3-6.査問会
朝起きたらもう日が昇っていた。
家の外に気配がある。
家から出てみるとバトルイーグルの烈風とスベスベマンジュウガニの雪風とデーモンのもんさんが日向ぼっこをしていた。
ぴーちゃんもいるな・・・
スベスベマンジュウガニの雪風からプレッシャーを感じる。
水場。水場。水場。水場。水場。水場。
都市側から引いてきた堀を外堀にしようと思ったが先に堀の内側に石を張って行くか。
幅10mではスベスベマンジュウガニの雪風がギチギチだ。
トンネル魔法で幅を20mに広げよう。
南の開口部に走り堀に下りる。
トンネル魔法で幅を20mに拡張する。
石壁魔法で水を通さないよう最大圧縮で内壁に張り付くように石壁を作る。
厚さはトンネル内と同じ3cmにしておく。問題があれば後で追加しよう。
20mに拡張と石壁貼りを繰り返して時計回りに移動する。
これもじょじょに加速していく。
都市側に繋がっている堀はとりあえず100mほど埋めておく。
西側の排水のトンネルの前にピッタリはまるように石を変形させて嵌めておく。
考えるとオーバーフロー防止と水が腐るのを防止するための排水機能がいるな・・・それは後で作るか。
魔法をかけて移動していく。
北側の取り込み口は調節に使うはずだった縦のトンネルを10m北側に再度作成する。
水を止める時はこのトンネルに上から加工した石を嵌めればいいだろう。
作成速度はどんどん上がって行く。最後は走りながら作業できるまで速度が上がった。
堀の内貼りが終わったので北側のに取り入れ用トンネルを爆走する。
前回入水口を網状に加工したが修正しよう。
横に抜けるトンネルに詰めている石をアイテムボックスに格納して一度河原に出る。
前回作った入り口用のトンネルの上の石をアイテムボックスに格納しアクアブレスをかけて潜って行く。
トンネル内に入り網状部分を破壊する。トンネルを斜め下に延長しながら直径を大きくしていく。
そこに前回より大きめなトンネルを作り網状にする。
これで魚は入ってこれるはずだ。本来は魚を生け捕りにして送り込みたいが今回は時間を優先しよう。
横穴からトンネルに戻り横穴を石で埋めてから横穴をトンネル魔法で塞ぐ。
トンネルの先端まで移動する。
ここから向こう側に作ってある入り繰り部分にトンネルを魔法で繋ぐ。
繋いだ瞬間加速して堀に戻ろう。
うぼぼぼぼぼ
トンネルが繋がった瞬間水の爆流に飲み込まれた。
よく考えたらそうなるな。
このままでは溺れる。
魔法発動<アクアブレス>
これで溺れることはないが爆流に捲かれるのはどうしようもない。
そのままトンネルの中を転がって行く。
堀に吐き出されて壁に激突した。
壁にひびが入った。
アイテムボックスから石を出して水の圧力を受ける場所を補強しておく。
魔法発動<フローティングコントロール>
魔法発動<フライ>
土壁の上まで飛ぶ。
装備を変えて乾燥させるかと思ったが錬金術で直接乾燥できるのでは・・・出来るようだ。
さてこれで雪風からプレッシャーはなくなるはず。
検証することがあったかな。魔法は全部唱えたかな・・・
魔法は魔力を貯めて現象に変換する回路みたいなものがあるのだろと推測される。
そのために溜め時間とクールタイムがあるとすると魔法ごとに変換回路があるのかな。
それとも系列ごとででクールタイムがあるのか。
検証するか。
検証できるのは・・・ファイヤーアローとファイヤーサークルだけか。
土壁魔法が全員唱えられるようになっていたのでアロー系もありうるな。
堀の水に対して
無詠唱 (ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)
(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)
(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)
魔法発動<ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー>
<ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー>
<ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー>
からの
無詠唱 (ファイヤーサークル)
・・・・発動されない。
同系列はクールタイムが同じ可能性が高い。
それと全キャラがアローを唱えられると。
あとはファイヤーアローのクールタイムだな。1。2。3。4。5。
