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13-10.実に順調だ。もちろんフラグだ

北からの街道はクルーソーの街に繋がるのではなく迷宮都市に繋がらないいけない。


・・・今までのは練習だ。

そうなんだ。試しにやってみたんだ。

ここからいったん領地に戻って迷宮都市を通って迷宮都市の東門の前に・・・

それはだめか。

石畳の上を重機で走るには履帯の表面にゴムを張らねばならない。

今回は迷宮都市を通らず回って行こう。

ゴーレムたちを率いて東に移動し迷宮都市の東門に東から繋がる街道まで南下する。


む・・・

で実際にはどこに街道を引けばいいのだろうか?

城壁と言うか堀にピッタリでいいのか?

それはまずいか。それでは馬車の操作をミスった瞬間堀に落下になる。

先ほどの街道の作成法では幅10mでその両脇50mの土を持って来たから堀より50mでいいか。

まずは土壁魔法で幅10mの道路作成。

そのまま北上しながら土壁魔法を掛け続ける。

作った道の上を重機とゴーレムたちが付いて・・・こない。


何故に?

重機に誰も乗ってない。

今までは私が運転していたからそうなるな。

錬金術で解凍した兵器はゴーレムたちは使えるはずだ?もしかして違うのか?

むむー?眺めているが重機を操作する気配がない。あれ?

こいつというかⅠ号重機はⅠ号戦車を元にしているがⅠ号戦車ではないからか?

ギアを変えてクラッチで動力を伝えるのは同じだよな?

ブレーキもアクセルも同じはず・・・ではないか?

風流の魔道具で風車を回しそれをエンジンの動力の代わりとして使っている。

アクセルを踏むと魔石が魔道具の上を移動して出力が上がる。


同じだよな・・・

ゴーレムが重機を操縦できないと非常に困る・・・こともないのか?

ゴーレムが重機を操縦できるとものすごく選択肢が増えて助かる。と言うべきか。

ということで教育してみよう。


「皆集合」


ゴーレムたちが重機に集まってくる。草刈用の機材を外しておく。


「まずはこの魔道具をここに設置。その後魔道具用の魔石をここに設置」

「まずはここに座る」


ゴーレムたちが重機に乗りこんで説明を聞いている。


「これがアクセル。踏めば風流エンジンの出力があがる」


アクセルを踏み込むとエンジンの回転数が上がって行く。


「これがギア。まずはローに入れる。この状態でアクセルを少し踏み込んで・・・クラッチをそーっと繋ぐ」


重機がゆっくりと前進していく。


「ある程度加速したらクラッチを切った瞬間ギアを上げてクラッチを繋ぎアクセルを踏む」


滑らかに重機が加速していく。


「これはブレーキ。これを踏めば車体が停止する」


ブレーキを踏むと車体が減速して停止する。


「後はこの棒。これで左右に動力を振り分ける。これで左右に曲がることが出来る」


再度発進させて右旋回をしてぐるっと1周して戻ってくる。


さて・・・これで動かせるよね・・・無理なのか?

ゴーレムに命じて運転させる。


「前進」


重機ががっこんと揺れた後に前進した。

ギアはローのままアクセルで出力を上げて加速していく。


「クラッチをいったん切ってギアアップしてクラッチを入れる」


ギアの切り替えを行うがまたもや車体が揺れる。


「右に旋回」


重機がきしみながら右旋回。

当然振り落とされる。走って重機に飛び乗る。


「旋回止め。もう少し緩やかに右前回」


普通に右旋回。


「左旋回」


やはり全開で左旋回。

今度は分かっていたので踏ん張る。だがどうしようか?

