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11-2.脇が甘いと綱は取れない

は!

なんか夢見た。

一体何が?

なんか焦げ臭い。

むむむ・・・体が動かない。


およ?


誰かが私に魔法をかけているな。


・・・む!


思い出した。

ガス抜き用トンネルの石をどけたら・・・大爆発したのじゃ。

つまり・・・火が付くがどうか実験したときにいったん1m四方の箱にいったんガスを入れてそこからパイプを出した。

パイプに付けた火がトンネルに回った。トンネルはガスが充満していたはず。

すぐに空気を使い切ったであろうところで・・・わざわざ空気を供給したやつがいると。


やっちまったなー



この爆発の真相を公表するわけにはいかん。

どうにかして闇に葬らないと。揉み消すために全力で暗躍しよう。

なんか多量の人がいるじゃん。


・・・くそう


「ほう・・・気が付いたようじゃな」


薬師の婆さんがいる。暇なのか。

みてみるとジークさんと救護団の団長・・・

フェルナンドさんだったと思う がいる。


「どうした?何が起きたんじゃ?」


ここは・・・すっとぼけるしかない。


「いやー工事してたはずなんですけどねー気が付くとこうなってました」


これでどうだ。


「そうなのか。誰か見たやつはいないのか?ジークはここにいたんじゃろ?」

「爆発音がしたと思ったら見張り台の屋根が吹き飛んでおった。その後クルーソーさんが降って来たんじゃが」

「ああ・・・ということはダンジョンに漏れておる臭い空気と言うのは可燃性と言うことか」


あわわわ・・・ものの数秒でばれた。

いや待て・・・私が着火したという証拠はない。落ち着け。落ち着くんや。

く・・・あちらから来るのはアルゴラン!真打は後からやって来るってか。


「どうしたんだ?クルーソーさん?」

「え?・・・」

「どうせ君が何かやらかしたんだろ?」


ち・・・合ってるから何とも言えん。


「いや・・・そうとも言えんぞ」


おおお・・・救いの神ジーク様が現る。一生ついて行きます。


「どういうことだ?」

「あれは見張り台と臭いのを抜くためのトンネルを兼ねるのだろ?臭いのが燃えるというのは想定してなかった訳で。そうじゃ。燃えるのなら燃料として使えるぞ。このまま捨てるのは勿体無いぞ」


いいぞ・・・ジーク!やればできるじゃねえか。そのまま燃料に使う方向で押し切れ。


「ん?そんなことが出来るのか?」

「燃えるんであれば出来るはず。うちらには宝の山じゃ」

「鍛冶にか?そんなに火力が有るとは思えんが?」

「最終的には魔導溶解炉で処理するが余熱に使うのであれば十分だ」

「熱源になるのであれば使えるのう。お湯を作るのに使えれば魔導器用の魔石の所費も抑えられる。煮炊きにも使えるかもしれん」


お!薬師の婆さんも参戦したぞ。


「うーん・・・あの臭いガスが可燃性であれば?だろ?他の原因で爆発が起きた可能性もあるだろ?」

アルゴラン。お前にはがっかりだよ。婆さんとジークさんが盛り上がっているのにどうしてお前はそうなんだ。

「そこら辺はどう思う?クルーソー?」

「あの臭いガスが燃えるのは確かです」

「どうして?」

「ガスが燃えるんじゃないかと持ってですね小さな箱をトンネルの横に取り付けたんですよ。その上に小さな穴を開けてガスに火が付くのは実験済みです」


お・・?

なんか3人がなんかこっちを睨んでるな・・・

しくじった!


リンゴが落ちてるぜ!ラッキーと思ったら檻に閉じ込められたアライグマ状態。


のほがみ!


婆さんの杖が口に突っ込まれてそのまま地面に突き刺さった。電撃も同時に来てますな。

ほっぺたの内側から杖がずぶずぶと地面に沈んでいく。


「やはり元凶はお前か!バカなのか?アホなのか?この戯けが!」


このままではほっぺたに穴が開く。だが動くことすらできない。

ほっぺたを内側から抑えられると動けない。というか電撃ですでに動けない。


「おいおい。婆さん止めろ。いちおう怪我人だぞ」


怪我人でなくてもやめろ。マジで死にそうだ。

私がピクピクしているとフェルナンドさんだ魔法を掛けてくれた。

まともな奴はフェルナンドさんしかいない。


「でどうする?」

「どうするとは?」

「燃料して使えるということじゃ。使わん手はないぞ」

「そうだな・・・といって爆発は困る。そこら辺を担保出来るなら考えんでもないがな」

「じゃあこうしよう。いったんガスの排出は止める。そしてガスがどの程度で溜まるのか?どんだけの量が溜まるのか?を調べる。少し使えば無くなるのであれば設備を作るまでもないだろう」

「ああ・・・それでいいぞ」


・・・あれ?

