21.基礎強化
ダンジョンの入り口に立つ。
上では雀と鷲が旋回している。
周りを見ると大規模環境破壊。のどかだなー。
・・・あまりに心が痛むので倒れた木を回収して回った。
有効利用すれば環境破壊じゃないよね。
使い魔には自由行動と命じた。仲良く飛んで行った。
このままどこか行かないよね・・・使い魔のいる場所は把握できるようだ。
そのまま洞窟に入ると使い魔の場所は把握できなくなっが存在自体は分かるようだ。
洞窟を入って石畳の通路を進み左にある白の休憩部屋にはいる。
もともとこの休憩部屋はダンジョン管理人用のエリアだそうだ。
今回は私にために運用されている。先ほど出ていくときに聞いた。気がする。
部屋にはダンジョンコアさんがスクロールを手に待っていた。スクロールを差し出しだされる。
「黒猫武蔵様は戦闘が本当に苦手なんですね。逆に感動しました。」
感動していただき光栄です。
「このスクロールは生活魔法と言われるものです。それと支援魔法も数種揃えました。ダンジョンに潜る冒険者がよく持っている魔法を揃えました。」
生活魔法はゲームでは使わないので普通ない。
実際の世界では簡単な魔法を覚えてから上位の魔法を覚えるだろうからこれがないと不自然だろう。
1つ目は
<マジックハンド>
これだ!これで武器を多量に持って敵を飽和攻撃だな。
使ってみると力はあんまり強くないような。
早さもそこまでない。・・・訓練あるのみだな。
次は
<着火>
ライターの最大火力程度の火がともった。
昔キャンプでライター忘れて右往左往したな。野宿の基本だな。
次。
<クリエイトウォーター>
水を作れると。錬金術でも作れた気もする。
<洗浄>
汚れを対象からはじき飛ばす。
体にかけると・・・服や鎧に汚れが付くようだ。
全裸でかけろというのか。それとも運用方法が違うのか。
<ヒート>
火がなくても鍋を沸かせそうだ。
<アイシング>
がんばれば氷が作れそうだ。
<空間移動>
移動先を指定しないといけないようだ。
数m先に移動する。
その時にダンジョンコアさんの説明があった。
「空間移動は少し特殊な魔法です。移動先をしてするのですが移動先の状態は考慮しません。人や物があれば互いにはじき跳びます。岩の中や地下深くに移動すると即消滅すると思います。水だと重傷で済むかもしれません。」
有名なあれですね。
「そのため通常は目標になる魔法具を準備してその間を移動することが多いようです。空間移動も魔法具やスクロールで行うことが多いようです。そのような魔法具をダンジョン入り口や内部に準備して脱出や移動をしているダンジョン利用者がいます。」
ポータルを設置しているってことか。
個人が自力で準備しているってことではないのだろう。
後は支援魔法と召喚魔法だ。
後で外で検証しよう。
キャラクターは便利だ。
スクロール一回で魔法が覚えられる。
まさにゲームのキャラだな。条件を満たせば技能を覚えると。
さて・・・後検証が済んでいないものは・・・アイテムボックスだな。
キャラクター共通部分(冒険者の家の保管箱 クランの保管箱 ギルドの保管スペース)がかぶって能力化されているのは・・・黙っておこう。
莫大な容量なので回収されても困る。
回収した魔物の死体はどうしようか・・・これは質問するか。
「ダンジョンでは魔物の死体はどう処理しているのですか?それと解体技能で回収された素材はどういう基準で選ばれているでしょう?」
「魔物の死体はダンジョンに放置しておけば自動で処理されます。解体は黒猫武蔵様自身が行っているのではないでしょうか?使えると判断したので素材として切り分けたのでは?」
なにを言っているんだお前は・・・ということですね。
ゲームの作成技能で使える箇所やギルド納品部位をその知識で自動で解体していると。
魔物の死体は後でダンジョンに処理してもらおう。
後はエアハンマーだな。
これは追い込まれたから使えるようになった・・・のではなくてバトルイーグルと戦ったからだな。
あの巨体であの機動力はおかしい。
風魔法を常時使用していてすれ違う際についでに風圧で攻撃されている。
そのため環境破壊が起きた。
その攻撃を受けたのでエアハンマーが使えるようになったのではないか。
だとすると雷系も使えるのでは。
(ライトニングアロー)
<ライトニングアロー>
おおー 発動した。
見たり攻撃されたりした魔法は使えるようになる理論が確立しそうだ。
標準設定と念じた瞬間・・・腹が爆発した。
その瞬間壁に叩き付けられた。
ハンマーを持つダンジョンコアさんが見えた。そうです。
ダンジョンコアさんはそうでなくなくては。
「休憩室で攻撃魔法を使うとは頭がおかしいのですか?のろまだけではないのですね。」
そのまま頭を掴まれ引きずられる。頭蓋骨が砕ける!頭が!頭が!