道路を走っているなら道なりで走ればいいのだろうがこういう場合はそうもいかん。

というか履帯って道路以外を走ることの方が多いだろうからな。

取舵、面舵方式でいこう。

後は角度を15°づつでとればいい。


「取舵15°」

「面舵15°」

「取舵30°」

「面舵30°」


いい感じで走って行く。これでいいですな。

あとは・・・


「取舵いっぱい」

「面舵いっぱい」


これくらい練習すればいいか。


「ブレーキ」


ゴーレムが全力でブレーキを踏んだ。

車体の前方の装甲板で腹を強打。その反動で顔面を装甲板に打ち付ける。

だがそこで踏みとどまった。転げ落ちて無様に踏まれたりはしないのだよ。一度やってるからな。

あとはこの訓練を繰り返すのみ。なんとなくスムーズに運転できるようになった。

ギアチェンでがっこんとなることもないし殺人ブレーキもしなくなった。この位でいいだろう。

今ある街道までゴーレムたちと共に移動する。


おや・・・馬に乗った連中が数十人いる。乗っているのは見たことがある。

革鎧に鉄の補強が入っていて長剣と盾装備。はじめて会った時のアルゴランの護衛の連中のはず。

というかイケメンエルフもいるやん?


「大人数で何やってるんですか?」

「君の監視だ」


監視されるん?何故に?


「監視される謂れは無いんですけど」

「ハハハー面白い冗談だな。星の数ほどあるだろう」

「そ・そこまではないし」

「まあ冗談はさておき」


おのれ・・・


「君の領地から北に向かって道を作っていたがあれはなんだ?」


見られていたのか・・・


「街道を作る練習やし」

「ここで作りながでもいいだろう?」


一瞬で正論で潰されたでござる。


「うちの領地用の北向きの街道として使えるから」

「何のために?」


ぐぐぐぐ・・・


「や・山に採集に行くし」

「そうか・・・そういえばそうだな」


お!うまいこと誤魔化せそうだ。


「まあそれはさておき・・・」

「先に行っててくれ」

「は!」


アルゴランの部下たちが街道を東に移動していく。


「どこかに行くんですか?」

「街道の警邏だ」

「それって領主の仕事?」

「私が出ると人の注目を浴びるだろ。その前に君は目立っていたからどうでもよかったがな」

「お?」

「重機で走り回ればそうなる。わざとやってるんだろ?」


本気で練習したとは言えん。


「でだ・・・竜人族の件だが連絡がついて許可がでた」

「であれば・・・2日後に出発でいいですかね」

「そうだな。2日ほど工事した後に泊りがけで工事に行くってこといい」

「へ?」

「あくまで工事に出かけているってことで頼むって言ったよな。竜人族の話は内密で頼むぞ」

「おおおお・・・セラフィーナさんとかには言っておきたいんですが」

「セラフィーナには言ってもいいだろう。ただし口止めは忘れるな」


それだけ言うとアルゴランは街道を東に馬を走らせる。


二日後に出発と言うことは・・・明日の夜中に出発ってことでいいだろう。

であれば工事をする時間は今日の昼と明日の昼。

今日の晩に移動用の航空機を作ってしまわないといけない。


重機に草の根きり器具を取り付ける。まず私が土壁魔法で道の土台を作る。

重機で草刈を行って切り取った草や根を回収して運搬車に積んでいく。

その後ろで重石を地面に叩き付けた後にローラーでならす。

この手順で問題はないはず。

まずは土壁魔法で幅10mの道路作成。地図情報を呼び出しその上に街道作成地点を描画。


おおおお!

なんか以前よりものすごく精密というか何かが違う。

高さの数値が入った等高線が出てるじゃん。

前にこんなのあったかな?というかこの等高線の高さをmm単位に出来れば建物の工事がかなり楽になる。

おおおお・・・mm単位になった。

情報多すぎてなにがなんだか。

まあ街道を作るのであればここまでの精度はいらない。

先ほど作った道と同じような感じで何となくアップダウンが無い感じでいい。

土壁魔法で道を作りながら進む。少し進んでから後ろがついて来ているか振り向いてっ確認。


にゃ!