3人とも勝手に話し合いをして去って行った。

折檻タイムは終わりか?


取りあえずは・・・被害調査だな。周りを見ると石板の欠片がある。これは?


先程作ったトンネル頭頂部の屋根の部品だな。

どうやら私が屋根を突き破ってここに落ちて来たのか。まあそうでないと外には出られない構造だな。


ちょうどゴーレムが木材を持って来ている。ゴーレムを呼んで石材の欠片を回収させる。

後ろを見ると穴が開いている。どうやら私がここに落ちて来たと・・・

もし防御塔や城壁の上の石部分に落ちたらタダで済まなかったな。なんて運がいいんだ。

この穴も埋めておこう。


「のう・・・クルーソーよ」


おう!俺の後ろに立つんじゃない。

振り返るとジークさんがいた。今後は罠師と呼ぼう。


「なんでしょう?」

「というかお前大丈夫か?」


君らにはめられなけばな。


「なんとか」

「そうか。あそこに積んである木材のことじゃが・・・あれは防御塔に使う分の木材と言うことか?」

「はい。そうですが」

「あれは・・・いかんぞ」


なんですと!


「なんで?というかなにがいけない?」

「分かっていないようじゃな。付いて来い」


木材が積まれているところまで連れて行かれる。


「これじゃ。これは魔樹といわれる木材に分類される。普通は建築には使わん」


ジークさんが指さしたのは幅が十mを越えて高さも50mや100m越えの木から切り出した木材だ。


「魔樹?」

「魔の森に高くまっすぐそびえたつデカい木があるじゃろ。あれじゃ」


どうやら元の木の認識は同じだな。


「確かにその木ですね。建材に使えないとは?農地の家はそれで作っているんで作れないことはないですが」

「家を作ったじゃと?どうやって加工した?」


錬金術でほよほよーと・・・は言えん。


「大剣でスパッと」

「そうか・・・あれは超高級木材なんじゃ。普通は盾や家具に使う」

「高級ですか・・・多量にあるんで使ってもいいと思いますが」

「硬くて工具が持たん。火にも強いし頑丈なんじゃがな」


むむむ・・・どうするか。


「では・・・これ以外の木材の方がいいってことですか?」

「そうじゃ。すまんがそうしてくれ」


ではしょうがない。

ゴーレムに命じて魔樹とやらを北の領地に持って帰らせてそれ以外の木材を持ってこさせるとしよう。

防御塔に移動して階段をおりる。石の扉は開きっぱなしだ。

というか爆発間にしめたっけ。

階段からトンネル部分に入る。

トンネル部分を塞いでいる石はすべてなくなっているがトンネル自体は壊れてはいない様だ。

トンネルを塞ぐ石を再作成して穴をすべて塞いでいく。

階段部分に出て石の扉を閉めてから階段を上って行く。

見張り台部分に出てから屋根に上る。

穴が開いている屋根を修理する。

これで証拠隠滅・・・意味ないか。


石壁と屋根部分は全部作った。外壁の石積風加工も終わっているし内壁の処理も終わっている。

トンネルの周りに階段を使って防御塔の屋根上と見張り台に出ることが出来る。

爆発事故以外は予定通りと言うのか完璧だ。


後何かあったっけ?おっと。もういい時間だ。

戻って夕飯を作らないと。

農地の家に移動して夕食の準備を行う。


おいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれおいしくなーれ


よし完成。うまいのはうまいんだ。ただ同じメニューなんだよな。


さて・・・昨日は何をしていたっけ?


