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3-3.魔法講座

3km四方の領地に高さ2m幅2mの土壁と深さ2m幅2mの堀を作ったが・・・ダメダメだな。

土壁は領主の屋敷周りの塀に合わせたので仕方がないが深さ2m幅2mの堀ではまったく効果がないというところだな。

幅10深さ10mにするか・・・ただそれだと土が体積的にかなり余る。

高さ2m幅2mの土壁を限界まで圧縮して強化しても堀は幅10m深さ10mにはならないだろう。

もう一周することにする。

今ある幅2m高さ2mの土壁を堀から外側8mの地面の土を使い限界まで土壁魔法で圧縮する。

幅8mのエリアが数十センチ沈降する。

魔法をかけながら走って移動すると先ほどの半分の時間で一周した。


後は深さ10mまで掘りこまないといけないがどうするか・・・土を材料にしてゴーレムを作って自力で移動させよう。それとゴーレム魔法の検証もあるな。


<クリエイトゴーレム>


ゲーム時代と同じゴーレムが現れる。


<クリエイトクレイゴーレム>


先ほどよりかなり人間に近いゴーレムが現れる。

今回の目的で考えると体積が多いクリエイトゴーレムのほうがいいが・・・性能の差が分からないな。

1立法mでゴーレムがだいたい10体ほど作れるので・・・計算すると1000万超えか。

さすがに無理だなどうするか。

ゲームではゴーレムに掘らしたので今回もそうするか。

まず南西の角に移動する。堀の角を深さ10m幅10m*10mになるようにして土壁魔法をかける。

その分の土で角の部分幅10m幅10mに土壁になるようにした。

ゲームではゴーレムを10体しか作れなかったのでつるはし、先が平のスコップ、とがったスコップ、平鍬も各10個しかない。

スケルトンの鉄の剣、ゴブリンの胴の短剣が全部で40本ほどだ。

20体のゴーレムを作成し工具と武器を持たせる。


「今ある堀にそって深さ10mに掘削しろ。土は進行方向の逆に置け」


これでいいだろう。

20体のゴーレムが北に堀を掘り始めた。

次は北西の角に移動し同じ作業を行う。

20体のゴーレムに今度は東方向に掘らせる。

その次は北東、南東で同じ作業を行う。


地図を見ると川が北西に位置している。

距離は10km程度だ。

北400kmのダンジョンの東を流れていた川がここまで南下して迷宮都市の西を流れていることになる。

この堀を水堀にしよう!

地図に等高線を表示すると・・・ここから真北の川はここと標高があまり変わらない。

北から水を引くことにする。

堀を作って水を引いてもいいが・・・雨とかで水量が増えたときに土地が抉られるのでダメだな。


トンネル魔法を使うか。

北の堀の中心地点に移動し、堀から10m離れた地点に直径2mで最大圧縮で魔法をかける。

深さ10mで北に直角に曲げる。

トンネル内を魔法をかけながら北に進む。

土壁魔法と同じでゲームと比べトンネルの作成速度が異常に早い。

土壁魔法とトンネル魔法が相関しあってるのかもしれないな。

相関と言えばクリエイトゴーレムとクリエイトクレイゴーレムも相関関係かもしれない。

クリエイトストーンゴーレムもあるな。

魔法はイメージという話だったな。となると・・・クリエイトゴーレムが基本魔法。

クリエイトクレイゴーレムが土のみだが性能アップ。

クリエイトストーンゴーレムは石特化。

ですべて相関している。という感じか。


そういうことを考えてるとMPが6割程度で落ち込んでいた。

3km*3kmの堀と土壁とゴーレム80体の時は気が付いてなかった。

トンネルのMP消費が大きいのか?それとも全部でここまで減ったのか?

まあこういう時のための技能がある。全く使ってなかったが。


「明鏡止水」

<明鏡止水>


これで3割ほどは回復するはずだが・・・数%程度しか回復しなかった。

前回は侍で3割だったが今は10キャラクターになってMPが10人分になったのかもしない。

回復量は同じでMP総量が10倍なら割合はあっているか。

クールタイムはどん位だったかかな?

瞑想しないといけないから作業が完全に止まるのに3%回復なのは微妙だ。

だがこれも使い込めば効率が変わるかもしれない。合間合間で使っていくことにする。

トンネル魔法をかけながら駆け足を続ける。

地図上では川まで50m手度のところまで来た。

このまま川に直接つなぐ訳にはいかない。一度地上に出る必要がある。

左に直角にトンネルを作った。30度で上がって行くようにトンネルを作成する。


外に出るとちょうど河原だった。

危なかった。

地図ではまだ余裕があったはずだが・・・地図表示して分かった。

川の真ん中を基準にしているのか。

尺度を拡大したら確かにぎりぎりだった。


一度帰って堀から土を出すか。・・・ゲームでは魔法で作ったトンネルは水を通さなかったがどうだろうか?