そう思った瞬間そのままぶん投げられた。首が!首が!
「魔法の検証はダンジョンでお願いします。」
首がもげるかと思った。
投げられた先はスケルトンジェネラル、リビングアーマー、ラージゴーレムがいた広間の手前の通路だった。
広間手前の通路に魔物の死体を置いた。これでダンジョンが処理をすると。
広間に移動して魔法の検証を再開する。支援魔法ってなんだろう。
バフのことではないということだな。
<フラッシュ>
目が!目が!
・・・・・・
<クラッカー>
耳が!耳が!
・・・・・・・・・
ゲームでは実装が難しい魔法だな。
ゲーム利用者に閃光や爆音を体験させるわけにはいかないが実際には効果絶大だろう。
実際に私の被害が甚大だ。
のたうつとはこういうことだ。
スクロールでは使用者の直近で発動するのでスクロールでの運用はしていない魔法だろう。
次は召喚だ、魔石が減るのであまり使いたくはないが試しておかないと。
ゴブリンの魔石を出しスクロールを使用する。
(召喚)
<召喚>
ゴブリンが出現した。
ダンジョンで私をボコッたゴブリンだが・・・違和感がある。
観察すると魔力的に存在していると分かった。
このまま消すのももったいないのでシールドの実験を行おう。
バトルイーグル相手ではシールドがどうなったかまったく見ていなかった。
今思うによくエアハンマー使おうと思ったな・・・発動してなかったら死んでたぞ。
(シールド)(シールド)(シールド)
<シールド><シールド><シールド>
シールトを攻撃しろと念じてみるが行動しない。
「シールドを攻撃しろ」
口頭で命じるとシールドを攻撃した。
シールドは攻撃されると少しバックするが私にはなにも起きない。
そのまま見ているがシールドは壊れない。
「攻撃止め」
攻撃をやめさせスケルトンが持っていた剣を渡す。
今まで攻撃していたシールドを消去した。
「シールドを攻撃しろ」
先ほどと同じだ。
数十発攻撃を受けたがシールドは壊れない。
検証はできないな・・・いや。この程度では壊れたいと分かったからいいか。
ゴブリン召喚を止める。魔石は見た目にはあまり減ったようには見えない。
スケルトンの剣を見て思い出した。
マジックハンドで飽和攻撃だ。スケルトンの剣を9本を追加で出す。
黒魔法が使えるのは WEのハイエルフ LBの侍 LBのビショップ PPの黒魔法使い*3 の6人だが生活魔法を覚えたのは全キャラクターではないだろうか。
(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)(マジックハンド)
<マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド><マジックハンド>
10回発動した。
全キャラクター覚えたってことだろう・・・んんん・・・
よく考えたら黒猫武蔵は WE ハイエルフ 118レベル の名前だ。
(黒猫武蔵 1レベル)って本当にわたし本人なのか?
でもレベル1なのでわたし本人つまりプレイヤーということだろう。
レベル補正か・・・高レベルキャラのOFFとかが出来ないと本人のレべルは上げられないが・・・
OFFするのであればPPの荷物持ちで鍛えていない低レベルキャラ以外全部をOFFしないといけない。
それは危険が危ないな。
そこは後でいいか。
マジックハンドで剣を持つ。
動かしてみるが剣を持ち上げ、かなりの速度で動かすることが出来るマジックハンドと やっと持ち上げ引きずっているマジックハンドもあり差が激しい。
一本一本個別で動かすのは今のところできない。
これは毎晩修行してかなりしてから花が咲くタイプの感じだな。
数十分ほど練習を行ったが変化が全く見られない。
休憩室に戻ってアイテムの検証でもするかと剣を収納すると後ろの通路から音がする。
魔物の死体を置いた場所からだ。
ダンジョンに死体が吸収されているのだろうか。
一度見ておこうと思い通路に移動し角を曲がった。
そこには魔物の死体をかじっているダンプカーよりでかい黒い平べったい虫がいた。
あれだ・・・Gってやつだ。
今までGを苦手だと思ったことはなかった。
Gから逃げ回って人を呼んで処理してもらうなど迷惑な話だと思っていた。
すまん。Gをなめていた。
たぶん全身さぶいぼびっしりだと思う。震えが止まらない。
ふと見るとGがこちらを向いていた。目があった気がする。
「ぴょ~~」
なんかへんな音がする。
わたしの口から出てる気もする。
<縮地><吶喊>
気が付くと両手剣をGの頭に突き刺していた。
根元まで刺さっている。これでGも・・・こいつまだ動いてる。
<天空切り>
そのまま両手剣を突き上げた。
Gの先端から1.5mほどを切り裂いた。
まだ動いてるきがするが死んでるよね・・・




