたが・・・それならば戦闘訓練もいる。体力作りもかねとる」


魔法の学習を希望すると戦闘訓練?よく分からん。


「それともあれか?魔法使いは接近戦能力は無くていいなどと言うバカどもの仲間なのか?」


いかん。婆さんから覇気というか殺意が少し漏れ出しいている。

杖が見えない速さで頬にめり込むということは・・・

その気になれば私を刺し殺せる武技技能を持っているのだろう。


「いいえ。そんなことは思っていません」

「ならば早く行け。アンジェとレオノーラがもうやっとるはずだ」

「あの二人は元準会員の講師では?」

「連中は今農作業をやっておる。そういう話であっただろう。元準会員を雇う公共事業ということで兵士をつかっておるが・・・孤児への教育は兵士を使う訳にはいかんので人数が足らん。冒険者でいい感じのやつがいないか探してはおるがそういうのはだいたい兵士になっておるからな」


そう言えばそうだった。元準会員と孤児がごっちゃになっている。孤児院に住んでるからな。


「もう問題を起こすなよ。今度は手加減せずぶちこむぞ」


あわわわわ・・・それだと死んじゃいますよね。

振り返ると婆さんはいなった。

問題は起こしません。絶対です。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] なんでこんなに主人公に強く当たってるのかがわからない 転生者で昔から知ってるわけでもない人物を雇用しているわけでも無いのにあれやれこれやれと言って使いすぎなのでは? 結構凄いことをやっ…
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