検証するか。

土の地面に直径1m深さ1mでトンネル魔法をかける。

底も最大圧縮で塞ぐ。

川の水をアイテムボックスに格納しトンネルにそそぐ。

そのまま水は吸い込まれている。

どうやら駄目のようだな。

水路の防水ってどうするんだったっけ。

灰を溶かして塗りこむとかあった気がする。・・・石にトンネル魔法はどうなるのだろう。

河原の石に直径1m深さ1mでトンネル魔法で底も最大圧縮にする。

どうやら動きが違うようだ。

土は圧縮されて壁の強度が上がりその分の円形の空間が出来る。

石の場合は互いに変形し結合していて隙間がなくなるだけで体積自体は減らないようだ。

1m*1mの石臼のようなものが出来上がった。

河原から引っ張り出し内側の石を出す。

水を注いでも水はこぼれない。実験を継続する。

同じ大きさで通常圧縮で作成する。

水を入れるとドド漏れした。

次は石壁で実験する。


「石壁」

<石壁>


通常で作ってみたが見るからに隙間がある。

最大圧縮で作成する。

石同士が変形して結合している。

いけそうだがどうやって確認するかな。


「クリエイトストーンゴーレム」

<クリエイトストーンゴーレム>


クリエイトストーンゴーレムで石壁を倒し斜めの状態にして水をかける。

水がしみている様子はない。

大丈夫なようだ。

大丈夫じゃねえ・・・トンネルも堀も全部石で壁を張らないといけなくなった。

土は掘り起こさないとアイテムボックスに入らないが河原の石ならアイテムボックスに入るので運ぶのは簡単だが量が半端でないな。

河原の石を限界までアイテムボックスに入れていくとすさまじい量が収納された。

ストーンゴーレムも多量に作成する。

ストーンゴーレムを引き連れてトンネルに戻る。

ストーンゴーレムの魔法を解除する。

この石でトンネル状の石壁を作れるはず。

厚さ10cmで今ある土壁の内側を指定してトンネル呪文をかける。

成功した。

10cmの厚さでトンネルが出来たが幅が数センチしかない。

これはいかんな。厚さ5cmにして作っていく。

3cmでもいけそうだ。

ストーンゴーレムを素材の石に戻し厚さ3cmのトンネルを作っていく。

だんだん速度が上がってきた。やりこめば速度や効率が上がって行くのは確定だな。

ストーンゴーレムを使い切った。

アイテムボックスに入っている石を出しながらトンネル作成を行う。

こちらもどんどん速度が上がっていく。

石を使い切ったので河原まで加速を使って移動する。

河原にもどりアイテムボックスに石を満載するとさきほどよりも多量に入った気がする。

合間合間で明鏡止水で回復しているがMPは4割ほどだ。


このままではトンネル内の石壁作りが終わる前に日が暮れそうだ。

その前にデーモンのもんさんの様子を見てみることにする。

念のため烈風を呼ぶ。

烈風が来るまでにストーンゴーレムを多量に作成する。

先ほどよりMP消費が少ない気がする。

烈風がやってきたが飛び出したぴーちゃんとどこかに飛んでいった。

念のための意味が・・・

まあいい。デーモンのもんさんを呼び出す。

6本腕の蝙蝠羽の角有ではなかった。

ロン毛の美形執事があの剣を持って現れた。

美形というより男装の麗人だな。


「およびでしょうかクルーソー様」


どうやら大丈夫のようだ。

かなり焦った。

声は女性のような感じだな。


「質問いいかな?もんさん」

「もんとおよびください。さんは不要です」


もん さん であるという認識か。

これも翻訳さんの謎だが今は分からないな。

こちらの言葉を覚えるべきなのかもな。


「その外見は君らの種族的なものなの?それとその剣は?」

「この外見はこの肉体の元の持ち主の情報が元になっています。気に入らなければこうも出来ます」


そういうとゴリゴリのゴシックメイドに変身した。

顔は一種だ。


「この剣は私を使役していたデーモンの元分身です。今はただの剣です」


そういうを剣を差し出してきた。

材質はオールミスリルの結構な業物のようだな。


「もとの持ち主の情報とは?」

「わたしはこの次元に現れてるため死んだデーモンの死体に召喚されました。まあ召喚というよりこの体のために壮大な戦いを勝ち抜いたんですが・・・現れた瞬間使役されていました。もとのデーモンは誰かに使えていたらしくこの格好はそのためですね。」