振り向いた瞬間ケツに重機が追突。重機は私にぴったりついて来ていたようだ。

他の作業をしているゴーレムたちは取り残されている。


「私に付いてくるのではなく他のゴーレムたちと速度を合わせること」


この命令でいいはずだ。これで重機を先頭に作業を行う団体になるはず。

私は先行して作業を行って行けばいいはず。

私が不在時に追いつけないだけの距離を稼いでおかないといけない。

迷宮都市の近くでは早歩きの速度で歩きながら土壁魔法を掛けていく。

農地の近くでは小走りで走りながら土壁魔法。

領地の東からは土壁魔法が出来る限界の速度で走って行く。


山に到達。

前にバンパイヤ族の持って来た計画では谷を這うように道を作るだったがそれは無視。

川からは突かず離れずで一定の距離を保とう。

川のそばだと増水時に使えなくなるし巨大な岩が有れば工事が大変になる。


あれ・・・

岩はそのまま素材として貰ってしまえばいいのか・・・

むむむ・・・


この間考えた通りに作るとしよう。出来るだけ滑らかにまっすぐ。

地形は利用せずじゃまな山は削り谷は埋める。

ということで今目に前にある山は削って行こう。まずは幅10mの道路を確保。

土が腐葉土と黒土だな・・・

どうするか?

腐葉土の上の移動はすべるからこいつは排除が必要。

黒土は固めてもいいがなんだか勿体無い。

黒土と腐葉土は回収しよう。道の両脇に掘削魔法で黒土と腐葉土を飛ばしていく。

工事をしているゴーレムたちに領地に運んでもらえばいいだろし竜人族の所から帰ってきた後に回収でもいい。

腐葉土はともかく黒土を回収してしまうと地面がへこんでしまう。

地面がへこんだ分は山を削ったと気にでる砂と土で埋めていく。

道の両脇が崖になってしまう。

これは雨降ったら崩れそうだな・・・

ということで道の両脇も平らにしておく。そうなると崖がより高くなる。

となるとこの崖は斜めに削るしかない。だかそこに生えてる木や草をどうするか問題が発生。

木はブッタ切って草は抜けば作業は楽だがそれをすると雨で一発土砂崩れだな。

むむむ・・・どうする?

いったん地面を切取って移植すればいいが手間が半端じゃねえ。


・・・は!

地下に穴掘って地面を陥没させればいいじゃない。

まず縦にトンネル魔法で縦穴を掘る。

陥没させるエリアの地下をトンネル魔法で・・・そうじゃないな。

地下の土を掘削魔法で掘削。掘削した土はその瞬間アイテムボックスに回収。

この土は道路の造成に使おう。

後はこの地下空間が崩れる前に脱出・・・


あぶねえじゃ!

