2-2.塩と釣り
苦しくて目が覚めた。
息苦しい。
テントからはい出るがすぐ壁だ。
密閉空間だ。
私が作ったな。
魔法で壁を破壊すると壁がくずれ降り注ぎ完全にうまった。
マジで死ぬ。
あせったが閃いた。
土もテントも毛布もアイテムボックスに収納した。
空気がおいしい。
バカなのか。
自分を密閉して窒息するところだった。
虫が入るのを防ぎたかったのだが。
これはどう解決しようか・・・土壁で覆うのは強度的には正しいだろう。
テントのみで寝るのはありえない。
起きたらもきゅもきゅ食われてたとかはありえん。
隙間を開けた土壁を作りその中に木製の高床式寝室を作成するか。
たまたま木材は多量にある。
なぎ倒された木材をアイテムボックスから取り出す。
凍結されているアイテムからのこぎりや槍鉋を選び錬金で解凍する。
枝をのこぎりで切り落とす。
カンナの前に皮をはがないと。
解体の時に使うナイフや罠解除に使う工具、鉱石を掘るピッケルはアイテムボックス内にあった。
ナイフを使って木の皮をはいでいくが木はまだ生木だ。
乾燥させないといけない。
木の枝を払い皮をはぎ地面に転がしていく。
日が昇ってきた。ぴーちゃんと烈風が飛んできた。命令する。
「今日も自由行動。食料は自力で収集すること」
(シールド)(シールド)(シールド)
<シールド><シールド><シールド>
ぴーちゃんが目を付こうするがシールドがある。
と思った瞬間シールドが破壊された。
三枚とも抜かれた。
ぴーちゃんと烈風がこちらを見ている。
ちくせう。
ロックフロッグの肉を出すが食べようとしない。
先に食べろということか。
枯れ木と落ち葉を集めようかとも思ったが生活呪文を試すことにしよう。
フライパンと包丁を錬金で解凍した。
ロックフロッグの肉を一部切り取りフライパンに入れる。
(ヒート)
<ヒート>
一気に温度が上がり肉が焼けていく。
両側をこんがり焼く。
生焼けは怖いので十分に焼いてから恐る恐る食べてみた。
少し焼きすぎの鶏肉だ。
いける。
そう思っているとぴーちゃんと烈風がロックフロッグの肉をむさぼり食って飛んで行った。
私が食うのを待っていたんだよね?
毒味やらしたんじゃないよね?
枝をのこぎりで切り落とし皮をはがす。
枝をのこぎりで切り落とし皮をはがす。
枝をのこぎりで切り落とし皮をはがす。
すべての木の枝落としと皮剥ぎが終わった。
当然乾燥してないので使えない。
錬金術で水の削除つまり乾燥が出来るはず。
木の切り口から水がどんどん出てくるが完全乾燥までには時間がかかりそうだ。
そうじゃない。
なにをやってるんだ。
迷宮都市に移動するんだった。
もう日が高い。
木材と切り落とした枝をすべてアイテムボックスに収納する。
南に向け移動を開始する。
敵はサーチアンドデストロイでポーションに使える野草や植物も探しながら進もう。
何故か鍛冶技能技能の派生技能である鉱石の探知も行う。
かなりのハイペースで進むが魔物や大型動物は発見できない。
地図に反応がある白点は虫や小動物しかいない。
ダンジョン以外には魔物はいないのか?
いやバトルイーグルはいたしその時にもう一匹いたはずだ。
そのくらいの密度でしか魔物はいないのかもしれない。
野草や植物も反応がない。
しかするとこちらは探知が効かず一本一本探さないといけないのか?
それともこちらの世界で一度見つけないといけないのか?
そう考えていると塩の反応があった。岩塩か!
塩!塩よこしなさいよ!