デーモンは倒すと元の次元に戻る。

その体にほかのデーモンがやってくると。

でこの次元に来たら使役されてて・・・半殺しの後使い魔になると。


「使い魔でもかまわない?」

「別にこの体が使い魔になったことに不満はありません。不満があるなら呼び出されて使役された時点で帰還していますから」


帰還も自由と。体があることが重要なのか。それともこの次元にいることか。


「肉体を得ることが出来たのは奇跡的な確率です。ダンジョンから出ることが出来たのも奇跡です」


身体があることが重要と。


「君たち自身は精神体だということだけどそれならば食事や睡眠は必要ない?」

「私自身には必要ないです。この体にも本来は不要ですが修復や回復に食事はあったほうがいいようです。ただ・・・食事の刺激というのはすごいですね。このためにここにきたという感じです」


食事が要るは確定だが・・・修復や回復って今だよね?もしかして


「アイテムボックス内で食事をしている?」

「はい。先輩と一緒に。なにか問題ありましたか?」

「いや。自由にしてくれていい」


備蓄している肉をむさぼられていると。まあいいか。


「戦闘技能について教えて欲しい。この間の戦闘が今でも可能?」

「不可能です。我々は元々は魔法しか使えません。そのため今の私は体を使った戦闘は知識経験ともにないです。もともと使えていた魔法もこの次元では使えませんのでこちらの魔法を学ぶしかありません」

「となると・・・あの時使っていた魔法は使えないと?」

「覚えてました。が今のままでは使えません」

「今のまま?」

「この体の魔法技能が低いのです。簡単な魔法からなじませていかねばなりません」

「どうやったら覚えるんです?」

「何度か見てみて攻撃を受ければ覚えられるのでは思います」


私の仲間だな。


「ディメンションアロー、ディメンションストーム、ディメンションソード、ディメンションカウンターは覚えている訳ですね。後の魔法はなにか覚えてますか?」

「ディメンションソードは知りません。後は空間移動は覚えています」


私がディメンションソードを食らわしたのもあの爺が使ったのも覚えていないと。


「では私が魔法を使いますからそれを覚えてください」

「分かりました。それでは変身します。服が傷みますので」


一瞬で戦ったデーモンが現れた。

「服?」


「ええ。あの恰好は服です。実際にはこうなります」


真っ裸の女性が目の前に立っていた。マジで刺激が強い。


「了解した。人間形態の時には服を脱がないでくれ」


もう一度デーモン形態に戻った。魔法の講習をするか。


<マジックハンド>

<着火>

<クリエイトウォーター>

<洗浄>

<ヒート>

<アイシング>

<フラッシュ>

<クラッカー>


生活魔法は一発で覚えた。


<プロテクションアップ>

<アタックアップ>

<ヒットアップ>

<スピードアップ>

<マジックアップ>

<シールド>

<マジックプロテクションアップ>

<エンチャントウェポン>

<キュアポイゾン>

<キュアデシーズ>

<マイナーヒール>

<リジェネレイト>

<ライト>

<セイクリッドライト>

「覚えましたが・・・これはかなり難しいですね」


まあそうだろうな。デーモンだからな。


「種族的にということですか?」

「この体に適性がないようです。魔法技能があがれば唱えられるでしょう」

「体の個体差ですか?」

「いえ。この体の種族的にです。人工的に作られた生物ゴーレムのようなものです」


よく考えたら精神体がこの体に入っているんだったな。

人工生物ゴーレム・・・よく分からんな。

魔法の講習を続ける。

次からは攻撃魔法だ。

石壁でターゲットを作成する。


<セイクリッドアロー>

<ファイヤーアロー>

<ストーンアロー>

<エアーアロー>

<ウォーターアロー>

<ライトニングアロー>

<エアハンマー>

<ファイヤーサークル>

<アイスバースト>

<ディメンションソード>


ディメンションソード以外は体で受けて覚えるという漢学習だった。

もう日が落ちて来た。

肉と魚を塩で焼く。

もんさんの分も焼いたが喜んでくれたようだ。

もんさんとぴーちゃんをアイテムボックス内に回収する。


暗くなったが作業は続行する。

ストーンゴーレムを引き連れトンネル内を爆走する。

前回作業した地点まで移動してストーンゴーレムを素材に戻し石のトンネルを作成を繰り返す。

ある程度進めたが魔力が尽きそうだ。

尽きるまで作業を行う。

前方にアイテムボックス内の石を多量に詰める。

後ろについてきているゴーレムに待機命令を出す。

これでここにはだれも侵入出来ないだろう。

先ほど作った石壁を下に置き寝袋を出して寝ることにする。

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 本文と前書きを入れ替え無断転載対策を実施しています

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