無詠唱 (ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)
(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)
(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)(ファイヤーアロー)
魔法発動<ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー><ファイヤーアロー>
キャラごとにクールタイムが違うのか・・・これはけっこうめんどくさいな。
5数えてからの
無詠唱 (ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)
(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)
(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)(ファイヤーサークル)
魔法発動<ファイヤーサークル><ファイヤーサークル><ファイヤーサークル><ファイヤーサークル>
やはり4個だな。
クールタイムの短いキャラしかファイヤーサークルを唱えられないで確定かな。
水柱が4本立ってファイヤーサークルが消えすべて私にぶつかった。
どうやら下の堀内に雪風がいるみたいだ。
ごきげんななめだな。
出来れば川の入水口に行って魚を追い込んでくれないかなー。
水柱が私に直撃して吹き飛ばされ土壁から転げ落ちた。
OKってことかな。
後は武器技能だな。
河原で武器技能が10回使えたな。
カトブレパスの時は4回だった。
戦士以外のキャラクターに両手剣の武技技能が生えたということか。
左手は刀だったな・・・よく分からんな。
まあ土壁魔法やトンネル魔法が全員に生えたんであればありうる。
いや・・・単純にクールタイムが縮んだ可能性もあるな。
魔力や体力を使って瞬間的に能力を上げて武器技能を使うと考えられるのでため時間やクールタイムがあるが・・・これは検証が難しいな。
後は・・・ゴーレムで脚4本腕4本というのもあったな。
人型以外もあるということか。
試さないといけない。
ゴーレム作成を試そうとしていたらデーモンのもんさんがやってきた。
「もうしわけありません」
そういうと長剣を取り出した。なんか歪んでいる。
「攻撃すると曲がってしまうんです」
刃を立てられないのか。
まあそうかもな。
それと力が有り過ぎなのかもな。
曲がった剣を受け取り スケルトンジェネラルのメイスを渡した。
これならいいだろう。
それと銃も渡しておくか。
見られてはならない同士の組み合わせだし操作も出来るだろう。
対物ライフルは2丁しかない・・・機関銃か・・・まずアサルトライフルでなれてもらうか。
そういえば銃で撃っても魔物は弾くな。
何故だろうか?弾に魔力がないからか?
それとももともと実物を100%再現してないのかもしれないな。
拳銃を取り出し詳細に見てみる。
・・・材質は鉄だな。
実銃も鉄なんだろうか?
弾の弾頭を外してみる。
中には真っ黒な火薬が入っている。
これも取り出し詳細に見てみる。
これは炭だな・・・黒色火薬か・・・現代の銃であれば丸い粒の火薬がはいっているはずだが。
そうか・・・こちらの世界にも銃はあると言っていた。
なのでわたしの銃もこちらの技術で再現したのか。
構造は全く一緒だが材質や火薬だけはこっちの銃と同じか。
弾数が少ないと思っていたが少なくてよかったわけだな。
指定火薬以外を使うと現在の銃は動作不良になるはず。
弾切れのあと錬金儒で修復しているのでなんとか使えるのか。
「どうされましたか?」
「もんさんに渡そうかと思った武器があったんだが・・・いろいろと問題が・・・いやいいのか」
拳銃とマガジンをすべて渡し操作方法を教えた。
とりあえず拳銃から慣れてもらおう。
どうせ錬金術で修復できるからな。
後は火薬の改善か・・・これは難しいな。
後回しでいいな。
「それと・・・ここら辺で獲物ってなにがいる?」
熊や一角兎、牛 ゴブリンなどがそこそこいるそうだ。
わたしは一角兎しか見てないな・・・
倒した獲物はそのまま放置しているようなので64スロットの魔法の鞄を多量に渡して回収してもらう。
牛なら食料になるし魔物なら魔石を取れるだろう。
そう思っていると地図情報に白3に青2が出た。
南の入り口の開口部に移動する。
開口部に着くと馬が3頭走ってくるのが見えた。
馬上にはアンジェさんとレオノーラさんだがなんだろう?
