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2-18.魔法の真髄

アンジェさんが馬をわたしの前に止めた。

抜刀しているがなんだろう?


「そのゴーレムはなんなんですか!」

「ゴーレムの元で作ったんですよ。なぜアンジェさんはここに?」

「ダンジョンから現れた謎の連中がいましてね。証言をもとにアジトに踏み込んだら人さらいの連中が街を出てて。狙いはクルーソーさんかもと思ってですね追いかけて来たんですよ」


なにを言ってるんだ?まあ私を狙ったのは確実だが何故わかった?


「そいつらなら全滅させましたよ」

「そうなんですか。それならよかったです。それよりかなんでゴーレムに抱っこされてるんですか?」

「毒喰らったんですよ。歩くのがだるくって」


あわてて下りてきて呪文を唱えた。


「キュアポイゾン」

<キュアポイゾン>


まあないも変わらない。


「呪文はもうかけてありますよ。大丈夫ですよ」

「大丈夫じゃないです!顔色が悪いどころか・・・左腕紫ですよ」


確かに左腕は紫だが・・・呪文が効かないってことは毒はもうないのではないのだろうか。

アンジェさんに無理やり馬に乗せられ抱えられながら街に移動する。

ゴーレムは回収した。アンジェさんは柔らかくはなかった。

この鎧めが。

もう大丈夫と言ったのだがアンジェさんは移動中も呪文を唱え続けた。

定宿に着くと強制的にベットに入れられた。

その後も呪文を唱え続けた。

この間隔で普通はキュアポイゾンを唱えるんだな。

覚えておこう。

部屋がノックされた。

アンジェさんがドアを開けると・・・何故か領主のイケメンエルフと超美人のエルフの女性がいる。

いったいなにが?


「キュアポイゾンが効かないんです」


何故か半泣きだ。

あんだけ掛けたんだから毒は抜けてると思うんだが・・・

あれ・・・

領主と美人のエルフも深刻な顔をしている。

美人のエルフが詠唱に入った。

詠唱からのタメがちと長い。

<賢者 Lv35>か・・・賢者って珍しくはないのかな。


「キュアポイゾン」

<キュアポイゾン>


おお・・・紫がいっきに薄くなった。

ということは毒が残っていたのか。

また美人のエルフが詠唱に入った。

詠唱からのタメがまた長い。


「キュアパラライズ」

<キュアパラライズ>


だるいのがだいぶ改善された。

また美人のエルフが詠唱に入った。

詠唱からのタメがまた長い。なんだろう?


「リジェネレイト」

<リジェネレイト>


おごごご・・・左腕に激痛が走った。・・・左腕が動くようになった。

どうやらちゃんと繋がってなったということか。

なので再生しなければならなかったと。


「これで大丈夫でしょう」

「ありがとうマリア。私はクルーソーさんと話がある。アンジェも休むといい。魔力が切れかかっているのだろ?顔色が悪いぞ?ついでだからこのまま魔力を使い切って気絶すればいい。魔力の総量が増えるぞ」


おおお・・・そういう設定もあるのか。

ぜひ取り入れないと。


「アルゴラン様!妙なことを吹き込まないでください!そんなことあるわけないでしょう!」


マリアさんは一瞬で激オコだ。

青筋って久しぶりに見たな。

まあダンジョンコアさんの圧に比べればまだまだだな。

そのままアンジェさんを連れて退出した。

私とアンジェさんの呪文では抜けなかった毒が抜けたってことは高レベルの白魔法だったということだが・・・詠唱が異常に長かったな。

あばば・・・。

詠唱が長い!

つまり込めた魔力が多いってことだ。

わたしはアロー系は標準設定にした。

ほかの呪文は弄っていない。

つまりヒール系もキュア系も標準設定だ。

なので毒が抜けなった。

それとエアハンマーとアイスバーストも標準設設定・・・威力を上げていればカトブレパスももっと楽が出来ていたのか・・・


「本当なのにな。誰も信じてくれないんだよな。どうしました?クルーソーさん?まだどこかおかしいのですか?」

「いや・・・高レベル白魔法の真髄に触れたなーと思いまして。実証したことはあるんですか?」

「?実証とは?」

「魔力を使い切って気絶すれば魔力の総量が増える」

「ああ。本当なんだ。わたしが実際そうだった」

「大人数での実証は行ってはいないんですね・・・特定の個人だけの現象なのか確率で起きる現象なのかほぼ全員に起きる現象なのかなのか分からないってことですね。まあ魔力が増えたことをどう確かめるのかが出来ないですが」

「むむむ・・・魔法を気絶まで唱えて気絶までの回数が増えれば確認できるのでは?」

「それだと魔法の熟練度が上がったのと区別がつかないのでは」

「むう・・・たしかに・・・ではなくてだな・・・クルーソーさんに話があるんだ」

「ダンジョンから妙な5人組が出て来たんだが・・・どうやら操られていたらしい。そいつらの証言でその連中のアジトを強襲したんだが下っ端しかいなかった。尋問をしたらマリアとアンジェのことを調べていた形跡があった。主力メンバーが外に出かけたというので調べたらクルーソーさんの後に出て行ったらしいんだ」


マリアさんとアンジェさんを調べていた?

なぜにわたしを襲った?

そういえば聞かなかったな。


「エルフの女性を目標にした人さらいなのかもしらないまだよく分からない・・・もしかするとマリアやアンジェの代わりにクルーソーさんが襲われた可能性がある」


よく分からないな・・・というかあの人さらい集団はダンジョンコアを破壊に来たのと同じか。

だとするとあの宗教団体はほっておいても潰されていたな。


「まったくもって申し訳ない・・・で頼みにくいのだがこのことはアンジェには言わないでほしい」

「謝られることではありません。もしかすると連中の目的に当てはまったのがたまたま私だった可能性もありますし。このことはマリアさんは?」

「ありがとう。情報はマリアが統括している。というか尋問と捜査はマリアが行った」

「了解です」

「で・・・敵は実際どうだったのか聞きたい。全滅させたと聞いたが?」

「敵は12人でした。最初は麻痺毒の飛び道具を連続で投げてきました。生け捕りにするつもりだったのでしょうが途中で方針を変えたのか毒の武器で切られてこうなりました」

「数は合う。ということは全員とらえているということになるな。あとは下っ端を締め上げて5人組の話をきくだけか。本当に申し訳なかったクルーソーさん。ゆっくり休んでくれ」


そういうとイケメンエルフ領主は出て行った。

さて・・・まだしんどいので寝るか。

だが魔力を使い切るのはやっておくか。

数値は分からないが魔法を使った時にどのくらい減るのか画面で確認できるからな。

武器や装備を解凍するのは止めておくか。初体験の呪文を試そう。


「リジェネレイト」

<リジェネレイト>


発動出来た。

この呪文を使う状況を出来るだけ避けないといけない。

まあ他人に使うのはいいのか。

次が本番だ。

使えない可能性が大だが。

枕を上に放り投げる。


(タイムストップ)


勢いよくMPが減って行く。

発動できると行くことだな。

その後SPとHPも減って行く。あれ?


<タイムストップ>


枕の落下が止まった感じはまったくなかった。

つまり感知できないくらい短い時間しか止められなかったのか。

HPがほぼ0になっている。

もう少しMPを使っていたら発動できなかったということだ。

もう慣れたので気絶はしない。

気絶が魔力増加のトリガーなら全く意味がない行動だな。

今日はぐっすり寝れそうだ。


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