12.7mmのボルトアクションの銃を作成していた。完成はしているので後は試射するのみ。

と言って今から森に行くのは嫌だな。明日にするか・・・

そう言えば北の領地に地下倉庫を作ったはず。あそこに射撃できる部屋を作ることにしよう。


農地の家からこっそり脱出して北の領地にむかう。

高さ30mの物見やぐらの土台から地下に入る。

見張り台の土台から地下30m潜ったところの南の地下室には2台の20mmバルカン砲VADSがばらばらに分解されて置いてある。

そこから30m潜ったところの北側の部屋には歩兵砲と弾薬、弾薬車が保管してある。

これはアイテムボックスに入れて置くことにしよう。

ゴーレムに使わせるか資源にするかどちらかにする。

ここは縦のトンネルから10m通路用トンネルを北側に作りそこに3m*10m*10mの部屋を作っている。

この部屋から北に10m通路を延長し壁を石壁で作成する。

その奥に高さが3mで幅5m奥行100mで部屋を作り壁を石壁化する。


一番奥に土でターゲットを作る。

部屋の入り口まで戻り昨日作った銃の試射を行う。

銃を取り出し12.7*99mm弾を取り出す。110発がリンクで繋がっているのを1発引き抜く。


・・・?

なんかまだあるな12.7*99mm弾。一晩で修復されたのか?


違った。

昨日間違って解凍した武器の中に12.7*99mm弾の弾帯が金属ケースに入っているのがあるということだ。

これで弾が220発になったと。

銃を取り出しボルトを後ろに引く。弾を銃に差し込んでボトルを前に押し込む。


おう・・・


今起こったことを説明しよう。

レバーでボルトを押し込んだ瞬間爆発音がした。ボルトはロックされていなかったのでそのまま後進。

空薬莢が勢いよく吐き出され私のおでこに命中した。

どうやら撃鉄を後ろに押し込んでいるスプリングの力が弱かったようだ。

ボルトを押し込んだ衝撃で撃鉄が雷管を叩いたと。


ボルトをばらして撃鉄を後ろに押しているスプリングをはずしてもっと強度が高いものに変更する。


これで行けるはず。

ボルトをセットして新しい弾をを銃に差し込んでボルトを押す。ん・・・押し切らない?


ボルトを元に戻して弾をはずすと・・・お?


銃身の後ろに銃弾が刺さってるぞ?どいうこと?


銃身の後ろに刺さっている銃弾を工具を使って取り出す。


どいうこと?


銃身は12.7mmで穴を開けている。・・・この弾13mm無くね?


たまたまか?弾だけにな。


リンクに繋がっている弾を見ると・・・正確に12.979mm。


どいうこと?


M2重機関銃の銃身を見てみよう。

・・・銃身に刻んであるライフリングの山が12.7mmで谷が12.95mmだ。

あれ・・・やっぱり弾がデカくね?

M2重機関銃にベルトリンクをセットして一瞬トリガーを引く。1発発射された。

どうやらこれで合っているらしい。

まあ金属を変形させて回転するのが銃ってことだから合っているのか。

どうする?銃の銃身の穴を12.95mmにすればいいのか?

違うな・・・12.979mmないと・・・それでは駄目か。

めんどくさい。M2と全く同じになるようにライフリングを刻もう。


ほよほよーほよほよー


これで発射できる・・・はず。

そーと弾を銃にセットしてゆっくりボルトを前進させる。

ボルトをロックしてターゲットにむけて引き金を引く。

銃弾が発射されてターゲットに命中した。

ターゲットに走って行って先ほどのM2の銃弾と今回の銃弾を回収する。

同じように銃弾にライフリングマークが刻まれている。


よっし。これでOKだ。


あとは弾薬ベルトを革を使って作っておこう。

肩から下げるベルトを2つ作って左右の肩に下げる。

そのベルトに12.7*99mm弾を差し込んでいくようにする。

ベルトから弾を取り出し中にセットして撃った後空薬莢をベルトにセット。

これでいいはず。

後はゴーレムに試射させればOKだな。


「少しよろしいですかなクルーソー様?」


く・・・腰が抜けた。俺の後ろに立つなと・・・

振り向くと珍しくもんさん、すけさん。まーちゃん3人そろっている。


「もんさん殿は使用してみて銃は役に立たないと。私はガーゴイルを銃が粉砕したところを見ました。ぴーちゃん様から聞いたところではデーモンを粉砕できるとか。実際の所どうなのかが知りたくてですな」


ちっきしょう・・・めんどくさいことになってる。

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