走って行って・・・ジャンプはしない。
魔法発動<フローティングコントロール>
魔法発動<フライ>
堀に無様に落ちることはないのだよ。
「アルゴラン様がお呼びです」
なので馬が3頭と。
PPには乗獣ルールがあり乗っていたが私が載っていたのはライオンと狼の合いのこのようなやつだった。
馬に乗れるだろうか。
普通に乗れるが思ったより高さがあり思ったより揺れる。
「私たちが来るのが分かったんですか?ちょうどのタイミングでしたけど」
アンジェさんに質問されたが・・・脳内に地図があるんです。とは言えないな。
「気配を感じることが出来るんです」
脳内に有る謎の地図が という主語が抜けているだけで嘘ではない。
「そういえば斥候技能を持っているんでしたね。気配感じるのはレオノーラさんも出来るんですか?」
「出来ないことはないが長距離では出来ないな。そういう意味ではすごいなあんた。いつも気配消してるしな。徹底してるよな」
いつも気配を消してる?
戦闘中しか気配遮断は使ってないんだが?
「そうなんですか?」
「ああ。知らなかったら一般人だと思うレベルだな。ダンジョンに潜るともっと消えるよな。まあ逆に目立つけどな」
「逆に目立つって?」
「見えてなければ存在が分からない。となるけど見えてるのに気配が消えすぎると不自然だよな。獲物狙ってる肉食獣みたいなもんだ」
たしかに。
それが原因か・・・確かに一角兎に会ったのは隠蔽使った時だったな。
いや・・・それは違う気がするな。
「そういえばクルーソーさんからは魔力感じないですね」
魔力遮断も戦闘中にしか使ってないんだが。
「そうだな。それもあって気配がうすいな」
気配+魔力で探知してるということか。
「魔力遮断を使っている」
とりあえずそう答えておく。
「それってどうやるんですか?教えてくださいよ」
知りません。とは答えられんな・・・まず探知からだな。
この二人の魔力を探知しながら自分を見てみる。
たしかにほぼ感知できないな。
「魔力を感じることは出来るんですよね?」
「魔法が使える以上出来ますが」
そういう意味でなくて・・・
「目をつぶって周りの魔力を目で見るように感じることが出来ますか?」
「そういう意味ですね・・・それは無理ですね」
「魔力を目で見ながら感じることが出来る状態から見てなくても感じることが出来るように訓練してください。そうすれば自分の魔力がどうなっているか感じることが出来るはずです。それが出来たら体から外に発している魔力を調節できるように訓練する。という手順になるのかと」
「なるほど・・・レオノーラさんは出来ますか?」
「いや・・・見なくても感じることはなんとなくできるがそれだと気配も感じてしまうんだよな。ただ自分がどうなってるのかを感じるのはやったことなかったな。気配を消すのは難しいいと思っていたがこの方法なら訓練できそうだな」
なんとなくうまくいったな・・・これでうまくいかなかったらフルボッコかもしれない。
領主の館の前にテントが立ててある。屋敷から数人出てくる。
イケメンエルフとマリアさんとジークさんと兵士が数人だな。
兵士に馬を任せるとテントに誘導された。なぜにテント?