警戒してたから埋もれずに済んだ。どうやら地下空間の真ん中部分が崩れたな。

ということは周りから掘って最後に真ん中を掘るのが正解ということか。

地上に出て土壁魔法を使って地上部分を地下空間に落としこんでいく。

とどめにクリエイトウォーターを使い地下空間に地上部分を流し込む。

これでここの斜面は土砂崩れや地崩れしにくくなる。と思う。

バンバン行くぞ。

谷は埋め山は崩して崖は地下掘って斜面にしていく。

は!日が傾いてますがな。いったん戻らなければ。ここまで200kmほど来ている。

400kmkらい作れば迷宮都市の担当分は終わるはずなので明日には道の下地作りは終わるはずだな。

今作った道を南に爆走する。


作業中のゴーレムたちと合流。街道から40km程度の地点にいた。

まず領地の北側を作業して重機の練習をしたことを考えれば時速5km。

一日120km。

私が二日間竜人族の所に行ったとして・・・4日で大体終わるのでちょうどいいくらいだな。

明日私が中間地点まで作業しておけば計算上はばっちしだ。

作業をしているゴーレムたちはクレイゴーレムだけだ。護衛を付けておくとしよう。

領地にいったん戻ってストーンゴーレムを・・・16騎護衛として送り出す。

32騎にしておく。

いや・・・48騎にしておこう。


農地の家に戻って夕食の支度をする。


おいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれ


魔法発動<おいしくなーれ>


「いただきます」


パンは昨日大目に作って置いたのでストックはある。食事も1回分ストック有。

竜人族の所には移動で半日なので2日・・・で予定していたが現地に数日ってこともあり得るのか。

むむむ・・・とりあえず3日分で後5食分作っておくことにしよう。

今から2食分作って明日に3食分追加で・・・

明日二回食事を作るのでその都度倍作ることにしよう。なので今から3食分作ってしまおう。


おいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれ

魔法発動<おいしくなーれ>

おいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれ

魔法発動<おいしくなーれ>

おいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれ

魔法発動<おいしくなーれ>


「クルーソー様、なにをなさっておられるのですか?」


ちょうどよかった。


「セラフィーナさん。私は明日の晩から2、3日留守にします。その分の食事は魔法の鞄に入れておきます」

「どちらに行かれるのですか?」

「街道の工事泊まり込みで行う。というのは名目で竜人族の街に行きます」

「竜人族ですか?」

「そうです。理由は内緒です」

「承知しました」


うっし。料理完了。

後は移動用航空機を作るのみ。


工房に移動。ジュラルミンは作成済みなので魔導溶解炉は使わないので地下で作る必要はない。

というか地下だと狭いということになる。

今の所完成しているのは運転席の周りだけ。

日刊何チャラを作る状態だな。

次は胴体・・・じゃねえな。

翼を一体化で作って下に胴体をぶら下げたほうがいいだろう。

というか運転席回りと翼と胴体と尾翼は一体化して繋げるべきだろう。

空母艦載機なら翼を折りたたむというのは有りだろうが今回は強度を優先するべきだろう。

翼は骨組みを行って横に梁を入れていく。その梁と骨組みを運転席に融合する。

そこの下に胴体部分の骨組みを作って融合していく。外販部分は最後に貼って行こう。

この飛行機の肝である魔道具の取り付け方は構想と変えよう。

私専用でいいのだ。運転席の下にまず浮遊を置く。

ここだとじかに触れることによって魔道具を使えるようになる。

だがこれではバランスが悪いな・・・

運転席を後ろに下げよう。そして風流の魔道具は運転席の左右に設置しよう。

浮遊は座席に設置で魔力を流し込む。

左右の風流は左右の腕から魔力を流し込んで左右の前から空気を集めて後ろに噴き出す用に設置。

あれ・・・エンジンがある訳でないので胴体は要らんがな。

左右にぶら下げるように作った胴体部分の骨組みは外す。

だが尾翼の操作があるので操舵する機械を入れるためのスペースのために小さく胴体を作ろう。

主翼の後ろにエルロンを追加。

後は水平尾翼と垂直尾翼を追加。垂直尾翼は1枚でいい気もするが2枚にしよう。

エルロンと尾翼の動作はワイヤーにしよう。確か垂直尾翼はラダーで脚で踏んで操作。

だが足の下は出入り口なので・・・

脚の左右に折りたためる棒を設置。これの右を踏めば左は上がってくるように配線。

これでこの左右の棒を踏めばラダーが左右に動く。

次はエルロンとエレベーター。

こいつは操縦桿を作る。これを前後に動かすとエレベーターが動作する。左右に動かすとエルロンが動く。

操縦桿を引くと機首が上がり押すと機首が下がる。

操縦桿を左右に倒せば機体がその方向に傾く。この状態で操縦桿を引くと高度を保ったまま旋回が出来る。


よし・・・

こいつは上空から動力有で滑空する用なので離着陸用の脚は無しでいい。

アイテムボックスから出して滑空して着陸前にアイテムボックスに回収で使う。

あとは外板を張り付けていくのみ。出来るだけジュラルミンを薄くして張り付いていく。

完成した。


後はいったん試しで飛んでおこう。

作った機体はⅠ号・・・それはあまりにもひねりが無いのか。

戦闘機ではないが攻撃機でも輸送機でもない。練習機ってことでTにするか。

なんか違うな・・・

先進技術実証機。これもちがうな。

ミニイーグル。でいいや。

アイテムボックスに入れて・・・

あ・・・

アイテムボックスに入らんがな。


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