反応地点に走ると崖の上に出た。
反応は崖下にあるがそこには動物が多数いてその向こうには川があった。
動物が崖下の土を食べている。岩塩があるか土に塩が混ざっているのだろう。
回って降りようかとも思ったが呪文を試すことにしよう。
(フローティングコントロール)(フライ)
<フローティングコントロール><フライ>
出来た。ゆっくりと崖を落下していく。
この呪文は使い勝手が悪いので有名だ。
フローティングコントロールはこの呪文を使っても落下が制御できるようにはならなず崖から飛び降りてもそのまま落ちていく。
ぎりぎり即死がぎりぎり重体になるくらいの効果しかない。
レベルが上がると少しずつ落下スピードが遅くなっていく。
落下スピードを遅くはできるが加速はできない。
フライはジャンプの距離や高さを延ばす効果しかない。
レベルをかなり上げても飛ぶことはできない。
この二つの呪文をある程度レベルを上げて併用すると地面を這うように浮くことが出来る。
どちらとも鍛え上げると飛ぶことが出来るらしいがそこまではレべルを上げていない。
だがこの状況だとこれで十分だ。
着地したら大型動物を狩ろう。
動物は経験値になるのかの検証と食料確保だ。
全長が7,8mの牛がいる。
角もあるが白点つまり動物だ。
着地したらあれを狩ろう。
そう思っていたら烈風が飛んできて足に一匹ずつ牛を捕まえ飛び去る。
ほかの動物は走って逃げていく。
着地した時にはなにもいなかった。
狩れる動物や魔物に会わないのは烈風が狩りまくってるとかじゃないよね。
塩を探すが岩塩では存在しないようだ。
土から錬金術で塩を濃縮していく。
少しずつ塩が出来ていくが効率が悪い。
塩を含む土からの濃縮だからだろうか。
閃いた。クリエイトゴーレムでゴーレムを作る。
このゴーレムは土オンリーになるのでそこに残った土には塩が多く含まれる。
ゴーレムを作りながらクリエイトゴーレムの残土をゴーレムに集めさせた。
集まった土で錬金術の濃縮を行うと先ほどよりも効率よく塩を集めることが出来た。
また閃いた。
残土を同量になるように二つに分ける。
一つはそのまま錬金術の濃縮で塩を作る。
残りはアイテムボックスに入れて錬金術の濃縮を行う。
どうやらアイテムボックス内のほうが効率がいいようだ。
一つ賢くなった。
結構な量の塩を確保したが動物たちは帰ってこない。
ゴーレムをアイテムボックスに回収しそのまま川に向かうことにする。
最初にいたダンジョンと魔王が発生したダンジョンの間には川があった。
地図技能は移動した地点からある程度の範囲しか地形は描かれない。
そのため確定は出来ないが目の前の川とダンジョン間の川は同じだろう。
南の迷宮都市はこの川の向こう側だろうか。
それともこちら側でここで渡るとまたもう一度わたる羽目になるのだろうか。
かなりの川幅があるし水深もありそうだ。
地図に白点反応が多量にあるし赤点反応まである。
水の中は探査の範囲が狭くなるようだ。
地上の数分の一しか反応範囲がない。
カヌーを解凍してわたるのは避けたい。
ばっくり喰われるのも嫌だ。
もちろん全身をかじられるのもだめだから泳ぐのはありえない。
今日の目標は塩探しと食料確保なので釣りでもするか。
釣り竿があったはずだ。
探し出して錬金で解凍して取り出す。
このセットは最高傑作だ。
川で漁をしている人に金を払うから竿と糸と針をどうにかしてくれと依頼されたのが発端だった。
木工、裁縫、鍛冶と揃っていたで可能だった。
釣りに技能があることが判明したのがこの時だった。
依頼者に釣り技能、漁技能が生えたのだ。
その依頼者は結局木工を取って竿や罠の漁具を開発するようになった。
竿を入れると激入れ食い状態だ。
釣り人がいないから警戒心がないのか。
形はアユやニジマスだが大きさが鮭よりでかい。
三ケタに届くかというところでペースが落ちたので釣りを止める。
頭とはらわたを落とし川に返す。
川魚のはらわたを熱した石で焼いて食べるとおいしいというのは聞いたことがあるがさすがにそれをやる度胸はない。
魚をアイテムボックスに入れながら今更だが思った。
アイテムボックス内は時間はどうなるんだろう。
凍結されているアイテムは時間は止まっているのだろうがアイテムボックスはどうだろう。
肉が多量にあるが昨日のことだのでまだ分からない。
もし腐るのであればもったいない。
魚の一部は干物にするか。
三枚におろして河原で干すことにしよう。
そうやっていると後ろに気配を感じた。
地図では赤点だ。
見てなかった。振り返ると蟹が多量にいた。
<ビックリバークラブ Lv2><ビックリバークラブ Lv1><ビックリバークラブ Lv2>
幅4m程度の毛ガニが多量にいた。
「蟹!蟹!蟹味噌!」
< 縮地><吶喊>
蟹の口に両手剣を差し込んだ。
死なない。というか抜けなくなった。
<天空切り>
そのまま蟹が持ち上がった。
切断しきれない。
ほかの蟹が移動してきている。囲まれるといけない。
<大地斬>
地面に頭から叩き付けるとさすがに死んだ模様だ。
< 縮地><吶喊><天空切り><大地斬>
飛び込んで突き刺し上に跳ね上げてそのまま地面に叩き付ける。
ゲームでは出来ない連続攻撃だ。
モーションや溜めや硬直も全部無視だ。
10人キャラがいるのでいろいろ分担しているのだろう。
十数匹を倒すと残り逃げて行った。
さすがに水の中では戦えないので追えない。
今日の晩は蟹と魚だな。
川から離れてキャンプ地を探す。
塩の土からも離れる。
いい感じの丘があった。水が来た形跡もないのでいいだろう。
魚と蟹を塩を付けてフライパンで焼く。
ぴーちゃんと烈風はタッチアンドゴーした。
魚介は好きでないのか。
うまい。魚も蟹も最高だ。
次に寝床の確保だ。
昨日はテントの大きさぎりぎりの大きさで作りで密閉したからいけなかった。
テントを出しその大きさで膝の高さまで土壁を作成し周りは溝になるようにする。
溝から少し離れたところから斜めの土壁を分割して作成する。
端の壁も分割して作成する。
これを結合しなければ隙間がある状態になる。
これで通気するはずだ。
中のおおきさも縦横高さすべて数倍だ。
容積的には10倍以上だ。
今日はこれで寝るとしよう。
今日のろのろして進まなかったのには自覚症状はある。
人のいる都市に行くのが怖いのだ。
テンプレではないが何が起こるか分からない。
明日は渡河して一気に都市を目指すとしよう。