「呼び出して申し訳ない。少しまずい事態が発生してな・・・まあそれとこの堀の件もある。こんなに早くできるとは思ってなかったんでな。でなんで城壁と繋げてないんだい?」
「城壁と繋げるにはやり方を指定してもらわないといけませんが」
「そのまま繋げればいいんじゃないの?」
むむ・・・そうなのか。悩んで損した。
「そりゃ駄目だ」
ジークさんが突っ込みを入れた。
「都市は石積みの城壁で高さ十数mにしている。堀は無しだ。城壁の下には当然土台があるが堀は想定していない。堀を作っても崩れることはないと思うがあまりよろしくはないな」
「では・・・堀なしで土壁だけ繋げればいんじゃね?」
「この堀と土壁は堀が防御の比重が高い。堀なしで土壁だけではそこが弱点になる。それに城壁に土壁をつなげると土壁が城壁に対する足掛かりになる」
「ああ・・・城壁のみの都市と堀と塀を繋げるのはまずいということね・・・どうしようか?」
どうしようかじゃねえよ!・・・あれ・・・この話どこかであったな・・・
私の作った領地と一緒か。
水堀と空堀を繋げられないので外堀にするのと同じだな。
「ではこうしましょう。城壁より領主の館がはみ出している分だけ城壁から離して堀と土壁を外堀として作成しましょう」
「なるほど・・・それなら問題はないが・・・手間がすさまじい・・・ああ・・・ここまで堀を引っぱってこれたなら都市の回りくらいは出来るのか・・・」
ジークさんが突っ込みを入れた。
微妙に納得している。
「ただ都市からの出入り口についてはそちらで決めてもらわないといけません」
「出入り口?」
イケメンサンよー本当に脳筋なのか?
「堀で囲む誰も入れなくなります。とりあえず街道部分はどうするか決めてもらわないといけません。それ以外の場所もどうするか決めてもらわないと」
「今ある城門の前のところだけ堀なしでいいんじゃないの?」
なんか殴りたくなってきた・・・
「それだと堀が防御施設でなくて敵を迂回させるだけの障害物になるぞ。もういい・・・出入り口の防御はこちらで考える。正門前は広めにあけて堀を作ってくれ。南と西は城門前をその幅であけといてくれ」
とうとうジークさんが考える言い出しました・・・
「今は壁が2m*2mで堀10m*10mですがそれでいいですか?」
「堀はそれでいい。壁は幅を10mに出来るか?」
「はい。了解です」
ジークさんと話を詰めているとイケメンが突っ込みをいてれ来た。
「高さをもっと高くしたらいんじゃないの?」
「現状では見張りは都市の城壁からするしかない。これ以上高いと死角が増えすぎる。幅を10mにしとけばその上を移動しながら見回りできるとの判断だ」
「それなら壁なしでもいんじゃないの?」
「・・・アルゴラン少し黙っててくれ。・・・そういえばなんでこの高さなんだ?指定はしてないよな?」
黙ってろ言われる領主って・・・
「領主様の回りの高さに合わせたというのもありますが・・・それと理由は同じかと。騎馬隊は考えてないんですよね」
「そうだな・・・高さは2mでいい」
そのあと話が止まったが沈黙をマリアさんが破った。
「2mの理由はなんでしょうか?騎馬隊?」
ジークさんは黙っている・・・私も黙っていようか・・・・・・・・・
「説明してやってくれ」
ち・・・
「有事に兵士を展開するときに外から目視されないためには2mは最低いります。2mあれば遠距離攻撃での狙い打ちを防げます。騎馬隊の運用を考えるなら最低3mいります」
「まあそうなる。で・・・屋敷の回りの塀が2mなのはなんでだアルゴラン。あれはお前が勝手にやったよな?」
「・・・まあ・・・なんとなく」
なんとなく・・・まじか。
もしくは実践で鍛えあげた勘というやつかもしれんな。
そこに都市から人がやってきた。
よく見ると魔法の本を買った店のばあさんだ。
ばあさんがテントに案内された。
「今回君を呼び出したもう一つの理由だ。こちらが薬師ギルドマスターだ」
ばあさんは椅子に座るとジークさんもイケメンエルフも背筋を伸ばした。
「採取に出た会員から報告を聞いた。北にある野草やキノコが豊富にある丘の回りが堀と塀に囲まれて入れないとな。見てみるとここまで堀と塀が出来ているな。どういうことか説明してもらおうじゃないか」
急に空気がおもくなった。
息が出来ない。
ジークさんもイケメンエルフも何故かこちらを見ている。
ばあさんは穏やかのように見えたがこちらを睨みすさまじい怒気・・・というか殺気を発している。
やばばば・・・び・・・びび・・・びびってなんかないんだからね。




